1.自慢するため

猫が小鳥や虫をくわえて家に持ち帰るのは、飼い主さんに「こんなものを捕まえたよ」と見せたいからだと考えられています。
猫にとって獲物を捕まえることは、単に食べるためだけの行動ではありません。生まれ持った狩猟本能を満たすために、獲物を捕らえている面もあるのです。そのため、わざわざ目の前まで運んでくる姿には、どこか誇らしげな雰囲気も感じられるでしょう。
また、飼い主さんを母猫のような存在として頼り、親に報告するように狩りの成果を見せに来ている可能性もあります。「よくできたね」と褒めてもらいたい気持ちが込められているのかもしれません。
2.狩りのおすそわけ

猫が獲物を持ち帰る背景には、「飼い主さんにも食べ物を分けてあげよう」という気持ちがあるという説もあります。
毎日ごはんをもらっている飼い猫でも、心の中には狩猟本能が残っています。狩りをしない飼い主を見て、「この人は自分で獲物を捕れないのかも」と考え、心配して獲物を届けているのかもしれません。
ときには、弱った獲物や、まだ動いている状態の獲物を持ってくることもあります。そんなときは、飼い主さんに狩りを教えようとしている可能性も。
野生の猫は、親が獲物を見せたり、弱らせた獲物を子猫に渡したりして、狩りの方法を伝えます。その行動を、飼い主さんに対して行っているというわけです。少し困ってしまうおみやげにも、猫なりの思いやりが込められているのかもしれません。
3.獲物を保管するため

猫が獲物を飼い主さんのもとへ運ぶのは、必ずしも「プレゼントしたい」という意味ではないという見方もあります。
狩りを終えても、その場ですぐ食べるとは限りません。お腹がいっぱいなら、あとで食べるために獲物を安全な場所へ移動させることがあります。
もし家の中まで持ってきたのなら、猫にとって飼い主さんの近くが安心できる場所なのかもしれません。「ここなら取られない」と判断し、大切な獲物を置いている可能性があります。
ネズミや虫を持ち込まれる側としては困ってしまいますが、そこには飼い主さんへの信頼が隠れているとも考えられます。少なくとも、猫が家の中を安全な場所として認識していることは分かりそうですね。
おみやげへの応え方

愛猫が獲物を持ってきたとき、思わず驚いてしまうこともあるでしょう。しかし、苦手なものでも、まずは落ち着いて受け止めてあげることをおすすめします。大きな声で叱ったり、露骨に嫌な顔をしたりすると、猫が戸惑ってしまうことがあるためです。
狩りを終えて誇らしげに戻ってきた猫には、「すごいね」と優しく声をかけてあげるのもよいでしょう。持ち帰ったものは、猫が見ていないタイミングで静かに片付ければ大丈夫です。
何度も獲物を持ち込んで困る場合は、室内で遊べる時間を増やし、狩猟本能を満たしてあげる方法もあります。愛猫なりの行動として受け止めながら、安全に過ごせる工夫をしてあげたいですね。
まとめ

猫が獲物を「おみやげ」として持ってくる行動には、飼い主さんへのさまざまな思いが込められていると考えられます。なかには、捕まえた獲物をなんとなく見せているだけというケースもありますが、猫なりの愛情や信頼の表れである可能性もあります。
ただし、すべての猫がおみやげを持ってくるわけではありません。これは性格や狩猟本能の強さによる違いもあるため、「持ってきてくれないから嫌われている」と落ち込む必要はありません。むしろ、飼い主さんとしては少しホッとするかもしれません。
たとえ驚くようなおみやげだったとしても、猫にとって大切なものであることは確かです。頭ごなしに叱らず、その気持ちを尊重してあげてください。愛猫の行動を理解しながら、上手に付き合っていきたいですね。