猫を『しつける』にはどうすればいいの?上手なトレーニングのコツや心得をご紹介

猫を『しつける』にはどうすればいいの?上手なトレーニングのコツや心得をご紹介

「猫のしつけは難しい」といわれますが、実は猫でもトレーニングを通じて教えることができます。ただし、それには猫の性質を十分に理解し、正しい方法で行う必要があります。今回は、基礎的な生活上のしつけから、ちょっとしたパフォーマンスまで、猫のトレーニングを成功させるためのコツと心得を紹介します。

猫のトレーニングで知っておくべき基本

箱の中で寝る猫

まずは飼い主がトレーニングの基本を知っておきましょう。

猫はそもそも独立心が強い動物なので、自分の意志を優先しようとします。群れになってそのリーダーに従うことで絆を深めるという概念はないため、トレーニングも命令ではなく、猫自身に「やりたい」と思わせることが重要です。

また、トレーニング方法も猫にとってメリットがあり、楽しいものでなければいけません。信頼関係がすべての基盤となるため、飼い主さんの「こうやってほしい」という意向があっても、決して焦らず猫のペースで進めるようにしてください。

トレーニングでしつけやすい内容とやり方

ハイタッチをする猫

猫の飼い主が愛猫に覚えてもらいたいことは、サーカスのような曲芸ではなく、一緒に暮らしていく上でお互いにスムーズに生活できるような行動ではないでしょうか。猫は個性が強いので個体差がありますが、次のような動作であれば、比較的トレーニングで覚えてもらうことは容易です。

  • 名前を呼んだら来る
  • 爪とぎ場所の指定
  • ハイタッチ
  • お座り

一方、猫によっては時間がかかるものもあります。

  • 爪切り
  • 歯磨き
  • 自分からキャリーバッグに入る

トレーニングの方法自体は簡単で、最終的にやってもらいたい行動を段階的に経験させ、その行動の直後に報酬を与えることを繰り返すだけです。

最終的な行動への段階を細かく分解します。たとえば「近づく」「触れる」「一瞬だけ行う」など、できる中での最小単位から始め、猫がその段階の行動をしたら、すぐに報酬を与えます。行動と報酬を毎回同じ順序で繰り返します。

そして、同じ段階が安定してできるようになったら、次の段階へ進みます。一日に何度か繰り返し、嫌がる反応が出た場合は、その日はその時点で中止して、後日改めて始めてみてください。難易度は高くても、必ず猫はできるようになるので、少しずつトレーニングを続けましょう。

トレーニングを成功させるための重要なポイント

おやつをもらう猫

猫のトレーニングを成功させるには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。猫の習性と性格を理解した上で、正しい方法とタイミングでアプローチすることが大切です。

ここでは、トレーニング効果を最大限にするために、4つのポイントに分けて解説します。

良い行動を強化

動物トレーニングでは「望ましい行動をした瞬間にご褒美を与えること」がすべての基本となります。特に猫は「何が良い行動か」は学ぶものの、「何が悪いか」では行動の制御ができません。これは、行動学でいう正の強化が効果的であり、叱るなどの負の罰では学習が進みにくいためです。

日常生活では、テーブルの上に登ったり、ソファで爪とぎをしたりしたときに、つい厳しく叱ってしまいがちですが、何度言ってもいうことを聞かないのは、「負の罰」は学習しにくいためです。

良い行動を教えるには、テーブルの上に登った猫に「降りて」と指示して、降りた瞬間にご褒美を与える。また、登ろうとする前に名前を呼び、動きを止めたらご褒美を与えます。

ご褒美には、1口で食べられるドライフードのおやつなどを使います。猫が喜ぶことなら、「撫でる」や「お尻トントン」などでもかまいません。

タイミングと一貫性

猫のトレーニングでは、望ましい行動の直後(2〜3秒以内)にご褒美を与えることが理想です。タイミングが遅れると、猫はただ報酬を受け取るだけで、何に対する報酬か理解できません。

また、指示する言葉やジェスチャーは毎回同じものを使い、一貫性を保つことが重要です。特に家族とそれぞれでトレーニングするときには、必ず全員が同じ方法で行います。別々に違うことをしてしまうと、猫が混乱してしまうからです。

言葉による指示は、どうしても人それぞれ違うことを言いがちなので、クリッカーなどの道具を使うとタイミングを正確に伝えやすくなります。

短時間セッションを心がける

猫の集中力は長くても10分程度しか持続しないので、1回のトレーニングは短く済ませ、1日に2〜3回に分けて行うとよいでしょう。

また、猫が飽きて興味を失ったらすぐに終了するようにしてください。特にトレーニングを始めたばかりのときは、猫もよく意味をわかっていないのですぐ飽きてしまうこともあります。無理に続けても効果はないので、数時間後にまたトライしてみましょう。

猫の気分が乗ってきたときも、「もう少しやりたい」くらいで終わるのがベストなタイミングです。

まとめ

立ち上がる猫

今回紹介したトレーニング方法は、行動心理学におけるオペラント条件付けと呼ばれる手法で、「行動の直後に報酬を与えて行動を定着させる」考え方です。

犬のトレーニングをはじめ、動物園や水族館での動物トレーニングや使役犬育成などでも使われています。動物が医療やケアに自ら協力できるようにするハズバンダリートレーニングも、この「ご褒美作戦」が基礎となっています。

飼っている猫でも、叱るような罰を使うことなく学習させることで、行動が長期的に維持され、飼い主さんとの信頼関係を損なわずに行動を再現させられるメリットがあります。

一度、覚えたら終わりではなく、毎日繰り返すことで、指示に合わせてより多くのことができるようになります。基礎的なしつけをクリアするようになったら、ハイタッチやベル鳴らしなどにも挑戦してみてはいかがでしょうか?愛猫とのふれあいがもっと楽しくなるでしょう。

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