夏場は『猫のご飯』の取り扱いにご注意を!与え方・保存方法など、気をつけるべきことを解説

夏場は『猫のご飯』の取り扱いにご注意を!与え方・保存方法など、気をつけるべきことを解説

夏は気温も湿度も高く、人間だけでなく猫にとっても過ごしにくい季節です。特にご飯の扱いには注意が必要で、ちょっとした油断が体調不良につながることもあります。この記事では、夏場に気をつけたい猫の食事の与え方や保存方法について、分かりやすくご紹介します。

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記事の監修

2009年麻布大学獣医学部獣医学科を卒業。
2015年から横浜市内で妻と動物病院を営み、犬、猫、エキゾチックアニマルの診療を行なっています。
2024年現在、犬10頭、猫3頭、多数の爬虫類と暮らしています。
愛犬家、愛猫家として飼い主様に寄り添った診療を心がけています。
内科(循環器、内分泌など)、歯科、産科に力を入れています。

夏場の猫の食事で気をつけたい基本ポイント

ウェットフード

夏は高温多湿の影響で、猫のご飯が傷みやすくなります。特に湿気の多い日や、室温が高い部屋では、開封したフードの劣化が早まり、食中毒や体調不良の原因になることがあります。

また、暑さのせいで猫の食欲が落ちることも珍しくありません。猫はもともと食にこだわりが強く、少しでも匂いや食感が変わると食べなくなってしまうことがあります。これが続くと、栄養不足や脱水を引き起こす可能性もあるため、飼い主としては早めの対策が大切です。

夏の食事管理で重要なのは、「新鮮な状態で与えること」と「こまめに様子を見ること」です。食べ残しを放置しない、フードの保存環境を見直すなど、基本的なポイントを押さえるだけで、猫の健康を守ることができます。

フードの保存方法

猫缶

夏場はフードの与え方や保存方法を見直す絶好の機会です。気温や湿度の影響で、普段通りの扱いでは劣化が早まり、猫の体調に悪影響を及ぼすことがあります。

ここでは、毎日のご飯を安全に保つためのポイントを、与え方と保存方法に分けてご紹介します。

ドライフードの場合

ドライフードは比較的日持ちがするため、扱いやすいと感じる飼い主も多いですが、夏場は油断できません。高温多湿な環境では、フードが湿気を吸って風味が落ちたり、酸化が進んで栄養価が低下したりすることがあります。

まず大切なのは、保管場所です。直射日光が当たる場所や、温度変化の激しいキッチンなどは避け、風通しの良い涼しい場所に置きましょう。開封後の袋は、密閉できる容器に移し替えるのがおすすめです。空気や湿気を遮断できるフードストッカーやジッパー付きの保存袋が便利です。

ウェットフードの場合

ウェットフードは水分量が多く風味が豊かなため、猫にとっては魅力的なご飯ですが、夏場は特に傷みやすい点に注意が必要です。高温多湿の環境では、開封後すぐに悪くなってしまう可能性があるため、扱いには細心の注意が求められます。

開封後はすぐに食べきれる量だけ器に出し、食べ残しは長時間放置せず、すぐに片づけることが基本です。食べきれなかった分は、密閉容器に移して冷蔵庫で保存し、なるべく24時間以内に使い切るようにしましょう。

冷蔵保存したフードをそのまま与えると猫が食べないこともあるため、与える前に常温に戻すか、人肌程度に温める工夫が必要です。加熱する場合は電子レンジを使っても良いですが、温めすぎないよう注意してください。

フードの与え方を工夫しよう

自動給餌器と猫

夏場は猫の食欲が落ちやすく、これまで問題なく食べていたフードを急に残すこともあります。そんな時は、与える時間帯を見直してみましょう。

特に日中は暑さで食欲が低下しがちなので、涼しい朝や夜に与えることで、食べやすくなります。室温が高すぎる場合は、エアコンを使って適温(25〜28℃前後)を保つことも効果的です。

また、1回に与える量を少なめにして、こまめに数回に分けて与えるのもおすすめです。特にウェットフードの場合は、少量ずつ出すことで傷みにくくなり、猫も食べやすくなります。猫が一度にたくさん食べなくても、1日の総量が摂取できていれば問題ありません。

もし日中に家を空ける時間が長い場合は、自動給餌器の活用も検討してみましょう。最近では、時間設定ができるものや、冷却機能付きでウェットフードにも対応している機種も登場しています。自動給餌器を使えば、飼い主がいない時間帯でも計画的にフードを与えることができ、猫の食生活の安定につながります。

まとめ

ごはんを食べる猫

夏は猫の食事管理に特に注意が必要な季節です。フードの保存状態や与え方を少し工夫するだけで、猫の健康を守ることができます。

新鮮な状態で与える、清潔を保つ、食べ残しを放置しないといった基本を意識し、快適な夏を一緒に乗り切りましょう。

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