四季猫シリーズ
著:かんのゆうこ
四季猫シリーズは全4作あります。
春、夏、秋、冬を題材にしたそれぞれの物語は、読んでも素敵。飾っても素敵です。 大人が読んでも引き込まれる、猫絵本の中でも特におすすめしたい作品として、ご紹介したいと思います。
四季猫シリーズは、イラストを描かれている方は作品ごとに異なりますが、どれも本当に魅力的な内容となっています。
【はるねこ】 イラスト:松成真理子
春を運ぶ「若草色のはるねこ」と少女の夢物語。うっかり落としてしまった『春の種』から始まる、春を迎える為の物語です。
【なつねこ】 イラスト:北見葉胡
なつねこ兄妹と風鈴、そして風が繋げる、ほんわかとしたお話です。
風鈴作りのちょっとした知識も練りこまれています。
【あきねこ】 イラスト:たなか鮎子
あきねこが秋を絵具で描いて、秋をひろめていくお話です。詩のような、歌のような文面が印象に残るので、子供も入りやすく、世界観が素敵です。
【ふゆねこ】 イラスト:こみねゆら
ふゆねこと、女の子、そして「ひかりのくにのお母さん」からの素敵なプレゼントが、心に響く内容です。
春夏秋冬どの物語も、女の子と、四季を運ぶ猫との、ほっこりしたお話になっています。身近な猫が、子供心も、大人心も様々な形でくすぐってくれるので、繰り返し読んで浸りたい、素敵な4冊です。
うきわねこ
著:蜂飼耳 イラスト:牧野千穂
「子猫のえびお」と、「おじいちゃん」からのプレゼント、”浮輪”でつながる一夜の冒険物語。
海も川も、プールもないのに、誕生日に贈られてきたのは“浮輪”でしたーーー。
この作品は、贈られてきた浮輪の使い道に、子猫がドキドキしながら ”その日” を迎えて、特別な体験をするお話になります。ハチワレ子猫と浮輪の組み合わせがとってもキュートで、イラストのタッチは絵画風で優しいです。
やまねこのおはなし
著:どいかや イラスト:きくちちき
一匹のやまねこと、白いわたげ、そして白猫。
最後にたんぽぽがお話をまとめてくれる、少し切なさを感じる内容かもしれません。
良い事をすると、その分の良い事が、いつかは自分にも返ってくるものです。「命」を絡めたお話が、心に響くこと間違いありません。
飛び出す絵本!
立体的に演出された、飛び出す絵本にも猫が活躍しています。
ねこざかなシリーズ
著・イラスト:わたなべゆういち
親子で楽しめる事間違いなしです。
猫+魚=ねこざかな
猫なのか、魚なのか。どちらでもなく、「ねこざかな」としての1つのキャラクターが、ユーモアのある冒険を繰り広げるお話です。
猫のダヤン ダヤンのお誕生日
著:池田あきこ
大人の方のファンも多い「わちふぃーるど」シリーズにも、飛び出す絵本があります。
一時期、TVアニメにもなっていた猫のダヤンは、オリジナリティ豊富なキャラクターとして、絵本以外にも多くのグッズが販売されています。ちょっと失敗の多い猫のダヤンが、仲間に支えられて解決&成長するお話は、読むほどに引き込まれます。
少し寄り道と、まとめ
猫の登場する絵本は、他にも数えきれないほど出版されています。探し方にお悩みの方は、図書館や、絵本検索サイトをご利用してみるのも、おススメです。
絵本検索サイト 絵本ナビHP
http://www.ehonnavi.net/
そして、今回寄り道として今年話題になった作品の1つ、キングコング西野さんの『えんとつ町のプペル』を挙げさせていただきます。
ネット上でその全ての内容を公開する、パフォーマンスの大胆さもさることながら、物語の内容に心を打たれ、繊細に描かれたグラフィックの美しさには、うっとりしてしまいました。個人的に、過去美術系の道を進んだ事がありますが、技術的に、私の手の届かない場所にある作品の1つだと思います。
この『えんとつ町のプペル』には、最初に、猫の配達屋さんが登場します。猫が主役の絵本ではないのですが、是非読んでいただきたい作品の1つとして、作品名を挙げさせていただきました。
えんとつ町のプペル 公開HP
http://spotlight-media.jp/article/370505056378315909
この他に、猫が主役の絵本、脇役の絵本を探すと、一生掛かっても読み切れない程あるのではないでしょうか。それだけ、猫は人に愛されているのだな、と感じられます。
興味が沸いて下さった方は、是非、心温まる猫絵本を一冊、手に取ってみて下さい。