猫を対象に「人への反応」を調査

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猫の飼い主にとっては、ちょっと「ショック」かもしれない研究結果が発表されました。
このほど「Animal Behaviour Science」誌に掲載された実験結果によると、「猫は人間に依存した関係を築く必要を感じないので、飼い主に対してことさら愛着を示すことはない」というのです。
ハンガリーのEötvös Loránd大学の研究者たちは、新しい場所に連れていっても平気なよう訓練されたセラピー猫15匹と、通常の飼い猫13匹を対象に実験を行いました。同じ部屋に入れた猫たちの、飼い主と見知らぬ人に対する反応を比較したのです。その結果、セラピー猫は飼い主が部屋を出ていっても、残った見知らぬ人に対して相変わらず友好的でした。一方、飼い猫は飼い主にも見知らぬ人にもあまり反応しませんでした。
研究者たちは「どの猫にも、飼い主への愛着の兆候が見られなかったことを確認しました。つまり猫は、人間との依存関係に基づく絆を築く必要がないと判断しているのです」と結論づけています。
猫は「人間から独立した存在」

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今回の研究を率いたPéter Pongrácz博士は次のように話しています。
「猫は人間との共存生活をうまく築き上げ、双方にとって利益がある暮らしを実現しています。つまり猫は人間から独立した存在なのです。一方で犬は、家畜化の過程で人間に依存することで、非対称的な関係を築き飼い主と共存する道を選びました」
「このため、猫にとって飼い主への愛着は、生物学的には重要ではないことなのです。なぜなら猫は、飼い主と対等な存在だからです」
「猫は環境の変化に敏感な生き物で、実験が難しいといわれます。このため新しい試みとして、未知の場所や人々と快適に過ごすことができるセラピー猫を対象に加えて実験しました。これによって、猫に多大なストレスを与えずに観察することが可能になったのです」
飼い主でも、他人でも「同じ反応」か?

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研究では、動物が飼い主に依存しているかどうかを判断するために「猫が飼い主にどれほど愛着を持っているか」、「飼い主がいないときにどれほど不安を示すか」、そして「友好的な見知らぬ人を受け入れるかどうか」を測定しました。
この「見知らぬ状況テスト」は、以前に犬を対象にして行われています。その結果、犬は飼い主に非常に依存的であり、親子関係に近いことが分かっています。たとえば「飼い主から離れずに1メートル以内の距離に留まる」、「飼い主を見つめる」、「飼い主がおもちゃを振ると遊ぶ」などがその実例です。
しかし猫は、飼い主でも見知らぬ人でも、関わり方にほとんど、あるいはまったく違いが見られませんでした。
あなたはどう思いますか?
「それでもうちの猫は、飼い主や家族に愛情を感じている」と考える人も多いことでしょう。
たとえそれが人間の「美しい誤解」だったとしても、猫好きな人々の「猫愛」は今後も変わることがないのは確かですね。
出典:Experts find cats are not emotionally dependent on their owners