猫の首輪に『鈴』はつけるべき?3つのメリット・デメリットを解説

猫の首輪に『鈴』はつけるべき?3つのメリット・デメリットを解説

猫の首輪といえば、鈴をつけたものが有名です。室内での安全管理や見守りやすさ、そして何よりカワイイ!という利点がある一方で、猫へのストレスや事故のリスクを心配する声もあります。そこで今回は、猫の首輪に鈴をつけた場合のメリットとデメリットを解説します。良し悪しを理解したうえで判断しましょう。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

鈴付きの首輪で得られるメリット

ピンクの鈴のサビ猫

猫の首輪に鈴をつけておくと、日常生活の中で飼い主にとって助けになることがあります。ここでは、実生活で感じやすい代表的なメリットを見てみましょう。

1.居場所の把握がしやすい

猫の首輪に鈴をつけるようになったのは、江戸時代に猫を自由に外出させる「放ち飼い令」が発令されたため。ネズミ駆除のために猫を放し飼いにした結果、猫の居場所がわからなくなる問題が増え、鈴で所在を確認するようになったのです。

現在では、猫を室内で飼うのが一般的になってきましたが、猫の位置を音で把握しやすい点は変わりません。

猫が足元のすぐ近くにいることに気づかず、振り返った瞬間に蹴ってしまいそうになる経験はないでしょうか。そんな時も鈴をつけていれば、チリンという音によって気づきやすいという利点があるのです。

2.脱走時の捜索の助けになる

室内で飼われていてふだん、「外側」から自宅を見ていない猫は、うっかり外に出てしまうと、迷子になって家に帰れなくなってしまうでしょう。

家から出た猫は、数日間は家の近くに留まっていることも多いので、もし首輪に鈴がついていれば、その音で居場所を突き止められる可能性があります。

夜間でよく見えないときや物陰に隠れてしまい姿が見えないときでも、視覚だけに頼らないで探せる点は鈴付きの首輪のメリットです。

3.猫の活動量や異変に気づきやすい

鈴の音によるメリットは、活動量の変化を音で把握しやすいという点もあります。姿を直接見ていなくても、部屋の移動や遊んでいるときの音で「今日は活発」「いつもよりおとなしい」といった違いに気づきやすくなります。

猫も不調の時には動きが少なくなるので、ふだん聞こえている鈴の音が極端に減ったり、決まった時間帯に音がしなくなったりすれば、体調や気分の変化を疑うきっかけになります。

見た目だけではなく、音でも確認できるので、飼い主にとっても猫の変化を見逃さずに済むメリットがあるのです。

鈴付き首輪によるデメリット

鈴付きの首輪をした耳をかく猫

首輪に鈴をつけることは、メリットだけではありません。鈴の音や装着感は個体差があることから、場合によっては思わぬストレスや事故につながることもあります。

また、多頭飼育の場合、猫特有の警戒心から他の猫との関係性にも影響を与える場合もあるでしょう。

デメリットの方も確認しておきましょう。

1.聴覚へのストレス

猫は人には聞こえない高周波数の音も聞こえます。鈴は猫が動くたびに鳴り続けるため、常に耳元で音が響いているような状態となります。

絶え間なく聞こえる鈴の音は、猫にとって大きなストレスになることがあります。特に静かな環境が好きな神経質な性格の猫にとっては、この止まらない音に緊張してしまうのです。

もし、慢性的なストレスになれば、落ち着きがなく常に警戒する、食欲が落ちるなどの問題につながることもあります。

2.生活への影響

狩猟本能がある猫にとっては、音を立てずに動くことは重要な行動です。鈴の音がそれを妨げてしまうことで、猫によっては欲求不満を感じる可能性があります。また、睡眠中も体勢を変えるたびに音がするため、休息の質が低下することも考えられます。

また、鈴のサイズも重要です。猫は一日の大半を休息して過ごすことから、ゆっくりしたいときにも鈴が邪魔で休めない状況は良くありません。同様に食事やグルーミング、排泄、遊びといった自然な行動も、首の鈴が気になってしまうようだと生活の質全体が低下する心配があります。

3.安全面のリスク

鈴は首に密着していないので、ふとしたときに物に引っかかってしまうリスクがあります。

首輪が引っかかって動けないことでパニックになったり、暴れて首を締めてしまったりする危険があります。多くの首輪には、一定の力で引っ張ると外れるセーフティバックルが付いていますが、鈴の部分が物に引っかかった場合、引っ張る方向や力のかかり具合によってはバックルが外れず、猫が身動きできなくなることもあります。

また、何らかの拍子で鈴だけ外れてしまい、猫が誤飲するケースも考えられます。誤飲は深刻な事態を引き起こす可能性があり、このような安全面でのリスクはデメリットのひとつです。

まとめ

赤い鈴の白猫

今回は、猫の首輪に鈴をつけるメリットとデメリットについて見てきました。鈴付き首輪には、猫の居場所の把握や蹴ってしまうなど日常的な事故の防止といったメリットがある一方、ずっと鳴っていることから猫のストレスや安全面のリスクといったデメリットも存在します。

猫の首輪を選ぶ際には、かわいいかどうかだけでなく、鈴の大きさや音色、首輪本体の安全性にまで気を配る必要があります。

首輪の鈴は、外に脱走してしまった際、発見の助けになることもありますが、現在はマイクロチップの挿入が推奨されています。

脱走時など、マイクロチップリーダーがある場所で捕獲された場合、飼い主との照合も可能でしょう。併せてタグなどのGPS機能の付いた首輪なども開発されているので、鈴だけに頼らないことも必要かもしれません。

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