猫社会で共有されている6つの『暗黙ルール』
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猫といえば我が道をゆくタイプや、無秩序な世界を生きる動物というイメージが湧きがちです。
しかしこれは人間の誤解。実は、猫の社会にも立派な規律が存在するのです。ここでは密かに共有されている、6つの『暗黙のルール』を紹介いたします。
1.相手の目を凝視しない
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猫同士の鉄則として、『相手の目を見ない』というものがあります。仮に凝視すると喧嘩を売っていると見なされ、威嚇されてしまいます。
人馴れしていない猫と目を合わせると怖がってしまうのも、カメラのレンズから目を逸らして逃げ腰になるのも、このルールが関係しています。
お互いにこれを守ることによって、無駄な争いを避ける努力をしているのです。
2.鉢合わせしないようにする
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同じ地域に複数の猫がいる場合は、どうしても縄張りが被ってしまいます。そこで導入されているのが、マーキング(スプレー行為や爪とぎなど)による行動時間帯の報告と、鉢合わせにならない努力です。
まずは、いつどのタイミングでその場所を通過しているのか、互いにマーキングをして報告します。
その臭いを元に行動範囲や時間帯を把握し、その時間を避けてパトロールをします。そうすることで、なるべく鉢合わせになることを回避するのです。
ちなみに優先権は最初にその場所を発見し、マーキングした順番です。これも徹底することで、骨肉の争いを避けています。
3.降参した猫を深追いしない
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なるべく喧嘩をしない、そして無駄に血を流すことをしない。このように平和主義を貫く猫達ですが、喧嘩に発展するケースもあります。
実はここでもマニュアルが存在し、できる限り致命傷を負わないようにしています。興味深い内容は、次のようなものです。
- 顔が大きいほうが強いと見なされる
- 勝ち目がないと判断したら目を逸らす
- 先に目を逸らしたほうが降参したと見なされる
- 降参した相手を無闇に攻撃しない
- 引く様子がない場合のみ攻撃して追い出す
基本的に鳴き声による威嚇や、睨み合いによって縄張りから追い出そうとします。
それでも一定数の喧嘩が起こるもので、負けん気が強い猫や、そもそも外の世界に慣れていない猫などが相手になると攻撃を仕掛けることがあります。目的は縄張りから追い出すためです。
4.集会によって互いの存在を認識する
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猫は時々、人が立ち入らない場所に集まることがあります。いわゆる『猫の集会』と呼ばれる行動です。集会の目的は次のようなものが挙げられます。
- 同じ地域に暮らす猫同士の顔合わせ
- 危険地帯の有無や休みどころとして活用できる
スペースの情報交換
- 不審者や不審な猫の目撃情報の意見交換
- 出産した子猫の紹介など
猫は単独で生活する動物ですが、親しくなった者同士は寝床を共有したり、互いの猫の子育てを協力し合うことがあります。
集会に参加した母猫が子猫をお披露目することによって、地域全体で守ろうという動きが生まれるのです。
5.子猫は攻撃しない
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普段は侵入者(猫)に対して容赦のないボス猫でも、子猫相手に攻撃をすることはありません。そもそも子猫は猫社会のルールを知らないので、むしろ教育する立場として動きます。
自身の縄張りに子猫が侵入した場合は、睨む・威嚇するなどの手段を持って警告します。そしてその場を去るように教え込むのです。
『いいか、これが掟だ』と言わんばかりに教育することで、同じ過ちを犯さないように徹底します。
こうしてルールを学んだ子猫は掟に則り、賢い世渡り術を身につけていくのです。
6.目上の猫にお尻を嗅いでもらう
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猫社会では、挨拶をする際にもマナーがあります。それがお尻の臭いを嗅ぐ行為です。猫は視力が弱いので、『におい』によって互いを認識します。ここでの決まりは次のようなものになります。
まずは目上の猫にお尻を向けて、においを嗅いでもらいます。その後で自身もにおいを嗅がせてもらいます。
立場が上の者を攻撃しないことをアピールしつつ、かつ攻撃されないという信頼関係がなければ成立しない命懸けの挨拶です。
もちろんルールを守りさえすれば、痛めつけられることはありません。
まとめ
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どこか喧嘩っ早い印象が強い猫ですが、暗黙のルールを共有し合うことで、無駄な喧嘩を避けています。
あくまでも攻撃は最終手段。恐らく日頃の生活の中で目にする争いは『鳴き合い』です。
鳴き合いは、発情シーズンに行われる順位争いです。このトップに君臨した猫から、気に入ったメス猫にアプローチするという決まりがあります。
何かと物騒な現代。猫のほうが立派で賢く、平和な社会を築くスペシャリストなのかもしれません。
ちなみに外猫ほど厳格ではないものの、家猫同士もこのルールに近い決まり事は存在します。多頭飼育中の飼い主さんは、さり気なく観察してみると面白いかもしれませんよ。