猫が『下痢』をしたときに疑うべき原因

1. 急なフード変更や食べ慣れないものを口にした
猫が下痢をしたとき、まず考えたいのが食事の変化です。消化器がデリケートな猫もいるため、新しいフードへ急に切り替えたり、人の食べ物を口にしたりすると、お腹がびっくりしてしまうことがあります。
いつもと違うおやつをたくさん与えた翌日や、新しいフードへ一気に切り替えたあとに便が緩くなるケースは少なくありません。人でも急に脂っこい食事をするとお腹を壊すことがありますが、猫も同じようなイメージです。
フードを変更するときは、今までのフードに少しずつ混ぜながら7~10日ほどかけて切り替えるのがおすすめ。急な変化を避けるだけでも、お腹への負担を軽減できます。
2. ストレスによって腸の働きが乱れている
猫は環境の変化にとても敏感な動物です。そのため、ストレスが原因で下痢を起こすことも珍しくありません。
引っ越しや模様替え、新しい家族や猫を迎えた、動物病院へ行ったなど、一見小さな出来事でも猫にとっては大きなストレスになる場合があります。
「元気そうだから大丈夫」と思っていても、腸はストレスの影響を受けやすい器官です。落ち着かない日が続くと、軟便や下痢になることがあります。
最近生活環境に変化がなかったかを振り返り、安心して休める場所を確保したり、普段どおりの生活リズムを保ったりすることが、回復への近道になるでしょう。
3. 寄生虫や細菌・ウイルスによる感染
感染症も下痢の大きな原因のひとつです。特に子猫や保護したばかりの猫では、寄生虫や細菌、ウイルス感染が関係していることがあります。
寄生虫が腸内にいると、栄養をうまく吸収できず、水っぽい便や粘液便になることがあります。複数の猫と暮らしている家庭では、感染が広がる可能性が高いため注意が必要です。
下痢が何日も続いたり、食欲まで落ちていたりする場合は、自己判断せず動物病院で便検査を受けましょう。原因が分かれば、駆虫薬など適切な治療によって改善が期待できます。
4. 病気が隠れている可能性
何度も下痢を繰り返す場合は、単なる食べ過ぎではなく病気が隠れている可能性があります。
炎症性腸疾患や食物アレルギー、膵炎、甲状腺機能亢進症など、さまざまな病気で下痢がみられることがあります。特にシニア猫では、慢性的な下痢が病気のサインになっているケースも少なくありません。
「元気だから様子を見よう」と思っているうちに病気が進行してしまうこともあります。下痢が何度も続く、体重が減る、食欲が戻らないといった変化があれば、早めの受診を心がけることが大切です。
注意が必要な症状と受診の目安

下痢をしていても、一度だけで元気や食欲があり、水分もしっかり摂れている場合は、半日から1日ほど様子を見るケースもあります。ただし、子猫や高齢猫は脱水になりやすいため、早めの受診が安心です。
とくに注意したいのは、血便が出る、黒いタール状の便になる、何度も水のような下痢を繰り返す、嘔吐を伴う、食欲がなくぐったりしている、水も飲めないといった症状です。これらは体内で深刻な異常が起きている可能性があります。
受診するときは、便の写真を撮っておく、可能であれば新しい便を持参する、いつから症状が始まったかや食事内容をメモしておくと診断の助けになります。自己判断で人用の下痢止めを与えるのは危険なため、必ず獣医師の指示を受けましょう。
まとめ

猫の下痢は、一時的な食事の変化やストレスによる軽いものから、寄生虫や感染症、病気が原因となるものまで幅広く考えられます。
「少し便が緩いだけ」と軽視せず、元気や食欲、便の回数や色などもあわせて観察することが大切です。
血便や激しい下痢、嘔吐、ぐったりしている様子がみられる場合は、できるだけ早く動物病院を受診しましょう。
毎日のトイレ掃除で愛猫の健康確認の習慣をつけておき、小さな変化にも気付いてあげたいですね。