猫がふみふみをしているときの理由3選

ふとんやクッションなど柔らかいものに乗った猫が、ふみふみするのは、もはやおなじみの行動です。
日常の何気ないしぐさとして見過ごしてしまいがちですが、猫はいったいどのような理由でふみふみしているのでしょうか。その理由を見ていきましょう。
1.赤ちゃん返りをしている
ふみふみ行動のルーツは、赤ちゃん猫の時代からはじまります。ふみふみは、子猫が生まれつき持っている吸乳行動のひとつで、子猫が母猫のおなかを前足で交互に押すことで、母猫はリラックスして授乳姿勢を維持し、子猫も落ち着いた体勢で吸乳することができます。
これは子猫が頭で考えて行動しているワケではなく、人間の赤ちゃんに指を出すと反射的に握り返すのと同じように、猫の本能的な行動として残ってきました。
そのため、成猫になっても安心できる空間やふわふわした素材、あるいは眠気を感じるときなど、条件がそろうと自然に再現してしまうのです。
2.自分の寝床を整えている
ふみふみ行動は、猫が野生で生活していた頃の習性が関係しているという考え方もあります。猫は岩陰や木の根元など自分の身を隠せる場所で休んでいましたが、生息地域によっては草むらや落ち葉の積もる場所、あるいは砂地のくぼみのような柔らかいところで寝る猫もいました。
寝床となる地面の形が一定ではなかったため、足で適度に踏みならして体を落ち着けやすい形にした行動が、現在の猫たちのふみふみ行動に残っていると考えられています。愛猫がクッションや布団の上でふみふみをするのも、自分にとって寝心地の良い場所にする準備だったのです。
3.自分のニオイをつけるため
猫のふみふみには、自分のニオイを付ける目的もあると考えられています。猫は自分のニオイがする場所を自分のテリトリー、つまり安心できる場所の目安のひとつとしています。
猫の肉球付近には、ニオイを分泌する臭腺があり、お気に入りの場所をふみふみすることで自分のニオイを残しているのです。特によく使う毛布や飼い主の服の上などでふみふみする場合は、「ここは自分の場所」「この人は自分の大切な存在」という意味のマーキングです。
未去勢のオスがするスプレーや爪とぎほど、視覚的な変化はありませんが、猫たちの嗅覚では確かにニオイがわかるのです。
ふみふみをする子としない子の違いとは?

子猫の頃からの習性とはいえ、実はすべての猫がふみふみするわけではなく、意外にも個体差が大きく出る行動です。
よくふみふみをする猫は、比較的早い時期に親猫と離れたタイプに見られます。野良猫の子で親とはぐれてしまったり、まだ離乳していない時期に母猫を引き離されてしまったりしたケースです。自然な成長の過程で親離れできなかったせいで、授乳の名残が行動に出やすいと考えられています。
一方で、どんなにふわふわ素材がそこにあっても、まったくふみふみしない猫もいます。これは、子猫の時期に十分に母猫に甘えてから親離れできた場合や、性格的に自立心が非常に強い場合が考えられます。逆にいまいる環境に十分に慣れていない、落ち着けていない場合にも、ふみふみしないことがあります。
個体差が大きい行動ですが、決して生存や健康に必要なものではないので、どちらでも個性のひとつとして捉えておいて問題ありません。
まとめ

猫のふみふみ行動は、元をたどれば子猫時代の吸乳行動が原点です。安心できる場所、安心したい場所、どちらもふみふみで示しているのです。
ふみふみする猫を飼っている人には、おなじみの光景ですが、実はやらない猫も少なくありません。それは親猫と離れた時期や自立心の強い性格的なものがあります。また、お迎えしたばかりの猫や元から警戒心の強い猫も、ふみふみしないこともあります。
猫にとってのふみふみは、「心からの安心から出る行動」です。おうちへの慣れや状況などによって自然とするようになることもあります。くれぐれも伸びた爪には注意しましょう。