怒らない猫が隠しているホンネ4つ

猫の性格の個体差から、中には感情を強く外へ出さないタイプもいます。ただし、穏やかな態度の裏側にある猫の心理は、必ずしも一種類とは限りません。
具体的にどのような気持ちで過ごしているのか、猫たちが隠している4つの本音を詳しく見ていきましょう。
1.そもそも怒る気にならない
もともと感情が怒りに向きにくい、優しく温厚な性格の猫がいます。何か突発的なアクシデントや不快なことが起きても、パニックになったり、すぐに怒りの感情に結びついたりしにくい性質を持っています。
これは親猫から引き継いだ遺伝的な要因や、生後2〜9週くらいの社会化期と呼ばれる時期に、母猫や兄弟猫、人間に囲まれて、嫌な思いをすることなく穏やかな環境で育ったことが関係しています。怒らないというよりも、怒ることを知らないように見えるかもしれません。
ただし、最初は温厚な猫でも、度を越した嫌がらせが続くなど状況次第では、自己防衛のために怒るようになる場合もあります。
2.信頼しているから平気
猫の性格だけでなく、いまの環境や飼い主に対して、絶対的な信頼や安心感を持っていることから、怒らないということも考えられます。
通常、猫にとっての「怒り」は、身を守ったり自己主張したりするための本能です。しかし、ほかの猫ならイヤイヤしそうな、爪切りや歯磨き、しつこく構うなどの行為をされても、「まぁいっか」になるのは、絶対的な信頼があるからです。むしろ、お腹を出してリラックスしてしまうことも。
怒らない猫の中には、脅威のない安心できる環境で暮らせているから怒らないというケースもあるのです。
3.ホントは嫌だけどガマン
嫌なことがあっても嫌だと意思表示をせずに、そのまま忍耐強く受け入れてしまう猫もいます。
ブラッシングや爪切りの最中におとなしくしているように見えても、耳が横向きになる、グネグネして抵抗せずにされるがままになる、まったく関係ない方を見て視線をそらし続けるなど、控えめな「嫌です」サインを出していることがあります。また、小さな子供が相手のときに限り、我慢する猫もいます。
我慢するタイプの猫は嫌がるサインが小さく、飼い主が不快感に気付きにくいことがあります。必要なお世話をするときも、短時間で済ませるなどの工夫が必要です。
4.怒るのがめんどくさい
嫌なことがあったときに、怒る代わりにその場から静かに離れる猫も怒らない猫に見られがちです。「しっぽをブンブン振る」「シャーと威嚇する」という怒りの典型行動が見られず、何事もなかったようにスッと移動するので、怒りの傾向が見逃されやすいタイプです。
実は、心の中では「怒るのがめんどくさい」という本音があります。怒りにはエネルギーを使うので、そこまで関わりたくないと思っているのです。これは、精神的に成熟している、あるいは体調不良や高齢でエネルギーを消費したくない猫にありがちです。
猫に不快感がないわけではないので、気づかずにしつこく構い続けると、心を閉じてしまうかもしれません。
怒らない猫に対して飼い主が気を付けたい接し方

猫が怒らずにおとなしくしているからといって、何とも思っていないとは限りません。怒らない理由は性格が温厚だということだけではなく、嫌だなと感じながらも縄張りの平和のために、うまく対処していこうと怒りを表さないようにしているだけの場合もあります。
温厚な猫の場合は、大きく伸びをして見せたり、お腹を出したりするなど終始リラックスした姿が見られます。一方、怒りを感じている猫は、耳を倒してイカ耳になったり、黙ってその場から立ち去ろうとしたりします。
もし、このような猫に拒否感を示すサインが見られたら、しつこく構ったり、追いかけたりせずに、一旦自由にしてあげましょう。猫が怒りの表現をしなくても、決してすべてを許容しているわけでないため、限度を超えれば攻撃してくることも考えられます。
とはいえ、飼い主には猫の健康のためにやらなくてはいけないお世話もあります。できる限り短時間で済む方法を考えて、猫のストレスを最小限にするよう工夫してあげましょう。
まとめ

愛猫が怒らないことで「手がかからないイイコ」と感じるのは、もしかしたら、思い込みかもしれません。
猫が怒らない理由の裏には、飼い主さんへの深い信頼だけでなく、「本当は嫌だけどガマンしている」「嫌がってもやられるから諦めている」といった気持ちが隠れていることもあります。これはストレスを抱えているのと同じで、解消されなければ、いずれ体調不良にまで発展する可能性もあります。
愛猫のおとなしい姿に飼い主が甘えてしまうことなく、猫の感情サインに気づけるよう、行動だけでなく耳やしっぽから見えるボディランゲージをよく観察して判断してあげるようにしましょう。