猫に馬油は使える?舐めても大丈夫?
まず結論から言うと、馬油は猫に使っても大丈夫です。猫が馬油を舐めても問題はありません。
ただし、香料や添加物が入っているものを摂取するのは体に良くないので、必ず馬油成分100%のものを使用するようにしましょう。
馬油について
馬油は、馬の腹部やたてがみの皮下脂肪を火をかけて煮立たせた後、不純物をろ過して作られたオイルです。主に火傷や切り傷などの皮膚の保護や、洗顔後の保湿などのスキンケアに使用されています。
馬油の歴史
馬油は古来より使用されてきました。中国では、西暦400年頃に医師「陶弘景」が著した「名医別録」に馬油の使用方法が記載されており、西暦400年頃から馬油が使用されていたことが確認されています。
馬油の効果
〈保湿効果〉
油膜を形成することで、肌からの水分蒸発を防ぎます。また、角質層に浸透しやすいため、肌の乾燥を防ぐ効果もあります。
〈抗酸化作用、殺菌作用、抗炎症作用〉
馬油は油膜を作るので、細菌の侵入を防ぐことができます。また、角質層に浸透するため、空気を排出し、酸化を防ぐ効果があります。
炎症を抑える効果もあるとされ、火傷や切り傷などの皮膚トラブルにも使われています。
なぜ猫は馬油が好きなのか?
猫は油が好きな生き物です。これは、猫がもともと獲物と一緒に生活していたことと関係があります。
猫は獲物を捕まえると、まず油分を含む肝臓を食べます。レバーには油分やビタミン、ミネラルが豊富に含まれているからです。
この習性から、猫は油に体に必要な栄養素が含まれていると認識し、動物の油である馬油は猫の大好物になっているのです。
馬油はいつ猫に使えばいい?
馬油が猫に使えること、少量なら舐めても大丈夫なことがわかりました。ここでは、どんな時に馬油を猫に使えばいいのか、順番に解説していきます。
猫の軽いケガやケンカによる傷に塗る
猫のケガや猫同士のケンカでできた傷に塗ると、治りが早くなることがあります。
ただし、猫のケガや傷の状態によっては、馬油を塗っても治るとは限りませんので、必ず動物病院で診察を受けて、馬油を塗っても良い状態であることを確認してください。
肉球のひび割れケア
猫も肉球が乾燥するとひび割れを起こすことがあります。
馬油は皮膚に油膜を張って水分の蒸発を防ぐ効果があるので、肉球が乾燥してひび割れを起こしている場合は、肉球に塗ってあげましょう。
口内炎の痛みを和らげる
口内炎の原因は、口の中の乾燥です。馬油は猫の口内炎の痛みを和らげるために使用することができます。
猫の食欲を増進させる
馬油には、猫に必要な「リノール酸」「リノレン酸」という脂肪酸が含まれているため、少量の馬油を猫が摂取することで食欲増進につながる可能性があります。
猫に馬油を使うときの注意点
馬油が猫にとって様々な良い影響を与えることが分かりました。しかし、健康維持のために与える際には、いくつか注意すべき点があります。
ここでは、猫に馬油を使用する際に気をつけたいポイントを2つご紹介します。
猫が馬油を舐めすぎると下痢をすることがある
猫が馬油を舐め過ぎないように、馬油のフタはしっかり閉めるようにしましょう。
猫の体重4kgあたり小さじ1杯以上の馬油を摂取すると、猫の肥満のリスクが高まります。また、膵臓や肝臓への負担が大きくなり、内臓疾患の原因となります。
無香料・無添加の製品を使用する。
馬油の中には香料や添加物が含まれているものがあり、猫が摂取すると体調不良を起こす可能性があります。馬油を使用する際は、成分100%で、香料や添加物の入っていない製品を使用するようにしましょう。
猫におすすめの馬油5選
香料と添加物が含まれていない猫におすすめの馬油を5つご紹介します。
ソンバーユ クリーム
薬師堂のソンバーユクリームは、ソンバーユの代表的な商品で、原料100%、香料・添加物不使用で、お子様から大人まで安心してお使いいただける商品です。
独自の技術で油の臭いを消したオリジナル「馬油」は、1989年から2019年までの販売実績データで、ボディオイル部門において常に売上No.1を維持している人気商品です。
井藤漢方製薬 Meilis(メイリス)純馬油
馬油成分100%で、香料や添加物は一切使用していません。70ml×3セットは、馬油製品の中では比較的安価に購入できるため、馬油を試してみたいという方におすすめです。
ユウキ製薬 国産馬油100
馬油成分100%で香料や添加物は含まれていません。70mlの3セットで馬油製品の中では比較的に安価で購入ができるので、馬油を試してみたいという方にはオススメです。
国産馬油 佐賀産 たてがみ油 馬油
馬油の中でも数%しか取れない希少なタテガミ油を使用した馬油です。成分100%で、香料や添加物は一切使用していません。
タテガミ油には、乾燥防止効果が期待できるオレイン酸、傷ついた細胞の修復効果が期待できるリレノン酸、保湿効果が期待できるリノール酸が通常の馬油の1.5倍も含まれているそうです。
真馬油
北海道産の真馬油は、無香料・無添加で、国産馬油の中でも最高級の品質です。浸透性が高く、皮膚に潤いを与え、油膜が傷口への最近の侵入を防いでくれます。
まとめ
馬油は浸透性が高く、乾燥肌の保湿効果や、傷口から細菌が侵入するのを防ぐ効果があるため、古くから利用されてきました。
馬油は少量であれば、舐めても体に影響がないため、猫にも使用することができます。また、馬油で猫の肉球を乾燥させて保湿したり、傷口に馬油を塗って菌の侵入を防いだりすることができます。