猫は飼い主のことを『どんな存在』だと思っているの? 考えられる3つの心理や気持ちを読み解くヒント

猫は飼い主のことを『どんな存在』だと思っているの? 考えられる3つの心理や気持ちを読み解くヒント

甘えん坊な猫もツンデレな猫も、飼い主にとっての愛猫は、かわいいかわいい我が子のような存在。一方、猫の方は飼い主をそんな存在だと思っているのでしょうか。人間ほど複雑な社会構成を持たない猫にとっては、相手が自分にとってどんな存在なのかは意外と重要だったりするのです。

猫から見た飼い主の存在とは?3つの心理

哺乳される赤ちゃん猫

猫から見た人間は、まるでビルのように圧倒的に大きなサイズだというのに、彼らは飼い主に懐いて仲良くすることができます。

これらは猫の習性や学習能力によって、順応しているからなのですが、実際に猫の目には飼い主はどのような存在として映っているのでしょう?猫の心理を見ていきましょう。

1.母猫代わりの保護者

野生下の猫は生殖能力が成熟する生後6ヵ月を過ぎたあたりから、母猫に追い払われる形で親離れをします。縄張り内での捕食の競合や近親交配を避けるために、母猫が自分の縄張りから追い出すのです。

本来であれば、猫はその後、甘えたい気持ちを抑えて生きていくことになります。しかし、人と一緒に暮らすことで、食事や安心して過ごせる環境を提供され、狩りや縄張り争いをする必要がなくなります。

すると、抑制されていた子猫の頃の気持ちを解放できる状態になり、食事の提供者や優しく接してくれる飼い主の元でフミフミしたり、体をすり寄せたりする行動が向けられます。これは猫が飼い主を母猫のような保護者として信頼している証なのです。

2.体の大きな仲間

動物行動学者の研究によると、猫は人間を「身体の大きな仲間」として見ているといわれています。

犬の場合は、人とのコミュニケーションに「対人用」のやり方を用います。たとえば、「目線を合わせる」「指示を待つ」などは、人間相手に特化した行動です。

一方、猫の場合は、猫同士の挨拶行動であるしっぽを立てる、頭や体をすり寄せるなどを、人間にもそのままの形で行います。また、猫はおもちゃで遊ぶときに、飼い主のことを「一緒に遊ぶ仲間」という感覚を持ちます。

ただし、人をほかの猫と同等に扱い、猫流のやり方を変えないことが、猫が人を「自分たちと同じ猫」と思っているという意味ではありません。あくまでも親しみを示す行動が猫流なだけなのです。

3.信頼できる同居人

同居人と聞くと少し距離感のありそうなニュアンスですが、猫の場合は逆で同居人はとても大きな存在です。

猫は縄張りをつくって生活しますが、その中でも空間を3段階に使い分けています。コアゾーンでは、絶対安全な自分だけの領域、活動ゾーンは、食事をしたり遊んだりして家族と過ごす場所。そして境界ゾーンでは、外との境界にあたり、やや注意をするエリアです。

室内飼いの猫は、家の中全体が活動ゾーンになりますが、中でも最も重要なコアゾーンは、猫が完全に熟睡しても絶対に邪魔されないと判断している場所です。そのような場所で、猫が飼い主に寝姿を見せることは、信頼できる同居人として認めていることになります。

猫の同居人とは、縄張りを共有する家族のような存在なのです。

猫の気持ちを読み解くヒント

一緒に寝る飼い主と猫

実際に愛猫が私たち飼い主のことをどう思っているのかという気持ちを知るには、猫が行動する場所とボディランゲージで判断します。

たとえば、飼い主のベッドやヒザの上に乗って眠ってしまうのは、飼い主への信頼があってこその行動です。そこで寝る前に枕元でのふみふみや、子猫が母猫に甘えるように寝ている飼い主の顎に頭をぶつけてくるなどすれば、きっと「保護者」として慕っていることがわかります。

家の中を移動するときに、真横や少し前を同じペースでついてくるときは、「仲間」として一緒に行動しようという動機があります。一見、甘えているように思えますが、行った先で自分のしたいことを別行動ではじめるのは、単に「行動の同期」とよばれる対等で自立した行動です。

また、猫は部屋の真ん中など活動ゾーンで、仰向けになって寝るヘソ天をしていることもあります。ヘソ天はリラックスしている証といわれるように、縄張りを共有する「信頼できる同居人」だととらえているからです。

猫の行動をよく観察していると、行動している場所と無防備さで、猫の気持ちを理解する手がかりになるでしょう。

まとめ

子どもと猫

猫が飼い主をとらえる「保護者」「仲間」「同居人」の関係は、どれかひとつに固定化されるものではありません。猫の性格や経験と飼い主の関わり方によっても変化します。

子猫のときから1匹で人に育てられた猫は、「保護者」への依存度が高くなりますし、兄弟猫たちと一緒に育った猫は「仲間」として仲良くなりやすい傾向があります。悪い環境から保護された元野良など常に警戒をして生きてきた猫は、人に慣れてくるとまずは「同居人」として捉えるようになります。

いずれにしても、猫がこの人は危険な存在ではないという信頼関係が土台になります。ひとくちに猫といっても、お迎えしたばかりの子猫もいれば、長い間、野良猫をやってきて人慣れの練習中という猫もいるでしょう。そのため、自分はどれに当てはまるかよりも、まずは愛猫との信頼関係を第一に考えていきましょう。

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