猫のフィラリア症が危険な理由5つ

猫のフィラリア症は、感染する頻度だけを見ると犬より少ないとされています。ただ、その分軽く済むとは限らず、少ない寄生でも強い症状が出ることがあるため注意が必要です。
ここでは、猫のフィラリア症がとくに危険とされる理由を5つ見ていきましょう。
1.少数の虫でも強い炎症が起きやすい
猫は犬のように多数のフィラリアが寄生しにくい一方で、少ない数でも肺の血管や組織に強い炎症が起こることがあります。その結果、咳や呼吸のしづらさなど、呼吸器症状が目立つケースがあります。
虫の数が少ないから安心とは言えず、むしろ体の反応が強く出やすい点が猫ならではの怖さといえるでしょう。
2.突然死が起こることがある
猫のフィラリア症は、見た目には元気そうに見えていても、ある日突然状態が悪化することがあります。
実際に、急変や突然死が起こりうる病気として扱われており、症状が目立たないまま進行するケースも。「咳も少ないし大丈夫」と思っていた子が急に重症化することもあるため、見逃しやすい病気のひとつです。
3.猫風邪や喘息のように見えて気づきにくい
初期症状としては、咳、呼吸が速い、吐くといった変化が見られることがあります。ただ、こうした症状は猫風邪や喘息、胃腸の不調などとも似ているため、フィラリア症だと気づきにくいのです。
そのため発見が遅れやすく、気づいたときには症状が進んでいることもあるでしょう。
4.検査で見つけにくい
猫では血液中の子虫が少なく、一時的にしか確認できないことがあります。さらに成虫の数も少ないケースが多いため、犬のように検査で分かりやすく見つかるとは限りません。
診断が難しい分、症状や検査結果をいくつか組み合わせて判断する必要がある病気です。
5.猫では成虫を確実に駆除する治療が一般的ではない
猫では対症療法が中心になりやすいです。つまり、感染してから積極的に治すのが難しい病気だということです。
だからこそ、猫のフィラリア症では「治療」よりも「予防」がとても重要になります。
猫のフィラリア症の予防法

猫のフィラリア症を防ぐために大切なのは、蚊に刺される機会を減らすことと、予防薬をきちんと使うことです。
どちらか一方だけでは十分とは言えないため、日常の蚊対策と予防薬をあわせて考えることがポイントになります。
予防薬は定期的に続ける
フィラリア予防薬は、蚊の活動する時期に合わせて定期的に使うことが基本です。地域によって蚊の出る時期は違いますが、月1回の投与を続け、蚊の季節が終わったあともしばらく継続する考え方があります。
住んでいる地域によっては通年予防が勧められることもあるため、動物病院で相談して決めるのが安心でしょう。
室内飼いでも油断しない
「外に出ないから大丈夫」と思いがちですが、蚊は室内にも入ってきます。そのため、完全室内飼いの猫でも感染リスクがゼロとは言えません。
外に出ない子ほど見落としやすいので、室内飼いでも予防を考えておくことが大切です。
蚊対策もセットで行う
網戸をしっかり閉める、玄関の開け閉めに注意する、植木鉢の受け皿など水がたまりやすい場所を見直すといった工夫も役立ちます。
室内に蚊を入れにくくし、発生しにくい環境を整えることで、感染のきっかけそのものを減らしやすくなります。予防薬と環境対策を組み合わせることが、より安全につながるはずです。
まとめ

猫のフィラリア症は、少数の寄生でも呼吸器に強い影響が出たり、突然死につながったりすることがある怖い病気です。さらに、診断が難しく、治療も対症療法が中心になりやすいため、「かからないようにすること」が何より大切になります。
犬の病気という印象があっても、猫にも関係のある感染症として考えておいたほうが安心でしょう。地域や生活環境に合わせて、予防の時期や薬の選び方を動物病院で相談しておくことをおすすめします。