猫が「驚いたときの気持ち」を落ち着かせるためにする行動3選

1.隠れる
猫が驚きや不安を感じたときは、とっさに狭い場所に隠れがちになります。
特に、ベッドの下やクローゼットの奥といった空間を好む傾向があり、そこに入り込んでしまえば、飼い主さんさえなかなか手が届きません。
野生時代の猫は、天敵から目が届きにくく四方八方が覆われているような木の洞穴などで、身を守ってきた歴史があります。
その名残もあり、本能的に隠れることによって、安心感を得ようとしているのです。
2.毛づくろいをする
驚いたこととは全く関係のない行動を取ることで、気分転換をしようとするパターンもあります。これは「転位行動」と呼ばれ、その行動の1つが「毛づくろい」です。
気持ちを安定させようと一時的に行うものですが、不安が消えないと、いつまでも舐め続けることもあります。
舐めすぎによって脱毛や皮膚を傷つけてしまうこともあるため、様子をよく観察し、必要に応じて獣医師さんに相談しましょう。
3.爪とぎをする
先にご紹介した毛づくろいと同様、転位行動に当てはまるのが「爪とぎ」です。
筆者の2匹の愛猫は、人見知りな傾向が強いのですが、来客の前後などに激しい爪とぎが見られます。気持ちを紛らわすかのように、バリバリと大きな音を立てて豪快にとぐ姿は、まるで人間の貧乏ゆすりのようです。
そもそも爪とぎは、猫にとっては当たり前の習慣です。好きな場所で気が済むまでとげるよう、爪とぎ器は複数設置するようにしましょう。
猫を落ち着かせるための対処法は?

猫が驚いている様子を見せた際には、あまり干渉せずにそっとしておくことが大切です。
気持ちを落ち着かせるために隠れている猫を引っ張り出すのは、ご法度であり、むしろ逃げ場を提供するべきでしょう。
優しく声をかける程度にとどめ、猫が出てきてくれるまで待ってあげてください。
また、驚きを軽減させるため、できるだけその要因を取り除いてあげることも有効的です。例えば、外からの騒音に驚いているときには、窓を完全に閉めることで、音を遮断することができます。
「隠れるまではいかないけれど、ちょっと動揺しているかも?」と感じたら、おやつで興味を引き、気をそらすのもよいでしょう。
まとめ

猫が驚く原因として、来客やサイレンの音などがあげられますが、そのようなシチュエーションに直面したとき、猫自身で気持ちを落ち着かせる方法の1つに、本能的に身を隠して安心感を得ようとする行動があります。
もしくは「転位行動」と呼ばれる、その出来事とは関係のない毛づくろいや爪とぎを行って、気を紛らわせようとすることもあります。
飼い主さんは、驚いている猫を無理に引っ張り出してはいけません。猫の様子が落ち着くまでそっと見守り、驚きの要因は、できるだけ取り除いてあげましょう。
飼い主さんが猫の気持ちに寄り添う姿勢が、きっと信頼関係を育んでくれることに違いありません。