猫が習得しやすい『芸』3選

1.お手
今回ご紹介する芸のなかでも、特に覚えやすいのが「お手」でしょう。
飼い主さんの手のひらに、小さな前足を乗せられたら、きっと誰もが悶絶してしまうはず。
まずは、触れ合うことへの抵抗をなくすために、猫の前足に手のひらをそっと添えることから始めましょう。
その際には「お手」と声をかけ、触れることができたら必ずおやつをあげてください。
このステップを繰り返すうちに、猫は「お手と言われて手を乗せると、いいことが起きる」と少しずつ学習していきます。
2.お座り
「お座り」を誘導するときにも、やはりおやつが頼りになります。
おやつを少しずつ猫の頭の真上へ移動させると、自然と体を反らして「座る」姿勢を取りやすくなります。
座れたタイミングで「お座り」と声をかけ、お手と同様にご褒美を。
だんだんと「お座りと言われて座ると、おやつがもらえる」と猫は理解できるようになっていきます。
普段のごはんでも同じように練習してよいですが、猫の負担にならないよう短時間で切り上げるのがポイントです。
3.呼び鈴
猫の呼び鈴は、CMで話題になったこともある芸です。
「限られた猫しかできない」と思うかもしれませんが、コツさえ押さえれば挑戦可能です。
呼び鈴は100円ショップでも手に入りますが、猫が押しやすい「ペット用」タイプがおすすめ。
まずは飼い主さん自身で音を鳴らし、猫に「これは音が鳴るもの」だと認識してもらいましょう。
慣れてきたら猫の前足をそっと呼び鈴に添え、音が鳴ったタイミングでおやつを与えます。
最初は、ボタンの上におやつを置いて気を引く方法も有効です。
猫に芸を覚えさせるメリット

猫が人と暮らすうえで、今回ご紹介した3つの芸は決して「必須」ではありません。
日常生活では「決められた場所でトイレができる」など、基本的なしつけのほうが優先度は高いと言えるでしょう。
とはいえ、芸を覚えてもらうメリットも少なくありません。
例えば「触られることへの抵抗が減って、爪切りやブラッシングがしやすくなる」「猫にとってよい刺激になる」などがあげられます。
また、芸には成功報酬が必ずセットになっていますが、これを応用して、キャリーに入るトレーニングを行うことも可能です。
通院や災害時に活用できる場面もあるので、まずは気軽にお試しください。
まとめ

今回は、猫が習得しやすい芸として「お手」「お座り」「呼び鈴」の3つをご紹介しました。
どの芸も、してほしい行動にご褒美を結びつけるのが有効ですが、短期間で覚えてもらおうとするには無理があります。
猫の負担にならないペースで繰り返し学習させ、上手にできたら思いきり褒めてあげましょう。
もちろん、芸を無理に覚えさせる必要はありませんが「猫の手に触れやすくなって爪切りが楽になる」「キャリーに入りやすくなる」などのメリットも多くあります。
まずは今日から1日1回「お手」の練習を始めて、猫とのコミュニケーションを楽しんでみてはいかがでしょうか。