猫が『ごめん寝』ポーズをするのはなぜ?

1.まぶしさを避けたいから
猫は一日の多くを眠って過ごします。人間のように「暗くなってから」という睡眠サイクルではないため、太陽が出ている時間や、まだ人間が起きている時間帯に眠ることも多いでしょう。
猫が「ごめん寝」をするときは、前足へ顔を伏せることで、太陽の光や部屋の照明をやわらげることができます。したがって「ちょっとまぶしいな」と感じるときに、このポーズをすることも考えられます。
それもそのはず、猫は夜目がきく動物なので、人間の眼よりも光を集めることができる特徴があります。人間よりも光に敏感なので、日常生活に必要な灯りでも、猫にとっては「まぶしい」と感じることがあるのでしょう。
2.うるさいと感じている
「まぶしい」と似たような感覚で「うるさい」と感じているときも、ごめん寝をするときがあります。猫は聴覚が優れている動物です。遠く離れた虫の羽音や小動物の足音を聞き分けることができるくらいなので、リビングの話し声やテレビの音を「うるさい」と思うことがあります。
そんな猫の聴力を象徴するのが猫の耳で、音を収集するために自由自在に動かせるパラボラアンテナのような機能をもちます。猫はごめん寝をすることで、耳が下向きになるため、通常よりも音を拾いにくくなる姿勢であるといわれています。
3.リラックスできる環境だから
猫は、周囲に危険があるかもしれないと警戒しているときは、力を抜いて眠ることができません。したがって、ごめん寝ポーズは、猫が安心して休めている環境である証拠です。
なお、もしかしたら寝はじめは「香箱座り」だった可能性も考えられます。リラックスしているポーズから、入眠とともに頭が前に倒れていき、結果的に「ごめん寝」が完成するという流れです。
4.体温を保ちたいから
猫は全身を毛におおわれていますが、鼻先や耳、肉球は被毛がなく、そこから体温を逃がしやすいと考えられています。ごめん寝をすることで、鼻や肉球、耳などが隠れるため、熱の放出を防いだり、吸う空気を温めることができるのです。
もし、愛猫が真夏にごめん寝をしていたら、エアコンの温度を少し上げるか、お気に入りの場所に毛布を足してあげるなどして様子をみてみましょう。
5.体調不良が隠れている場合も
普通のごめん寝は、前足や床に顔をうずめたり乗せたりしている姿勢です。しかし、壁や家具に頭をグッと押し付けるように寝るのは、病気の可能性もあります。
なお、一般的に「猫のごめん寝」と、壁や家具などに頭を押し付ける「ヘッドプレス」は異なる行動です。一見、ごめん寝に見えても、脳や神経系の異常、肝機能の低下、神経系の症状、呼吸の異常など、様々な病気が関係する場合もあります。
すべてのヘッドプレスが病気とはいえませんが、寝ているときだけではなく、起きている時間にも繰り返したり、元気や食欲がなかったり、歩き方や呼吸がおかしいなどの変化がある場合は、早めに獣医師へ相談しましょう。
「ごめん寝」の寝姿と心理の解説

丸まって顔を隠す
猫が全身を丸めてごめん寝をしているときは、寒い時期によく見られる寝方です。体を小さく丸めることで熱が逃げにくくなり、寒い時期には体温を保つ役割を果たします。また急所であるお腹を守れる姿勢でもあるので、少し警戒しながら休んでいる場合もあるかもしれません。
前足に顔をうずめる
自分の前足を枕やクッションのようにして、鼻先や顔を隠すような姿は、安心して休んでいる可能性が考えられます。光を遮ったり、音が拾いにくくなったりするので、静かにしていたいという気持ちの表れでしょう。また猫の前足が隠れている状態は「すぐ逃げられない」ことを表しているので、この姿勢は安心しているサインと受け止めてよいでしょう。
猫のごめん寝といっても、顔の伏せ方や体勢には大なり小なり違いがあります。姿勢だけで猫の気持ちを断定することはできませんが、リラックス度や環境を知るヒントにはなるでしょう。
前足を伸ばして顔を隠す
まるでヘッドスライディングのように前足を伸ばして、その上に顔を伏せるごめん寝は、猫がその姿勢がラクという理由や、リラックスするために「伸び」をしてそのまま気持ちよくなって眠ってしまったという理由などさまざまです。
まとめ

猫のごめん寝は、前足や床に顔を伏せて眠る、思わず写真を撮りたくなるようなかわいらしい寝姿です。しかし、それはただカワイイだけではなく、眩しさを避けたり、リラックスできる姿勢だったり、体温を保ったりなど、猫なりの理由が見られると考えられています。
ごめん寝のポーズと猫の心理について、100%明確な答えはありませんが、毎日愛猫の様子を見ている飼い主さんならではの解釈もできると思います。またいつもの「ごめん寝」と違うなど、愛猫のことをより把握するチャンスでもあるので、ぜひ観察してみてくださいね。