意外とすごい!猫の記憶力にまつわる7つのトリビア

「猫ってすぐ忘れるよね」「名前も覚えてないかも…」なんて思われがちですが、実は猫には人間顔負けの記憶力があるんです。
ここでは、猫の記憶にまつわる“知って驚く7つのトリビア”をご紹介します。
1.短期記憶は数秒〜数分 でも意味のあることは長持ち
猫の短期記憶は基本的に5〜30秒程度と言われています。ただし、「ごはんを隠した場所」や「おもちゃをしまった引き出し」など、意味のある情報はより長く記憶されることがわかっています。
必要な記憶は残し、不要なものはすぐに捨てる──効率的でサバイバル向きな記憶のしくみですよね。
2.長期記憶は数ヵ月〜数年以上続くこともある
猫は特定の人物・音・場所などを、数年単位で記憶することができます。
とくに幼少期から関わった飼い主や、頻繁に関わった環境要素は長期記憶として定着しやすく、久々に再会したときに「覚えてた!」と分かる反応を見せることも。
3.飼い主の声や匂いはずっと覚えている
猫は聴覚と嗅覚が鋭いため、飼い主の声や匂い、服の素材や生活音までも記憶に残しやすいのです。
「声をかけたら走ってきた」「着替えたら逃げた」など、日常のささいな行動に反応してくるのは、記憶がベースにある証拠。安心できる人として認識されていれば、その記憶は長く残ります。
4.嫌な記憶ほど忘れにくい
動物病院、爪切り、雷の音、怒られた経験――猫はこういった“恐怖や不快感”を伴う記憶をとくに強く覚えています。
「キャリー=怖い」と学習してしまうと、次回以降、キャリーを見ただけで逃げ出すことも。このような記憶の強さは、身を守るために発達した本能的な反応です。
5.他の動物の存在も記憶している
猫は、人間だけでなく、他の猫や犬、小動物などとの関係も記憶しています。
とくに仲良くしていた同居猫や、縄張りを争った相手など、感情が伴った関係性は長く残りやすいです。引っ越しやお別れの後に、探すようなそぶりを見せることもあります。
6.トイレ・ごはん・寝床の場所は記憶で管理
猫はルーティンが大好きな生き物。トイレの場所、ごはんの時間、寝床の感触など、日々の生活動線をしっかり記憶しています。
だからこそ、家具の移動やトイレの変更など、急な変化には敏感に反応します。これは“混乱している”のではなく、“前の状態をちゃんと覚えている”からなんです。
7.会わなくなっても“すぐには”忘れない
「どれくらい会わないと忘れる?」という問いに対する明確な答えはありませんが、猫の記憶は“感情の濃度”に左右されます。
関わり続けた飼い主の記憶は、半年〜1年以上たっても残っているケースもあり、再会のときに名前を呼ぶと反応することも。猫は、ただ顔だけでなく“その人との時間”を覚えているのです。
忘れられたくない!猫の記憶に残る接し方とは?

猫に覚えていてもらうには、「長時間一緒にいる」よりも「どう過ごしたか」が大切です。猫は“感情”と結びついた記憶を長く保持するため、日頃からやさしく声をかけたり、触れ合いを楽しんだりすることが、心に残る体験になります。
たとえば、名前を呼びながら撫でる、抱っこの前に合図を出す、安心する香り(飼い主の衣類など)をそばに置くなど、猫の五感に届く関わり方が効果的。
また、長期間離れるときは、録音した声を聞かせる・衣類を置いておくなど、“記憶の手がかり”を残してあげると、不安を和らげるサポートになります。
まとめ

猫は私たちが思う以上に、感情と結びついた記憶をしっかりと保持しています。飼い主の声、匂い、日常の関わり方──すべてが「忘れない理由」になるのです。
大切なのは、時間の長さより、どれだけ安心を与えられたか。信頼の積み重ねこそ、記憶に残る絆。
たとえ会えない時間があっても、猫はちゃんと“あなたとの時間”を覚えています。