猫の『しっぽ』に起こる病気やケガ4選 見逃せないサインや予防法も解説

猫の『しっぽ』に起こる病気やケガ4選 見逃せないサインや予防法も解説

猫のしっぽは、バランスを取る・感情を表現するなど重要な役割を持つ部位です。しかし、日常生活の中でケガをしたり、病気が発生したりしやすい場所でもあります。そこで今回は、猫のしっぽに起こりやすいトラブルやそのサイン、予防法を詳しく解説します。愛猫の健康を守るため、ぜひ参考にしてください。

SupervisorImage

記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

猫の『しっぽ』に起こる病気やケガ4選

猫の後ろ足としっぽ

1.しっぽの骨折・脱臼

猫のしっぽは細い骨が連なっているため、踏まれたりドアに挟まれたりすると骨折や脱臼が生じる場合があります。

特に室内飼いでも事故は多く、しっぽを触ると痛がる、動かさなくなるといった症状が見られたら要注意。重度の場合は神経が損傷し、排泄に影響が出ることもあります。

2.神経損傷

猫はしっぽを強く引っ張られることで、骨盤周囲の神経が損傷し、俗に言う「しっぽ引っ張り症候群」が起こることがあります。

しっぽがだらんと垂れたままになる、感覚が鈍くなるといった症状のほか、後肢の麻痺や膀胱の機能障害が生じる場合もあるため、とくに注意が必要です。

交通事故や落下事故の際にも多く見られ、回復には長期間のリハビリが必要になる場合もあります。

3.スタッドテイル(尾腺炎)・皮膚炎

スタッドテイルとは、尾の付け根にある皮脂腺が過剰に分泌されることで起こる炎症です。

ベタつきや黒ずみ、毛のかたまりなどが見られ、進行すると炎症や感染を引き起こします。特に未去勢のオス猫に多く見られますが、稀にメスでも発症することがあります。

軽度であればシャンプーなどで改善しますが、重度の場合は治療が必要になるため、早めのケアが大切です。

4.しっぽの咬傷・外傷

猫同士のケンカや事故により、しっぽに噛み傷や裂傷ができることがあります。

外見上は小さな傷でも、内部で細菌感染が進行し膿がたまる場合もあり、腫れや熱感、痛みがある場合は要注意です。

特に外に出る猫はリスクが高いため、日頃からしっぽの状態を確認する習慣をつけましょう。

猫の「しっぽ」に起こるケガの「見逃せないサイン」は?

幸せそうにしっぽを毛づくろいする猫

猫はもともと痛みを隠す習性があるため、しっぽの異変に気づきにくいことがありますが、以下のようなサインが見られたら注意が必要です。

  • しっぽがだらりと垂れたまま動かさない
  • 触れると嫌がる、噛みついてくる
  • しっぽの一部が腫れている、変色している
  • 毛が抜けている、皮膚が赤くただれている
  • しっぽを激しく舐めたり噛んだりしている
  • 排尿排便に異常がある(神経損傷のサインの可能性)

これらのサインを発見したり、少しでも気になる点があれば、早めに獣医師へ相談しましょう。

猫の「しっぽ」に起こるケガの予防法は?

ブラッシングをしてもらう猫

猫のしっぽのトラブルを未然に防ぐためには、以下のようなケアと環境整備が重要です。

  • ドアの開閉に注意する

しっぽの挟み込み事故は最も多いトラブルのひとつです。ドアの周りに猫がいないかを確認しながらゆっくり閉める習慣をつけましょう。

  • ブラッシングといったデイリーケア

しっぽの付け根を清潔に保つことで、皮膚炎や寄生虫感染を予防できます。猫の多くはしっぽを触られることを嫌がるので、様子を見ながら行いましょう。

  • 室内飼いを徹底する

外出による喧嘩や交通事故のリスクを減らすことができます。

ほかにも、日常的には猫のしっぽを優しく触る習慣をつけ、腫れや傷がないかチェックしたり、異常を早期発見するためにも、日頃から全身とともにしっぽの動きや見た目などの状態を詳しく観察しましょう。

また多頭飼いの場合は、猫同士のケンカでしっぽを噛まれないよう注意が必要です。

まとめ

3匹の猫のしっぽ

猫のしっぽは見た目以上にデリケートで、骨折や皮膚炎、神経障害などさまざまなトラブルが起こります。

特に「触ると嫌がる」「動きがおかしい」といった変化は重要なサインです。早期発見・早期治療が回復のカギとなるため、日頃からしっぽの状態をチェックする習慣をつけましょう。

また、事故やケンカを防ぐ環境づくりも大切。少しでも異常を感じたら、迷わず動物病院に相談し、愛猫の健康を守ってあげてください。

スポンサーリンク