『食いしん坊の猫』に注意すべきこと4つ!適切な対処法や育て方とは?

『食いしん坊の猫』に注意すべきこと4つ!適切な対処法や育て方とは?

いつでも食欲があるのは良いことですが、時に食いしん坊が仇になってしまうことも。今回は、「食いしん坊の猫」に注意すべきことや、適切な対処法・育て方について詳しく解説いたします。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

『食いしん坊の猫』に注意すべきこと

食欲旺盛な猫

ご飯を美味しそうに食べてくれる食いしん坊さん。飼い主さん的には嬉しいかもしれませんが、健康面を考慮すると注意が必要なこともあるのです。

そこで今回は、「食いしん坊の猫」に注意すべきことを解説いたします。

1.早食いをする

ガツガツ食べる猫

ガツガツ食べる猫は、往々にして早食いの癖があります。その癖がつく背景は実に様々です。

元野良猫を例に挙げると、「食べられる時に食べられるだけ食べておく」という心理が働くのだそうです。そしてこの考え方が結果的には消化不良を招いたり、嘔吐の原因になることがあります。

そこで試してほしいのが、『早食い防止の食器』です。器の中に突起があり、敢えて猫が食べにくい形状になっています。

この食器を使用することで自ずとゆっくり食べる習慣が身につくので、胃に優しい食べ方ができるようになるでしょう。

ただし、犬用の突起が長いお皿などは猫の目を傷つける可能性もあるので、形状には注意してください。

2.肥満になる

体重を気にする猫

「食べることは好き!だけれども運動は嫌い。」いわゆる食っちゃ寝大好きさんに進化してしまった猫は、肥満になる恐れがあります。

そこで有効なのが『細々食べ』です。1日あたりの摂取量は守りつつ、食事の回数を3回や5回に増やします。

1日2回食が理想的だと思われがちなのですが、実は違うのです。猫の場合は、回数を多くしたほうがより野生に近いスタイルになります。

ストレスフリーにもなりますし、トータルでたくさん食べたような満足感も得られるので一石二鳥です。

3.他の猫とトラブルになる

横取りを狙う猫

食いしん坊で早食いの猫と、少食でゆっくり食べる猫の同居にはトラブルが付き物です。その理由は、食いしん坊さんが横取りをしてしまうから。そうすると少食さんは満足に食べられず、食いしん坊さんは常にカロリーオーバーの状態になってしまいます。

このようなケースでは、ご飯のときは別々の場所で食べてもらうことが鍵になります。部屋を分けられる場合は別室で、困難な場合はケージやパーティションなどを活用してみてください。

それも難しいという場合は、配膳の順番を工夫してみてください。まずは少食さんから食べてもらいます。その間、上手いこと食いしん坊さんの気を引きます。

ある程度食べ進めたのを見計らい、食いしん坊さんのご飯タイムをスタートします。すると、ほとんど誤差がなく食べ終えるので横取りの余地がなくなります。

4.ゴミ箱漁りをする

ゴミ箱を漁る猫

食に対する執着が激しい猫は常に食べ物を探し、ゴミ箱を漁ることがあります。これは非常に危険なので、早急に対処すべきです。

まず起こり得るリスクとしては、誤飲(おやつやフードのパッケージ、人間の食べ物)が挙げられます。どちらも命を脅かす危険があります。

仮に食べたものがキャットフードの残飯だとしても、ウェットフードの場合は腐敗している可能性が否めません。食中毒につながる事案なので気をつけましょう。

効果的な対策としては、蓋付きのゴミ箱の使用や捨てる場所の工夫です。漁りそうなものは予め外のゴミ箱に捨てるという方法も有効な手段になるでしょう。

まとめ

舌なめずりする猫

今回は食いしん坊が招くトラブルと注意点、そして対処法について紹介いたしました。

猫の場合は口頭で忠告しても効果が期待できないため、飼い主さんの積極的なアクションが必須になります。

もし今すでに「食いしん坊の猫」なのだとしたら、健康面や将来的な病気のリスクを考慮すると、早めに手を打っておいたほうが良さそうですね。

今回の記事を参考に、「よく食べる」を楽観的に捉えすぎず、愛猫のタイプにあった方法で改善してみてください。

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