数々の冒険で地域の人々を結びつけた猫に、2025年英国「ねこ大賞」の称号が贈られる

数々の冒険で地域の人々を結びつけた猫に、2025年英国「ねこ大賞」の称号が贈られる

2025年の英国最高のねこ大賞は、ウェールズのまちで放浪と冒険を続け、地域の人々に愛されてみんなを結び付けた茶トラ猫に贈られました。いまでは2300人以上のフォロワーがいる人気猫になっています。

茶トラ猫が最高栄誉に輝いた

トロフィーのそばにたたずむ茶トラ猫

画像はイメージです

茶トラ猫のFizzが、このたび 2025年の「the UK's cat of the year(英国最高のねこ大賞)」に選ばれました。これは猫の保護団体「Cats Protection」が毎年実施しているものです。

英国ウェールズのLlandrindod Wellsでは、だれもがFizzのことを知っています。ローン・ボウリング選手権に闖入してきたり、知らない人の結婚式に乱入したりと、この猫は町中どこへでも出かけていくのです。地元の劇団の練習にも熱心に参加して、「助監督」という愛称で親しまれてもいます。Fizzの写真を掲載しているSNSには、2300人以上のフォロワーがいるほど人気なのです。

子猫のときから冒険好き

野外にたたずむ茶トラの子猫

画像はイメージです

飼い主のBriony Loderさん(59歳)は「この猫は『放浪猫Fizz』とも呼ばれていて、ユニークで生意気、そして個性豊かなのです。この猫の存在が町の人々を結びつけてくれています。Fizzを暖かく見守り、愛してくれる地域のみなさんには本当に感謝しています」と話しています。

生後7ヵ月のとき、Fizzは町中を放浪し始め、どんどん人脈を広げていきました。最初は心配のあまりパニックになったというBrionyさん。すぐに目撃情報を求めてFacebook上に専用ページを立ちあげました。やがて銀行、ビンゴ大会会場、職業紹介所、学校、図書館、スーパーマーケット、郵便局、ローン・ボウリングクラブ、劇場など、さまざまな場所にいる姿が報告されるようになったのです。

郵便配達員が郵便物と一緒にFizzを家まで送り届けてくれることもあるそうです。Brionyさんが車で愛猫を迎えに行く機会も多く、みずからを「ママさんタクシー」と呼ぶほどです。

地域の人々に多くの喜びを提供

くつろぐ茶トラ猫

画像はイメージです

Brionyさんによると、数多くの冒険の中でもとくに印象に残っているのが、農業家でTVパーソナリティのKaleb Cooperさんの公演中に、Fizzが堂々と舞台に登場したことだそうです。場内の大笑いのようすが想像できますね。

Brionyさんが愛猫と一緒にいられるのは、餌をあげて抱っこをする1日15分ほどだけだそうです。

「Fizzのことは心から愛していますが、うちの飼い猫というより町の猫なのです。みんながFizzのことを話すときは笑顔になります。Fizzが猫人生を精一杯楽しみながら、地域の人々の生活にも大きな変化をもたらしていることを、わたしはとても誇りに思っています」と話すBrionyさんです。

選考担当のJeff Knottさん(Cats Protection)はこう話します。

「Fizzの冒険心と数々の放浪体験が審査員たちを魅了しました。現在のようなデジタル時代にはコミュニティが分断されがちですが、猫のシンプルで心安らぐ存在がこれほど多くの愛と喜びをもたらすのを見るのは、心温まるものです」

Fizzはほかにも著名人審査員による「もっとも人と繋がっている猫」部門の最優秀賞を受賞し、トロフィーと200ポンド(約4万円)分のペットショップ商品券などの賞品を授与されました。

出典:Theatre-loving Fizz named UK's cat of the year

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