1.室温管理

猛暑や自然災害による停電、エアコンの故障などに備えて、留守中の室温管理は、複数の対策を講じておきましょう。
年齢や健康状態にもよりますが、一般的に健康な成猫が快適に過ごせる環境は、室温が25〜28℃程度、湿度が50〜60%程度だといわれています。室温は、エアコンの設定温度の通りになるとは限りません。休日にエアコンの設定温度と室温の変化を確認しておき、愛猫が気持ちよく過ごせる設定温度でエアコンをつけたままにすることをおすすめします。
涼しい風が当たる場所だけではなく、冷え過ぎた場合に避難できる場所や、停電時の暑さを少しでも緩和できるクールマットなども用意し、愛猫が自分の意思で好きな場所を選べるようにしておきましょう。
2.安全対策(誤飲・怪我・火事・喧嘩等)

留守中は、アクシデントが発生してもすぐに対応できません。そのため、猫だけが過ごしていてもできるだけ安全が確保できるよう、想定できるリスクへの対策は必ず行いましょう。
考えられるリスクは、住環境や猫の性格などによっても異なりますが、一般的には、次の点に配慮しておくといいでしょう。
- ボタン、電池、アクセサリーなど、猫が誤飲しそうなものを片付けておく
- 電気コード、リモコン(特にエアコン)等は手の届かない場所に保管する
- 電気製品やコンロ等のスイッチはロックをかけておく
- 浴室やキッチンなど危険な場所は、扉や侵入防止柵で入れないようにする
- 浴室や洗い桶は水を溜めずに空にしておく
- 相性の悪い同居動物がいる場合は、それぞれに環境を整えた別室を用意する
3.脱走対策

猫は、大きな音や見知らぬ訪問者に対して強い恐怖を感じやすく、時にはパニックになることもあります。そのため、窓や網戸などはきちんと閉め、ロックをかけることで万が一の脱走を予防しましょう。
盲点となるのが、玄関です。留守中に愛猫の世話を頼んだ方が入室する際は、猫が外に出ないよう十分に注意してもらいましょう。できれば、玄関ドアの手前に猫が飛び越えたりすり抜けたりできないような脱走防止柵を設置しておくことも検討してみましょう。
4.食事管理

自分で食べる量を調整できる猫もいますが、出した分を一気に食べてしまう猫や、水入れを倒してしまう猫もいるため、留守中の食事や飲水の管理も大切です。
留守中は、水分が少なく傷みづらいドライフードを適量出しておき、ウェットフードは在宅時に与えるなど、腐らせないことを優先しましょう。また、いつでも新鮮な水を飲めるよう、出かける直前に水を取り替えたウォーターボウルを、複数箇所に設置しましょう。たとえ猫が水をこぼしても、複数箇所にあれば安心です。
予定通りに帰宅できなくなることもあるため、決められた時間に適量を給餌できる自動給餌器を、普段から使用して慣らしておくのもいいでしょう。自動給餌器は、停電時にも作動する電池式の製品を選びましょう。自動給水器を使用する場合も、停電や故障に備えてウォーターボウルを併用するのがおすすめです。
5.協力者の確保

どんなに万全な準備をしておいても、事故や急病、大きな自然災害などにより、すぐには帰宅できないこともあります。そのため、合鍵を預け、万が一の場合に愛猫の様子を見てもらえるような協力者を確保しておくことを、強くおすすめします。
近所に住む愛猫家の友人や親戚など、出張や緊急時に食事の用意とトイレ掃除を依頼できる人を複数確保しておきましょう。フードや猫砂の場所、ゴミの処理方法、かかりつけの動物病院への連絡方法などを記した簡単なメモを作り、一度口頭で説明しておきましょう。外出先でペットカメラを確認し、様子がおかしい場合に連絡をして駆けつけてもらえると安心です。
また、出先で飼い主さんが倒れたような場合を想定し、カバンの中に協力者の氏名と電話番号、そして「万が一の場合は、この方に愛猫の世話を頼んでください」と書いたカードを入れておくのもいいでしょう。
どうしても協力者が見つからない場合は、緊急時にも依頼できるよう、信頼できるペットシッターを見つけて面談や契約をし、普段から時々利用しておくことをおすすめします。
まとめ

2011年3月11日の東日本大震災の際に、交通網がストップして職場から帰れなくなるという経験をしました。気を揉みながら会社に1泊し、なんとか家にたどり着いたのは、翌日の夕方近くでした。
もちろん愛猫に一晩の留守番をさせる準備はしておらず、しかも繰り返される大きな揺れに、愛猫は相当怖い思いをしたようで、帰宅した時には布団に潜って震えていました。それまでは2泊3日程度の出張なら平気だった愛猫が、1泊の留守番でも吐き戻すなど、すっかり留守番が苦手な猫になってしまいました。
自然災害はもちろん、飼い主さん自身の事故や病気など、予定通りに帰宅できないことや突然の停電などは、いつ起こっても不思議ではありません。協力者の確保も含めて、愛猫の留守番にはしっかりと準備をして臨みましょう。