1.打撃系
早朝の愛猫はちょっとした格闘家モードです。ソフトなちょいちょい猫パンチや頭グリグリ、体当たりダイブなど、打撃系のワザで攻めてきます。
顔ナメナメ、爪ダシダシ、手足カミカミの掟破りもレパートリー。状況次第では、寝転がりながらの顔面鼻息フーフー攻撃といった天然系のワザも繰り出します。
打撃系のワザは、最初はマイルドでも、飼い主さんの反応が鈍いと、だんだん強めになっていく傾向があります。段階的に音量が大きくなる目覚まし時計と同じシステムです。まさにニャラーム。
「かわいいけど、もうちょっとだけ寝かして…」がきっと飼い主さんの本音でしょう。
2.居座り系
打撃系は痛みと衝撃がインパクト絶大ですが、一方、地味ながらじんわり圧がかかるのは、居座り系のワザです。
愛猫が自身の重みを存分に活かして、飼い主さんの胸やお腹、背中の上に乗ってきます。顔面上のステイも常套手段で、信頼感の証ながらも、息苦しくなってしまうのがつらいところです。
軽いようでいて、猫の重みはなかなかのもので、意外に負荷がかかります。急に身体にのしかかれると、たとえば、運悪くみぞおちに入ったときは悶絶必至。
おまけに、それでも飼い主さんが起きなかったら、連続ジャンプの「凶行」に及びます。その姿はまるでプロレスごっこに興じる小さな子供です。
3.知能犯系
猫は学習能力が高く、日頃から身のまわりにあるものをよく観察しています。飼い主さんをもてあそぶかのように起こす方法が、知能犯系のワザです。
どんなものかと言うと、テーブルの上などにあるモノをわざと落として、大きな音を立てる作戦です。突然の音にびっくりして、飼い主さんが飛び起きるのも無理はありません。愛猫にはそのこともよくわかっています。
普段から猫は、前足でちょいっと押して、落としてはいけないモノを遠慮なく落とします。きっとイタズラ感覚で面白い遊びなのでしょう。やめろと言われても、ついやってしまいます。
趣味の「遊び」と「目覚まし機能」を組み合わせるワザは、知能犯ならではのアイデアです。
愛猫のワザをかわして安眠する方法とは?
「薄明薄暮性」といって、猫は明け方と夕方前に活発になる動物です。飼い主さんがいい気持ちでまどろんでいる時間帯こそ、愛猫が元気に動き回るタイミング。野生時代から続く習性なので、むやみにやめさせるわけにもいきません。
愛猫が朝起こしに来る理由は、ごはんの催促やトイレのメンテナンス、ただ遊んで欲しいなどが中心です。
愛猫の要求に応えてばかりいると、自分の訴えが通じた、という成功体験になり、以降も早朝アタックが日常茶飯事になります。そうなったら、飼い主さんは寝不足が祟り、目元はクマだらけです。
もし安眠を願うなら、「愛猫と寝室を分ける」「お腹が空かないように食事時間を見直す」「自動給餌器を取り入れる」など、ひと通り対策してみましょう。
トイレ環境が問題であれば、スマートトイレの導入やトイレの追加も検討してみてください。日中のうちにしっかり遊んであげると、早朝の遊びのお誘いもきっと少なくなるはずです。
まとめ
今さら言うまでもありませんが、睡眠は健康の源です。愛猫と暮らしていても、毎日、できるだけぐっすり眠れたら…飼い主さんが思うのも当然でしょう。
今回は、打撃系、居座り系、知能犯系の3つのタイプに絞って、愛猫の早朝アタックについて解説しました。
相手のワザを熟知すれば、対抗する術もまた見えてくるものです。愛猫の要求が何を意味するか、理解したうえで、それに見合った対策を講じてみてください。みなさんの日々の安眠を願っております。