猫の「性別の組み合わせ」4パターンの傾向

1.オス×オス
縄張り争いのイメージがあるオス同士ですが、意外にも相性は悪くありません。一緒に遊んだり追いかけっこをしたりと、仲のよい関係を築くことも少なくありません。特に子猫の頃から一緒に暮らしていたり、年齢が近かったりすると、兄弟のような関係になることもあります。
その一方で、やはり縄張り意識や力関係の変化からトラブルになるケースがあることもあります。特に未去勢のオス同士は争いが激しくなりやすいため、去勢手術を行う際は計画的にするとよいでしょう。
2.メス×メス
メス同士は、大きなケンカをせず適度な距離感を保ちながら暮らすケースが多くみられます。べったりと寄り添う関係になるとは限りませんが、お互いのテリトリーを尊重しながら穏やかに共存する猫も少なくありません。
ただし、警戒心が強い性格同士だと、緊張状態が続くこともあります。仮に片方だけが警戒心が強くても、パーソナルスペースに入った瞬間「シャーッ」と威嚇することもあります。無理に仲良くさせようとせず、それぞれが安心できるスペースを確保してあげることが大切です。
3.オス×メス(オスが先住猫)
先住猫がオスの場合、新入りのメスを比較的受け入れやすい傾向があります。なぜなら、去勢済のオスは縄張り意識がやわらいでいることも多く、自分より小柄な相手や攻撃的でない相手には、遊び相手や仲間として接するケースもあるからです。
またメスは慎重に距離を測りながら関係を築くことが多いため、オスが過度に追い回さなければ、比較的トラブルが少ないといわれています。もちろん性格的なこともありますが、活発なオスと落ち着いたメスであれば、お互いの性格がうまくかみ合い、自然な距離で過ごせることもあるでしょう。
ただし、未去勢・未避妊の場合は繁殖の問題があり、発情期にもトラブルが懸念されます。また性別にかかわらず、性格や年齢的に相性が合わないこともあることを覚えておきましょう。
4.メス×オス(メスが先住猫)
先住猫がメスの場合、新入りのオスに対して警戒心を抱きやすい傾向があります。メスはもともと縄張り意識が強く、自分の生活リズムや安心できる空間を大切にします。そのため、突然現れた活発なオスを「侵入者」と感じてしまうことがあるからです。
特に若いオスは遊びの熱量が多いので、メスにしつこく接してしまうこともあります。距離を取りたいメスにとって、それはストレスの原因。したがって、すぐ受け入れる猫もいれば、一定の距離を保ちながら少しずつ慣れていく猫もいます。
先住猫がメスで新入りがオスの場合は、先住猫を優先した環境づくりが大切です。食事や遊びの時間をこれまで通り確保し、無理に接触させず、猫同士のペースにゆだねることで関係が安定しやすくなるでしょう。
多頭飼いするときの注意点

多頭飼いをはじめるときは、同性だから、異性同士だからと、性別だけで相性を判断するのではなく、それぞれの性格をよく見ることが大切です。
活発で遊び好きな猫と、おっとりした性格の猫では生活リズムが異なりますし、甘えん坊で常に飼い主さんや他の猫にくっついていたいタイプもいれば、単独行動を好む猫もいます。
例えば、いつも一緒にいたいべったりタイプの猫と、単独行動を好み自分の時間を大切にする猫では、性格の違いが大きいため、一緒に暮らすことがストレスになる場合があることを覚えておきましょう。
また年齢差にも気を配る必要があります。たとえば遊び盛りの年齢の猫とシニア猫では、求める生活スタイルが違いすぎます。若い猫が遊びに誘っても、シニア猫にはうっとうしいだけで、結果としてストレスやトラブルにつながってしまうことがあるからです。
そして飼い主さんとしては、仲良くしてもらいたいのが本音でしょう。だからといって対面を急ぐのは逆効果です。しばらくは別々の部屋で生活をさせて、お互いの存在に慣れる時間を作ることが大切です。使用中の毛布やタオルを交換してニオイを覚えさせて、徐々に接触する時間を増やすことで、猫同士の緊張感をやわらげることができますよ。
このほか、トイレ数の配慮(猫の頭数+1個)をしたり、食事場所を別々にしたり、高い場所や隠れられるスペースの確保など、生活面での配慮もお忘れなく。
まとめ

飼い主さんとしては、愛する存在が増えると喜ばしいことですが、猫同士の関係は『猫それぞれ』です。
片時も離れずくっついて寝ている猫たちもいれば、同じ空間で適度な距離を保ちながら共存する猫たちもいます。後者の場合、飼い主さんは少し寂しい気持ちになるかもしれませんが、むしろお互いに干渉せずに暮らせる関係は良好な関係といえるでしょう。
これは、人間関係でも同じですが、大切なのは「仲良し」にこだわりすぎないこと。心地よい距離感が大切ということです。
長い目で見ると、ゆっくり、じっくり仲良くなっていくパターンもありますので、焦らず長い目で付き合ってみてくださいね。