猫が腕に抱きついてくる4つの理由

猫の行動は見た目が同じでも、状況によって意味が大きく異なります。表情やしっぽの動き、力の入れ具合などで、なぜそれをしたのか理解できるはず。
猫が腕に抱きついてきたときも、大きく分けてこの4つが考えられます。
1.遊びの延長
子猫同士でじゃれ合いをはじめるときは、一方がジャンプして飛び掛かり、遊びに誘います。腕に抱きついた直後、後ろ足でキックをしたり、噛んできたりするときは、腕を獲物の代わりにした遊びのお誘いです。
猫には、目の前で動くものを反射的に捕まえたくなる狩猟本能があります。人の腕は動きやすく、ちょうど目の前にあると恰好のターゲットになりやすいのです。
猫は本気で噛まないように手加減していることも多いですが、興奮すると強く噛むこともあるので、ケガをしないよう注意しましょう。
2.甘えたい気分
甘えん坊で抱っこが好きなタイプの猫は、人の腕に抱きつきながら、脇に頭をうずめたり、肩に顎を乗せてくつろいだりします。ふだんから一緒に寝ているような猫は、起きているときも腕にくっついてくるでしょう。これは要求という形を取らない甘えのひとつです。安心感を求めているのでしょう。
これは飼い主を、母親や兄弟猫の代わりだと思っている猫に見られる行動です。子猫時代から、母猫や兄弟猫と密着して過ごす時間が長かったのかもしれません。猫にとっては安心する「形」なのでしょう。
3.恐怖や不安から助けて
家の中で落雷や花火などの突発的な大きな音がしたとき、猫は本能的に自分で自分の身を守ろうとします。しかし、一旦テリトリーから出てしまうと飼い主しか頼れるものがありません。猫はほかに逃げ場がないとき恐怖や不安で腕に抱きついてくるのです。
たとえば、動物病院の診察台や引っ越し先の新しいおうちでケージに移されるときなど、小さな子どものように抱きつく猫がいます。これは、自分では対処できない状況下で、唯一安心できる場所である「腕」に掴まっている状態です。
4.撫ですぎ構いすぎに対する拒絶
猫には愛撫誘発性攻撃という、撫でられ続けることでイライラして攻撃をしてしまうパターンがあります。それまではリラックスしていたのに、急に腕を掴んできたなら、それは「もうやめて」という拒絶のサインです。
遊びのお誘いの動作とは違い、耳を寝かせ、しっぽをぶんぶん振るといった不機嫌のサインが見られるのが特徴です。気づくのが遅いと噛まれる可能性もあります。猫の限界に達する前の適度なタイミングで見極めましょう。
愛猫が抱きついてきたときの上手な対処法

愛猫が腕に抱きついてきたときは、急激に動かないことが大切です。急に腕を引き抜いたり、振り払おうとしたりすると、猫は余計に噛んだり後ろ足で蹴り上げたりしてしまいます。撫ですぎて拒絶しはじめたときも、急激に手を引っ込めず、静かに離れましょう。
猫が甘えん坊モードでうっとりしているなら、反対の手で撫でるなどして、しばしリラックスの時間を作るのもよいでしょう。
逆に、狩猟モードで攻撃してくるときは、空いている方の手で近くにある物を床に落としたり、指先で床を叩いたりして猫の注意を逸らして腕を外しましょう。無理に離すと爪を食い込ませてくることがあります。
もし、猫の恐怖によるしがみつきの場合には、顔を隠して視界を遮ってあげると落ち着きやすくなります。動物病院に行く際にも、ふだんから猫にブランケットを一枚使わせておき、ニオイがついた状態で頭から被せると不安が和らぎます。
まとめ

猫が腕に抱きついてくる理由はさまざまですが、甘えたいときや怖いときなど、だいたい人間と同じような感情だということに気づいたのではないでしょうか。
どのケースにおいても共通しているのは、猫が飼い主を仲間や家族だと意識して、感情をぶつけてきているということです。
急に腕にしがみついてきてワーッと噛んだり蹴ったりしてくると、痛くて今すぐ離してほしくなりますが、同じ行動でもまったく逆の気持ちを持っていることがあります。多くはその状況次第で判断できるものばかりです。ケガをしないように注意して、上手に対処してあげましょう。