『おしゃべりな猫』と『寡黙な猫』は何が違う?考えられる3つの理由

『おしゃべりな猫』と『寡黙な猫』は何が違う?考えられる3つの理由

みなさんの愛猫は、「おしゃべり」「無口」、どちらに当てはまりますか?今回は、なぜ両者の違いが生まれるのか、3つの要素に切り分けて考えます。愛猫のことをより的確に理解するためのヒントにしてみてください。

1.もともとの性格

見上げて鳴く猫

猫は、本来、あまり鳴かない動物です。単独行動が基本なので、犬のように仲間とコミュニケーションを取る必要がありません。また、野生の現場で鳴くと、天敵に居場所を知られ、襲われるリスクが高くなります。

では、よく鳴く、鳴かないの差は、いったいどこにあるのでしょう。理由のひとつに、性格の違いがあります。

簡単に言うと、よく鳴く子は甘えん坊で、鳴かない子は自立心が強いしっかり者。一般的には、雌猫に比べると、雄猫のほうが寂しがり屋でかまってちゃんな子が多いと考えられています。

猫が鳴く主な狙いは、飼い主さんへのリクエストがほとんどです。甘えん坊な猫ほどよく鳴いて、「お腹が空いたよ~」「トイレがちょっと汚れているよ~」「かまってよ~」と訴えかけてきます。

一方、奥ゆかしい性格の子だと、ほとんど鳴きません。何かの要求があれば、意味ありげな視線を送り、さりげなく飼い主さんに伝えます。

よく考えてみると、以上のケースは、人間世界でも当てはまることかもしれません。どちらにしても、飼い主さんにとってはかわいい愛猫です。

2.猫種の違い

見つめるシャム

次に、可能性として挙げておきたいのは、猫種の違いです。よく鳴く猫種は、シャムやベンガルなどがいます。特にシャムは、気品ある外見とは裏腹に、大のおしゃべり好きです。率直に声を上げることで、甘えたい気持ちをまっすぐにぶつけてきます。

逆に無口なのは、ロシアンブルーをはじめ、アビシニアン、ペルシャ、スコティッシュフォールドなどです。なかでも、ロシアンブルーの寡黙さは折り紙つき。ほとんど鳴かないことから、「ボイスレスキャット」と呼ばれるほどです。

もちろん、上記の一例は、猫種による典型的な傾向を述べたもので、ひとくくりにするものではありません。個体差や育ち方、身を置く環境によって、それぞれおしゃべり度や無口レベルも変わってきます。

3.飼い主さんとの関係性

ブラッシング中の猫

 
性格や猫種の違いに加え、飼い主さんとの信頼関係もまた、「よく鳴く」、「鳴かない」を左右する大きな要素です。愛猫との信頼関係は、一朝一夕で成り立つわけではありません。愛猫に寄り添って、日々、お世話を積み重ねた結果、はじめて築き上げられるものです。

繰り返しになりますが、猫にとって「鳴く」行為は、大半の場合、飼い主さんに自らの要求を伝えることです。みなさんの愛猫があまり鳴かない子だったら、もしかすると、日頃のお世話が十分に行き届いているゆえのことかもしれません。

言い方を変えれば、改めて訴えかける必要もないほど満たされている、ということです。

反対に、頻繁に鳴く子は、お世話のやり方や質がフィットしていない可能性があります。おしゃべり=不満の声、と言ってもいいでしょう。飼い主さんにとっては少し耳が痛い話かもしれません。

よく鳴く子に対しては、声のトーンやしぐさ、その場の状況から、愛猫のニーズに添った対応を心がけることが大切です。

めったに鳴かない子は、おしゃべりの代わりに、ミステリアスな視線でメッセージを送ってくることがあります。普段から注意深く観察しておくと、愛猫が何を求めているのか、理解しやすくなるはずです。

まとめ

オレンジを背景に鳴く猫

猫は基本、物静かな動物で、鳴くようになったのは、人間との共存を選んでからです。鳴くことで自分の要求を伝え、実現した体験がベースになっています。

無口も、おしゃべりも、立派な個性です。その子ならではの持ち味を尊重しながら、これからも愛猫と幸せに暮らしてください。

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