猫の『よだれ』の3つの原因
よだれが止まらない場合、原因はさまざまですが、大きく分けると次の要素が考えられます。
1.口腔トラブル(歯周病・口内炎・感染症)
猫の歯や歯茎に問題があると、痛みや不快感からよだれが増えることがあります。特に歯石や歯周病、口内炎は、高齢の猫や定期的な口腔ケアを受けていない猫に多く見られます。カリシウイルスの感染症などでも口内炎が起き、よだれが出ることがあります。
2.異物の誤飲
猫は好奇心が旺盛で、小さな物を誤飲することも少なくありません。誤って飲み込んだものが喉や口腔に引っかかると、よだれが止まらなくなります。
また、胃腸炎や腸閉塞などでも吐き気からよだれが出てくることがあります。
3.熱中症や神経症状
暑い環境に長時間いると、猫も熱中症になります。また、けいれんなど神経症状でよだれが出てしまうことも。パンティング(口呼吸)と共によだれを垂らす場合、早急な対処が必要です。
すぐに病院に行くべき症状
次のような症状が見られる場合は、すぐに動物病院で診察を受けましょう。
- ぐったりして元気がない
- 食事や水を摂取できない
- よだれに血が混じっている
- 嘔吐を繰り返す
- 呼吸が苦しそう
このような場合は、何らかの急性の問題がある可能性が高いです。
猫のよだれ対策と日常ケアのポイント
猫が健康に暮らすためには、日頃のケアがとても重要です。特に、よだれを引き起こす原因の多くは、日常的な管理で予防が可能です。以下のポイントを参考に、猫の体調管理を徹底しましょう。
定期的な歯のチェックとクリーニング
猫は歯石が溜まりやすく、歯周病になると痛みからよだれを垂らしやすくなります。
自宅でのデンタルケアに加え、獣医師による定期的な歯のクリーニングを受けることが効果的です。歯周病予防として、猫用の歯磨きシートやジェルも積極的に活用しましょう。
異物の管理で誤飲を防ぐ
猫は遊んでいるうちに、小さな異物を誤って飲み込むことがあります。
おもちゃの破片、輪ゴム、糸やヒモ類、ビニール袋の切れ端など、飲み込みやすい物は猫の手の届かない場所に片付けるようにしましょう。
普段遊んでいるおもちゃだけでなく、ヒモ類やジョイントマットなど、猫の好む形状や食感のものは特に誤飲しやすいです。こういった危険性のあるものを整理することで、緊急事態を防ぐことができます。
快適な室温の維持で熱中症を予防する
夏場は、猫も熱中症になるリスクが高まります。長時間の暑さに晒されないように、エアコンや冷却マットを使って部屋の温度を快適に保ちましょう。
特に高齢の猫や短毛種は、体温調節が苦手なため、こまめな室温管理が必要です。
まとめ
猫がよだれを垂らす原因には、口腔トラブルや異物誤飲、熱中症、神経症状などが考えられます。これらの原因を早めに見極め、適切な対処をすることで、猫の健康を守ることができます。
日頃から猫の行動や体調に目を配り、異変を感じたら早めの対応を心がけることが大切です。猫との健康な生活を守るためにも、何か気になることがあれば、迷わず専門家に相談してください。