猫の鼻に『ほくろやシミ』があるのはおかしい?考えられる3つの原因 病気の可能性も

猫の鼻に『ほくろやシミ』があるのはおかしい?考えられる3つの原因 病気の可能性も

愛猫の鼻に黒い斑点を見つけて「これって大丈夫?」と心配になったことはありませんか?実は、この現象にはいくつかの原因があり、心配のいらないものと注意が必要なケースがあります。ここでは、猫の鼻にできている『ほくろやシミ』で考えられる原因と病気の可能性についてご紹介します。

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記事の監修

2009年麻布大学獣医学部獣医学科を卒業。
2015年から横浜市内で妻と動物病院を営み、犬、猫、エキゾチックアニマルの診療を行なっています。
2024年現在、犬10頭、猫3頭、多数の爬虫類と暮らしています。
愛犬家、愛猫家として飼い主様に寄り添った診療を心がけています。
内科(循環器、内分泌など)、歯科、産科に力を入れています。

猫の鼻に『ほくろやシミ』ができる理由

大あくびの猫

猫の鼻にできた「ほくろやシミ」は、病気のサインと自然の変化のどちらかになります。愛猫の状況と比較して健康チェックをしてみましょう。

1.紫外線の影響

紫外線の影響で鼻に黒いシミができることもあります。とくに白毛の猫や鼻の色が薄い猫は紫外線の影響を受けやすく、長時間日光を浴びることでメラニンが増え、シミのように見えることがあります。

これは人の肌が日焼けするのと似た現象で、通常は健康上の問題にはなりません。ただし、強い紫外線を浴び続けると、日光過敏症や皮膚がんのリスクが高まる可能性もあるため、日差しの強い日は室内で過ごさせたり、日陰を作る工夫をすると安心です。

2.皮膚病や病気の可能性

黒い斑点が急に増えたり、表面がデコボコしていたり、出血やただれがある場合は病気の可能性も考えられます。

「扁平上皮癌(へんぺいじょうひがん)」という皮膚がんの一種では、脱毛や皮膚炎の症状から進行すると、盛り上がったような黒いシミが現れることがあります。

また、真菌や細菌感染による皮膚病が原因で黒く見えることも。猫が頻繁に鼻をこすったり、かゆがったりしている場合は、早めに動物病院で診てもらいましょう。

3.炎症や傷跡からの色素沈着

過去のケガや炎症が原因で、鼻に黒い色素沈着が残ることがあります。猫が何かにぶつかったり、他の猫とじゃれ合って引っかかれたりすると、その傷が治る過程で色素が沈着して黒っぽく見えることも。

この場合は、時間とともに色が薄くなることもありますが、完全に消えない場合があります。傷の後に黒い斑点ができた場合は、まずは猫の様子を観察し、とくに異常がなければ様子を見ても大丈夫です。

成長や加齢に伴い現れることもある

鼻にほくろのある猫

猫が年齢を重ねると、鼻に「ほくろ」や「シミ」のような黒い斑点ができることがあります。これは珍しいことではなく、成長や加齢に伴い現れることが多いです。

たとえば、猫の個体によってはメラニンの分布が活発なため、鼻や口の周りに黒い斑点ができやすい傾向があります。人でいうと、「そばかす」や「加齢によるシミ」のようなもので痛みやかゆみがありません。

成長とともに徐々に色が濃くなったり増えたりすることもありますが、形が均一である場合は基本的に心配はなく、自然な体の変化です。

一方で、急激に増えたり、不規則な形をしている場合は病気の可能性があります。日頃からよく観察し、異変があれば動物病院を受診しましょう。

まとめ

白黒猫

猫の鼻の黒い斑点は、多くの場合はメラニン沈着による自然な変化ですが、炎症や病気が原因のこともあります。

「ほくろやシミ」のようなものが急に増えた場合や、表面の異常、かゆみを伴う場合は注意が必要で、普段から猫の体や健康状態の変化に気を配ることが大切です。些細な変化でも気になる場合は自己判断せず、かかりつけの獣医師に相談しましょう。

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