猫が『フレーメン反応』を起こしやすい3つのもの 笑える変顔だけど、猫には迷惑なの?

猫が『フレーメン反応』を起こしやすい3つのもの 笑える変顔だけど、猫には迷惑なの?

「猫の変顔」としてSNSでも話題になることが多い『フレーメン反応』。猫が鼻をクンクンさせたあと、口を半開きにして「固まって」いるような、なんともいえない表情をしている姿を見たことがある方は多いのではないでしょうか?初めて猫のフレーメン反応を見た時は、そのユニークな表情に笑ってしまったり、驚いてしまったりするかもしれません。しかし、猫のフレーメン反応は決してふざけているわけではありません。実は猫なりの理由があるのです。そこで今回は、猫がフレーメン反応を起こしやすいものや、フレーメン反応のメカニズムなどを詳しく解説していきます。

フレーメン反応とは?

フレーメン反応をする馬

猫が、口を半開きにしたまま固まってしまう不思議な表情。これは「フレーメン反応」と呼ばれる行動です。思わず笑ってしまうような愛らしい表情ですが、実はこれには重要な生物学的意味が隠されています。

フレーメン反応の名称は、ドイツ語の「あざ笑う」仕草を意味する「flehmen」に由来しています。この反応は、猫に限らず馬や鹿などの哺乳類でも観察される行動です。

猫の場合は口を半開きにすることで、上あごにある「鋤鼻器(じょびき)」という特殊な感覚器官ににおいを送り込んでいます。

鋤鼻器は、通常の嗅覚とは異なる独特のにおいセンサーとして機能しており、とくにフェロモンのような、通常の嗅覚ではとらえにくい微細なにおいを感知できるのです。

つまり猫がフレーメン反応を示すのは、実は対象物のにおいから重要な情報を収集しているということ。

この反応は縄張りの確認や、異性の発情状態の把握、さらには食べ物の安全性の確認など、生存に関わる重要な判断材料として利用される大切な能力。すべての猫たちがもつ本能的な行動と言えます。

猫がフレーメン反応を起こしやすいもの3選

フレーメン反応をする猫

1.フェロモン

猫が最もフレーメン反応を起こしやすいのは、他の猫のフェロモンです。とくに発情期の猫の尿や分泌物には多くのフェロモンが含まれており、これらのにおいを嗅いで情報を集めるようとフレーメン反応を見せがち。

発情期以外でも、ほかの猫のにおいはその猫の重要な情報源でもあるので、フレーメン反応でにおいを注意深く感じ取ろうとします。

猫同士のコミュニケーションにおいて、フェロモンは非常に大切な役割を果たしているんですね。

2.食べ物のにおい

特定の食べ物のにおいも猫のフレーメン反応を引き起こすことがあります。

たとえば強い匂いのする食べ物や、はじめてのフードなど。「これは安全なのかな?」と確認するために、フレーメン反応を見せます。

3.飼い主のにおい

猫にとって飼い主のにおいも、興味深いもののようです。とくに飼い主が外出先から戻った直後には、衣服や手に付いたさまざなにおいを嗅ぎ取ろうと、フレーメン反応を見せる場合があります。

また猫は人間の汗のにおいも嗅ぎがち。どうやら人間の足の汗の臭いは猫のフェロモン臭に近いのだとか…。飼い主の靴下を嗅いでフレーメン反応する子が多いのも、そういった理由があるからかもしれません。

猫のフレーメン反応は猫には迷惑なの?

靴下のにおいを嗅ぐおデブ猫

猫がフレーメン反応を見せたからといって、それを迷惑がっているわけではありません。猫が興味のある物体のにおいを分析し、情報を読み取るためのしているだけです。

とはいえフレーメン反応は、猫が安心して生活するために必要な行動であり、無理に邪魔したりするのは避けるべきでしょう。猫が匂いを分析するのを妨害するだけでなく、ストレスを与えてしまう可能性もあります。

もし愛猫がフレーメン反応を示した際は、しれっと写真をとるのはOKですが、そのあとはなるべく温かい目で見守ってあげましょう。

まとめ

三毛メインクーンのフレーメン反応

フレーメン反応は、一見すると奇妙で愛らしい表情に見えますが、実は猫の世界においては非常に重要な役割を果たしています。

この反応を通じて、猫は私たち人間には感じ取れないさまざまな情報を収集しているのです。

猫がフレーメン反応を起こしやすいものは、主に今日紹介したものですが、ほかにも「え!これのにおい嗅ぐの!?」と思うような意外なものにも反応することがあります。

ぜひ愛猫のフレーメン反応を見かけたら、なんの臭いを嗅いでいるのかもチェックしてみてください!

フレーメン反応は、猫が私たち人間とは異なる感覚で生きている証であり、猫たちの豊かな感覚の一端を垣間見ることができる貴重な機会といえるでしょう。

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