猫に絶対してはいけない『ダメな愛情表現』4つ 愛を感じるどころかストレスに?

猫に絶対してはいけない『ダメな愛情表現』4つ 愛を感じるどころかストレスに?

愛猫のためにしていることが、猫にとってはストレスになっているかもしれません。猫にやってはいけない愛情表現について解説します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

1.無理矢理触ろうとする

触られるのを嫌がる猫

猫のふわふわの毛並みは魅力的ですが、可愛いからといって無理矢理触るのはやめましょう。多くの猫はベタベタ触られることを好まないからです。

スキンシップだと思ってやっていると、思いのほか猫にとっては大きなストレスになる可能性があります。とくに、尻尾やお腹、足先などは敏感な場所なので、不躾に触らないようにしましょう。

また、ブラッシングをするときも同じことが言えます。定期的に毛並みを整えることは大切ですが、あまりに長時間やっていると猫もうんざりしてしまいます。

もちろん、一切触ってはいけないというわけではありません。

猫が甘えてきたときは、スキンシップを図る絶好のタイミングです。顔周りや頭、顎の下などは、撫でられると喜ぶ猫が多いですよ。

2.大きな声で呼びかける

驚く猫

可愛い愛猫を前にすると、ついつい大きな声で名前を呼びたくなるかもしれません。しかし猫は大きな音が苦手なので、大声で名前を呼んだり「可愛い~!」などと叫ぶと怖がってしまいます。

飼い主の声に怯えた猫は、瞳孔を開いたり、その場で飛び上がったりするでしょう。全身の毛を逆立てたり、横歩きで逃げていく猫もいます。

このように猫を驚かす行動ばかりしていると、猫のストレスになるばかりか、信頼関係が壊れてしまうことにもなりかねません。

猫に用があるときは、決して足音を立てない猫の歩き方を模倣し、そっと静かに近づいてください。まずは目を合わせて瞬きしてから名前を呼んであげると、猫を尊重している気持ちが伝わります。

3.おやつを与えすぎる

おやつをもらう猫

猫にとって、ストレス解消や飼い主とのコミュニケーションになるのがオヤツです。キャットフードよりも嗜好性が高いため、毎日心待ちにしている猫も多いことでしょう。

しかし猫にオヤツを必要以上に与えすぎると、当然のことながらカロリーオーバーしてしまいます。肥満体型になると日常生活に不便が生じるだけでなく、あらゆる病気の原因にもなります。

また、オヤツでお腹がいっぱいになり、キャットフードを食べなくなるのも良くありません。オヤツはあくまでオヤツであって、ほとんどの栄養はキャットフードから補給するためです。

オヤツは必ず適量を守り、特別なときだけにご褒美として与えるようにしましょう。

なお、いくら子供のように可愛がっているからといって、人間の食べ物を与えないようにしてください。

4.猫を勝手に移動させる

男性に抱っこされる猫

「寒そう」「寝心地が悪そう」などの理由で、くつろいでいる猫を抱き上げて移動させるのはご法度です。一見すると愛猫を想った行動に見えますが、猫にとっては余計なお節介かもしれません。

猫は、ペースを乱されたり身の回りのものを勝手に動かされることを嫌います。変化にストレスを感じやすい性質があるからです。どうしても必要があって布団を掛けてあげたり、寝床を買い替えたりするときも、猫の様子を見て慎重に行うようにしましょう。

そもそも猫には『パーソナルスペース』があり、無意味に人と接近することを避ける傾向があります。心地いいとされる人との距離は約1.5m~2mです。猫のペースに合わせるだけでなく、スペースについても猫を尊重してあげることが大切です。

まとめ

抱き上げられて怒る猫

今回は、猫に絶対してはいけない「ダメな愛情表現」について解説しました。

どれだけ猫を愛していても、人間と猫は異なる性質を持つ動物です。人間の常識や感覚だけで愛情表現をすると、猫にとってはストレスとなってしまう場合があります。せっかく家族としてお迎えしたのに、理解し合えないのは寂しいですよね。

猫に愛情を伝えたいときには、猫の真似をしてみるのもひとつの方法です。猫社会で行う愛情表現として、ゆっくり瞬きをしたりニオイを嗅がせてあげたり、という仕草があります。猫になった気分でやってみると、愛猫に気持ちが伝わるかもしれません。

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