1.排泄中はそっとしておいてほしい

排泄中は無防備な状態になり咄嗟に動くことができないため、猫にとっては緊張する瞬間であり、じっと見られていると大きなストレスになります。野生時代の名残もあり、排泄中は敵に襲われないよう、安心できる空間で静かに過ごしたいのです。
飼い主としては排泄中の異変がないかを見たかったり、「ちゃんと出ているか確認したい」と思うかもしれませんが、愛猫がトイレに入ったらできるだけ気配を消して見守るのがベスト。そして、トイレの配置や目隠しを工夫することで、愛猫が安心して用を足せる環境を整えましょう。
2.毛づくろい中は静かに見守ってほしい

猫が毛づくろいをする行為は体の清潔を保つだけでなく、リラックスや気持ちを落ち着かせるための大切な習慣でもあります。
毛づくろい中の動作やポーズが何とも可愛らしく、飼い主としてはずっと見ていたくなりますよね。しかし、過剰に見つめられると「自分の匂いや汚れを気にされているのかも」と不安になることもあります。
特にお尻まわりやデリケートゾーンを舐めているときは、プライバシーを侵害されたと感じやすいので要注意。そっと目を逸らすか、気配だけを感じさせる距離感を保つのが、猫との良好な関係を築くコツです。
3.眠っている姿はそっと眺めるだけに

寝ている猫は無防備な状態で、特にお腹を見せて寝ているときは「安心している証拠」と言われます。
しかし、安心しているからといってジロジロ寝顔を覗き込んだり、スマホで写真を撮りまくるのはNG。猫は寝ている時も完全に熟睡していない場合が多く、音や視線でさらに眠りが浅くなってストレスを感じさせることもあります。
愛猫がぐっすり眠っているときは、そっと遠くから眺めるくらいがちょうどいい距離感です。もし写真を撮りたい場合は、シャッター音を消すなど眠りを妨げないように配慮しましょう。
4.爪とぎやトイレ後の砂かけも見ないで

爪をとぐ行為やトイレ後に砂をかける行動は本能的なものですが、これも猫にとっては、見られると恥ずかしいと感じてしまうことがあります。特に砂かけは「排泄物の臭いを隠す」「縄張りを守る」といった目的で行う行動なので、あまり注目されると「失敗を責められている」と誤解されることもあるのです。
また、爪とぎもストレス発散やマーキングの意味があり、無神経に近づくと行動をやめてしまう場合もあります。愛猫が集中しているときは、そっとそばで見守ることが大切です。
うっかり見てしまったときのフォロー方法

猫は人間よりも他人からの視線に敏感で、目線が合い続けると「敵意がある」と勘違いされてしまう可能性すらあります。
愛猫が「見ないで!」と思っているタイミングでうっかり目が合ってしまったら、無理に話しかけたり構ったりせず自然に視線を逸らすのが鉄則です。その場からそっと離れる、あえて違う方向を見るといった行動で「気にしていないよ」というサインを送れます。
また、おやつやお気に入りのおもちゃを使って猫の気持ちをポジティブに切り替えるのも有効です。愛猫のペースを尊重しつつ、リラックスさせる行動を心がけましょう。焦らず優しく接するのがポイントです。
まとめ

猫はマイペースで周りを気にせずに生きているイメージがありますが、意外にも繊細でプライバシーを大切にする動物です。特に自分が無防備になる排泄中や毛づくろい、眠るときなどは「見ないでほしい…」と感じています。
どの行動も猫ならではの可愛さが溢れていて、飼い主としてはついつい目を奪われがちですが、一番に猫の気持ちを考えた距離感で接することが重要です。
愛猫の信頼を損なわないよう、そっと見守る姿勢を大切にしましょう。その心遣いこそが、より深い絆を育む第一歩になりますよ。