ペットロスの起こり得る4つの症状

1.深い悲しみによる情緒の不安定
愛猫を失った直後は、涙が止まらない、感情が激しく揺れるといった状態が続くことがあります。これは「悲嘆反応」と呼ばれる自然なプロセスで、人によっては怒りや罪悪感を伴うこともあります。
「もっと何かできたのでは」「気づいてあげられなかった」と自分を責めてしまうこともあるでしょう。
しかし、それは愛猫に対する愛情が深かった証拠で、飼い主としてできることは精一杯してあげていたはずです。
まずは抑え込まず、思い切り泣く、信頼できる人に気持ちを話すなどして、感情を解放することが大切です。心の痛みを表現することで、少しずつ整理されていきます。
2.食欲不振や睡眠障害などの身体症状
ペットロスは心だけでなく体にも影響するとされています。
食欲がなくなる、眠れない、常に体が重くて疲労感があるといった症状が見られることがあります。これらはストレスに対する身体の自然な反応ですが、長く続くと心身に負担が蓄積してしまうものです。
まずは「自分を甘やかしていい」と認めてあげてください。
温かい食事を少しずつとる、お風呂にゆっくり浸かってみる、無理なく過ごせるリズムを意識するなど、体を癒す小さな行動が回復のきっかけになります。
必要に応じて医師やカウンセラーに相談するのも一つの選択肢です。
3.日常への無気力や社会的孤立
愛猫の不在が日常に空洞をつくることで、何をする気にもなれず、友人や家族との交流も避けてしまう方がいます。「笑ってはいけない」「愛猫が大変だったのに楽しむのは裏切りだ」などと感じてしまうこともあるかもしれません。
けれども愛猫が本当に望んでいるのは、「飼い主さんが笑顔で過ごしていること」ではないでしょうか。
気が進まなくても、誰かと会う予定を入れたり、散歩に出たりして、生活に少しずつ「外の空気」を取り入れることで、心が少し軽くなることがあります。
4.愛猫の気配を感じ続ける感覚
姿は見えないのに愛猫の気配を感じたり、寝ていると夢に出てきたりすることがあります。
これは「幻視・幻聴」のようなものと捉える場合もありますが、グリーフケアでは「正常な悲しみの一部」として理解されています。
愛猫をお見送りして間もないときは、飼い主さんの近くで寄り添っているのかもしれません。無理に否定せず、「また会えたね」と捉えるのも一つの考え方です。
それだけ深く結びついていた証であり、心がその存在を手放せずにいるだけなのです。時間とともに、その感覚はやがて穏やかな思い出に変わっていくでしょう。
ペットロスの乗り切り方

まず大切なのは、「このつらさは異常ではない」と自分を受け入れることです。悲しみを否定せず、誰かに話す、日記をつけてみる、愛猫の写真を整理してみるなど、自分なりの形で気持ちを表現しましょう。
同じ経験をした人のブログやSNSを読むことで、自分だけではないことを知り、共感を得ることも癒しになり得ます。
また、「追悼の儀式」も心の区切りとして有効です。お花を手向ける、手紙を書く、小さな祭壇をつくるなど、愛猫に感謝の気持ちを伝える時間を設けると、心に優しく寄り添ってくれます。
まとめ

ペットロスは、愛猫をそれだけ深く愛していた証です。悲しみのプロセスは人それぞれで、乗り切り方に正解はありません。でも、その痛みと向き合いながら、少しずつ日常を取り戻していくことは可能です。
一人で乗り切ろうとせず、時には、周りの友人や生前愛猫がお世話になった専門家の方などに相談したり、話をすることも自分の気持ちを昇華させることができるかもしれません。
愛猫がくれた楽しく、幸せな思い出は、いつまでも心の中に生き続けています。この先も愛猫との絆を胸に、ゆっくりと、優しい日々を重ねていきたいですね。