猫が飼い主さんを舐めるのはなぜ?舐める場所別5パターンの理由!
猫は自分自身の体もよく舐める動物ですが、それと同じくらいに飼い主さんのこともよく舐めています。
この行動にはどのような意味が込められているのでしょうか。実は、舐める場所によって少しずつ理由が異なるようです。
ここでは、場所別に5パターンの心境を紹介いたします。
1.『顔』を舐めるは最大級の愛情表現
愛猫が頻繁に顔を舐めてくるのであれば、最大級の愛を飼い主さんに伝えていると思って良いでしょう。
猫は母猫に舐められることで愛情を受けてきました。なかでも目や口の周りは『大切にされている証』ととらえているようです。
つまり、幼い頃に受けた愛を“大事な人にも与えたい”という気持ちの表れというわけです。少々くすぐったいと感じるかもしれませんが、これ以上ない愛情表現だと思って受け入れてあげてください。
そしてこちらも、顔周りを撫でることで同じ気持ちであることを伝え返してあげましょう。
2.『手』を舐めるのは信頼の証
猫同士は鼻と鼻を触れ合わせることで挨拶を交し、信頼関係を伝え合う習慣があります。
人間の鼻に対しても同じような動きを見せることがあるのですが、猫が人に対して信頼関係の再確認をする際は『手』を舐めることが多いのです。
これは、人が猫に触れるパーツが手であることに由来しています。つまり手を舐める仕草は、信頼の証というわけです。
また、位置関係的にも手が最も舐めやすいという理由も兼ねています。いつでもすぐに舐められる場所を舐めることで、より多くの信頼を伝えているのでしょう。
私達も、手で撫でることが最も信頼を伝えやすい方法になります。先ほどの愛情表現と同様に、たくさんの愛と信頼を届けてあげてくださいね。
3.『足』はにおいを消したい
手と同様に舐めやすい意味にあるのが足。しかし、手を舐める行為とは全く異なる意味を持っています。
それは『においを消したい衝動に駆られる』こと。そのようなことを言われたら臭いのでは?と心配になるかもしれませんね。
その点はご安心を。臭いか否かは別として、足はにおいの変化が目まぐるしい部位なのだそう。いつもと違うにおいを感知したときは、舐めてリセットしたいと思っています。
基本的には自由に舐めさせて良いのですが、傷がある場合は要注意です。人畜共通感染症を起こす可能性を考慮して、必ず傷口を保護しておいてください。
4.『腕』を舐め続けるのはストレスサイン
飼い主さんに抱かれている際に、うっとりとした表情とともにペロペロと腕を撫でるのは安心しているサインです。
しかし、同じ『腕』を舐める行為でもしつこく舐める場合はストレスを感じている可能性があります。
猫は気持ちを落ち着かせたいと思うような事態に出くわした時、自分自身や身近にあるものをひたすら舐めて気持ちを切り替えようとします。いわゆる『転嫁行動』です。
また、抱っこから解放してほしい時にも腕を舐めることが多いでしょう。いずれにしても一旦自由にさせて、ストレスの原因を探ってみてください。
慢性的なストレスに発展することを避ける意味でも、改善できることがあればストレス要因の除去に努めましょう。
5.『髪』を舐めるのはグルーミング
猫は自分自身の毛繕いをするだけではなく、親しい仲間の体も舐めて整えようとします。
これは『アログルーミング』と呼ばれる行動です。
また相手の体を舐めることで自分自身のにおい付けを行い、マーキングするという意味合いもあります。
どちらの場合も人間に対して行う際は、『髪の毛』を舐めることが多いでしょう。つまり、髪の毛を舐める行為はグルーミングやマーキングをしたいという理由になります。
特に異彩を放つ香りのある髪の毛(シャンプーやスタイリング剤、頭皮の匂いなど)は、猫にとっては魅惑の宝庫。まさに舐めたくなる場所なのです。
髪を洗っただけの状態であれば良いのですが、ヘアオイルやワックスなどを使用している場合は舐められないように気をつけましょう。
抜け毛の誤飲もまた問題があります。できる限り髪の毛は舐められないに越したことはありません。舐めてきたら立ち上がって距離を取るなどの対処をしてみてください。
まとめ
猫は、敵対心のある相手を舐めることはありません。よって、人体を舐めること自体が良好な関係である証と思って良いでしょう。
なかでもとりわけ強い愛情表現は、顔を舐める行為でした。このように、同じ舐める行動の中でも場所によって理由が異なるのは興味深いですね。
皆様の愛猫はどこを舐めてくれることが多いですか?改めて分析してみると面白い発見があるかもしれません。