猫の危険な事故を招く『おもちゃ』の特徴3つ

猫の危険な事故を招く『おもちゃ』の特徴3つ

家庭内で起きる事故で割と頻度が多く、しかも猫の生命に関わるのが「おもちゃ」の誤食です。飾り部分だけでなく、おもちゃ本体を飲み込んでしまうこともある危険な誤食。腸閉塞を起こしたり、開腹手術や死亡などの深刻な状況は、何としても避けなければなりません。いつもの「おもちゃ」で猫が楽しく安全に遊べるためには、おもちゃのどこが問題なのかをご紹介します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

1.ヒモ付きのおもちゃ

毛糸玉とグレーの猫

誤食の中で1番怖いのがヒモ類で、腸に絡まり、簡単には取れなくなることの多い厄介者です。

たった5cmでも腸に絡まれば炎症を起こすことがあり、その場合はヒモが絡んだ部分の腸を切除する手術が必要になることもあります。

該当するのは、猫に人気の釣り竿型やヒモ型おもちゃ。あとは、毛糸玉やひっぱるとヒモが出て来やすいもの。キャットタワーなどの付属品も要注意です。

2.羽根やモール付きのおもちゃ

羽根付きおもちゃをかじる子猫

羽根やモール、セロファンなどの付いたおもちゃ、また蹴りぐるみやネズミのおもちゃについている、目や耳などの装飾品も飲み込みやすいものの1つです。

特に鳥の羽根やキラキラするセロファンは、食いちぎった破片の先が口や喉を切ったり、消化器に刺さったりする可能性があって危険です。

3.いい香りのするおもちゃ

タワーの上段からネズミの玩具をのぞく茶トラ

猫にとっていい香りといえば、マタタビやキャットニップ。兎のファーも猫の心を大いにくすぐります。該当するのは蹴りぐるみやネズミのおもちゃ。ヨレやほつれは交換の合図です。

またネズミのおもちゃは、本体ごと飲み込む事故が絶えません。決して小さくないのですが、中には4匹丸呑みしていた猫もいるとか。特にヒモ付きのネズミは、獣医さんが1番警戒しているおもちゃです。

誤食を防ぐには?

茶トラと遊ぶ金髪の女性
  • 人がいる時以外おもちゃで遊ばせない(放置しない)
  • よれたり切れたりしたらすぐ捨てる(交換する)
  • 猫の手の届かない場所に保管する
  • 一緒に遊んでいても、猫が食べていないか常に観察

これらのことに気をつけます。

また、ソファの下で見つけたおもちゃを知らないうちに飲み込んでいたら大変です。おもちゃの種類と数は、可能な限り把握しておきましょう。

まとめ

バリニーズと男の子

猫のおもちゃは狩りの獲物の代用品です。狩りモードであることと、喉に向かってトゲのある猫の舌の構造から、どんなおもちゃでも遊んでいる時は常に飲み込む危険性があると考えましょう。

特に、子猫や若い猫にそれが目立ちます。そして猫の好むヒモやいい香りのするおもちゃ、噛んで割れたり千切れたりしそうなおもちゃには、遊びの最中でも目を光らせましょう。そして、遊び終わったら、毎回きちんと片付けましょう。

そうやって目を光らせていると、他の危険も見えてきます。ぜひとも「おもちゃ」で見る目を鍛え、誤食事故全般から愛猫を守っていきましょう。

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