切なすぎて泣いた!愛猫や子供を抱きしめたくなる猫の感動絵本ご紹介

切なすぎて泣いた!愛猫や子供を抱きしめたくなる猫の感動絵本ご紹介

竹下文子さんの猫の感動絵本をご紹介させて頂きます。猫によって語られていく猫の気持ちに涙してしまうこの2冊は、お子さんへの読み聞かせは勿論大人の方にこそオススメ。愛猫やお子さんのことが愛おしくなります。

この夏は猫の絵本でほっこりしたい

抱っこされて一緒に本を読む猫

大人になると活字ばかりに追われる忙しい日々ですが、たまには童心に返ってゆったりと絵本を眺めてみませんか。

今回ご紹介させて頂く2冊は愛猫家の竹下文子さんの絵本で、物語は主人公の猫さんによって語られていきます。描かれている絵を眺めていると、そこから伝わってくる猫さんの気持ち、行間に込められた作者の思いが幼き日の記憶とシンクロしてぐっときます。

この2冊は、お子さんへの読み聞かせだけではなく大人も泣けると評判です。

「ねえだっこして」の中で猫さんが語っていく気持ちは、まるで二人目が生まれた時の上の子の気持ちを代弁しているようだとママさん達の涙腺を崩壊させています。

「なまえのないねこ」は、一人ぼっちの野良猫さんが本当に欲しかった物を見つける物語です。野良猫や保護猫の気持ちが胸に突き刺さります。

それでは早速「ねえだっこして」「なまえのないねこ」の2冊をご紹介させて頂きます!

ねえだっこして(作 竹下文子さん / 絵 田中清代さん)

「ねえだっこして」表紙

出典:Amazonより

わたしこのごろつまらない

『わたし このごろ つまらない。 おかあさんのおひざに あかちゃんがいるから』

このお話は「わたしこのごろつまらない」と白黒の猫さんのぼやきで始まります。

大好きなおかあさんには赤ちゃんが生まれて、赤ちゃんがお膝の上を独占しているので抱っこや甘えるのを我慢している猫さんの切ない気持ちが語られていきます。

葛藤

『ちょっとまってね』『あとでね』

赤ちゃんのお世話に追われるおかあさんは、「ちょっとまってね」「あとでね」と言います。

「あかちゃんなんてつまらない」と愚痴りながらも、赤ちゃんは一人で何もできないから仕方ない、私はもう大きいから大好きなおかあさんの膝を貸してあげると猫さんは物分かりよく強がる猫さんが健気でいじらしいのです。

願いは一つ

『わたしも抱っこして』

ついに、猫さんの本音が最後に綴られます。

「ねえ おかあさん おかあさん ときどきわたしもだっこして すこしでいいから だっこして」と、おかあさんの太ももにそっと頭をすり寄せるのです。

そして最終ページはおかあさんに抱っこしてもらって甘える猫さんと、おとうさんにたかいたかいしてもらっているあかちゃんの絵で物語は締めくくられます。

上の子や猫の気持ちを思って涙する人続出

遠慮がちだけど譲れない思い、大好きなおかあさんにやっぱり自分も抱っこしてほしいと伝える猫さんに切なくなります。

そして願いは叶ってお母さんに抱っこされて安心した表情で甘える猫さんの絵に涙。

文章のない最終ページに思うことはさまざまです。

上の子の気持ちと重なってしまって切なく涙してしまったというコメントや、「姉の出産で家族が浮き足立っている時に姿を消した猫の気持ちを思って泣きました」というコメントも。

ねえだっこして
2,025円(税込)

なまえのないねこ(作 竹下文子さん/ 絵 町田尚子さん)

「なまえのないねこ」表紙

出典:Amazonより

名前がうらやましいキジトラの野良猫さん

『ぼくはねこ。なまえのないねこ。だれにもなまえをつけてもらったことがない』

商店街で暮らす主人公のキジトラの猫さんは野良猫なので名前がありません。町の猫達は自分と違って名前があることをうらやましく思っています。

レオ:くつやの猫。「僕はライオンみたいという意味なんだぞ」と自慢している。

げんた:本屋さんの猫。「げんたのげんは元気のげん」。「げんちゃんこんにちは」とお客さんが声をかけていく人気者。

ちび:八百屋の猫。今は大きいけど昔は小さかったからちび。

自分で自分に合う名前を探すが見つからない

『自分で好きな名前をつければいいじゃない』

ある日、お寺の猫に「自分で好きな名前をつければいいじゃない」と言われる野良猫さん。町中を彷徨いながら自分に合う名前を探しますが、なかなか名前は見つかりません。

「のらねこ」「へんなねこ」「あっちへいけ」と言われ、ベンチの下で雨宿りをする野良猫さん。野良猫さんの心にも雨が降り続けます。

このシーンの悲しげな野良猫さんの絵が胸につきささります。

野良猫さんが本当に欲しかったものとは?

『ねえ。おなかすいているの?』

雨宿りをしているとついにその時が訪れます。
「ねえ。おなかすいているの?」
野良猫さんに優しく声をかける女の子。その声を聞いて野良猫さんは自分が本当に欲しかったものに気がつきます。本当に欲しかったものは「名前」ではなく「名前を呼んでくれる人」でした。

目がメロン色ね、と言ってくれる女の子。「メロンちゃん」と呼ばれながら傘を差しかけてもらって、女の子と女の子のお母さんと一緒に甘えながら歩いていく後ろ姿で物語は終わります。

すべての猫さんに名前を呼ばれる日が来ますように

最近は保護猫を迎え入れる方が増えてきました。そんな愛猫の過去に思いを馳せ共感する方々も多いようです。この本を読んだら、愛情たっぷりに愛猫の名前を呼んであげたくなることでしょう。

今日もどこかで雨宿りをしている野良猫さん、新しいおうちを探している保護猫さん。すべての猫さん達が心優しい飼い主さんから名前を呼ばれる日がくるように、もう二度と寂しい思いをしないようにと祈らずにはいられません。

なまえのないねこ
1,620円(税込)

まとめ

子供に絵本を読んでもらう猫

日常の喧騒を離れ、静かに絵本を開き子供の頃に誰もが持っていた純粋な気持ちに戻れる時間は良いものですね。

どちらの作品も主人公の猫目線で描かれていますが、猫さんにも喜怒哀楽があり心があることを改めて感じ、小さな一つの命を愛おしく思った方も多いのではないでしょうか。絵本を読んでその世界観を楽しみ優しい気持ちになれることは、子供だけではなく大人だからこそ必要なのかもしれません。

今回は愛猫家さんにもお勧めできる2冊をご紹介させて頂きました。

「ねえだっこして」、「なまえのないねこ」を読み思いが溢れてじーんとしたら、お子さんや愛猫をぎゅっと抱きしめてあげてくださいね。

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