人命救助やセラピー活動…すぐれた能力と英雄的な行為で「青十字メダル」を受けた猫たち 英国

人命救助やセラピー活動…すぐれた能力と英雄的な行為で「青十字メダル」を受けた猫たち 英国

すぐれたペットに贈られる「青十字メダル」。初めて猫が受賞したのは、1942年のことでした。これまでの受賞猫の中から、いまも人々の記憶に残る2匹の「英雄猫」をご紹介します。

火災から人命を救った猫

猫と火災のイメージ

画像はイメージです

青十字メダルは、第一次世界大戦中の 1917 年に英国で考案され、動物たちを助けた人々に贈られました。その後1940年からは英雄的な活躍をした動物自身にも贈られるようになりました。

このメダルを猫が初めて受賞したのは、第二次世界大戦が大陸で激化した1942年のことで、Jimという19歳の猫でした。

英国ロンドンのモールデンに住むCoffey夫妻が飼っていましたが、Jimはある夜に発生した火災に気づいて2階に駆け上がり、飼い主たちを起こして避難させたのです。その場を逃げずに人命を救助した勇敢な行為に対し、同年に青十字メダルが与えられました。

盲目のセラピー猫

高齢者の膝にのる猫

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2020年に受賞したのは、子猫のときに視力を失ったCarrotsで、受賞当時4歳です。Carrotsはブラッドフォードにあるホスピスで患者とその家族に幸せと慰めをもたらすことに、それまでの猫人生を捧げてきました。

「Carrotsは患者を訪問するのが大好きで、なでやすいように患者のすぐ隣に座ります。大きな愛と責任感を持ったセラピー猫なのです」と話すのは飼い主のKatie Lloydさんです。

この猫がホスピスを訪れるようになったのは、Katieさんが「未分化星状細胞腫」と呼ばれる珍しいタイプの脳腫瘍と診断された、その3年前のことでした。

当時彼女が滞在していたホスピスを訪れたCarrotsは、たちまち患者やスタッフの間で大人気になりました。その後はセラピーの任務を遂行するために、週 2 回ここを訪問するようになったのです。

「Carrotsは、わたしの人生で最も困難な時期を乗り越えるのを助けてくれました。治療中もその第六感で必要なときには必ずそばにいてくれました」とKatieさん。

「ある晩、ホスピスから電話があり『取り乱して不安状態にある高齢男性がいるので、すぐCarrotsを連れてきてほしい』ということでした。わたしたちはただちにホスピスへ向かいました。玄関で猫を肩に乗せたわたしを見て、その患者さんはすぐにリラックスしました。Carrotsが彼と一緒にベッドに横たわった直後、彼は落ち着いて眠り始めたのです。過去12時間で初めての眠りだったようです」

Carrotsは英国初の全盲のセラピー猫です。コロナ禍のときは患者に会えないため、Katieさんとともに患者さんたちに手紙をしたためて肉球でサインし、送っていたそうです。

もともと人間へ贈られていた「青十字メダル」

メダルを首にかける猫

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青十字メダルを選定・贈呈している「青十字動物慈善団体」は、もともと使役馬の福祉と治療を提唱する目的で、1897 年に Our Dumb Friends League (ODFL) の名で英国ロンドンに設立されました。

その直後から家畜の世話や動物への愛情とやさしさを示した組織や個人に、賞や助成金を支給し始めたのです。

この団体は当初、動物に思いやりを示した人間を称えることに焦点を当てていましたが、「勇気や忠誠の行為に対して動物そのものを表彰する」という概念は、1918 年に第一次世界大戦の軍用馬を記念して、青十字基金委員会が功績勲章バッジを贈呈したときに始まりました。1940 年には、海兵隊員を溺死から救った犬が、犬として初めて表彰されています。

現在の猫人気と、猫のすぐれたコミュニケーション能力とを考え合わせると、今後ますます多くの猫たちがこのメダルを受賞することは、間違いないようですね。

出典:
Hero pets through the ages
First cat to receive the Blue Cross Medal
Blind therapy cat awarded Blue Cross Medal

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