『がんを発症しやすい猫』の特徴5つ 発生リスクを高める原因や予防のポイントまで

『がんを発症しやすい猫』の特徴5つ 発生リスクを高める原因や予防のポイントまで

猫の死因の上位にランクインする「がん(悪性腫瘍)」。愛猫にはいつまでも健康でいてほしいものですが、実は日頃の体質や生活習慣の中に、がんを発症しやすいリスクが隠れていることもあるのです。そこで今回は、がんを発症しやすい猫の特徴や、その発生リスクを高める原因、そして飼い主として知っておきたい予防のポイントを分かりやすく解説します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

『がんを発症しやすい』猫の特徴5つ

病院で診察を受ける猫

1.高齢期を迎えている

猫も人間と同様に、年齢を重ねるほどがんの発症リスクが高まります。

一般的に7〜8歳を過ぎた時期から罹患率が上昇し、10歳を超えるとさらに注意が必要と考えられています。

細胞の老化や免疫力の低下によって、異常な細胞の増殖を抑えきれなくなることが主な原因と考えられており、人も猫も高齢になったらがんのリスクと向き合うことが大切です。

2.未避妊・未去勢である

生殖器に関連するがんは、性ホルモンの影響を大きく受けることが知られています。

そのため避妊手術をしていないメス猫は「乳腺腫瘍(猫の場合は約9割が悪性)」のリスクが高まり、去勢手術をしていないオス猫は精巣腫瘍などのリスクが残ってしまうのです。

しかし乳腺腫瘍の場合は、初回発情の前に避妊手術を行えば、高い確率でがんを予防できることもわかっています。

子猫を望まないのなら、早めに避妊・去勢手術をすべきといえるでしょう。

3.白い毛色をしている

白猫は、紫外線によるダメージを受けやすい特徴があるので注意が必要です。

特に強い日差しを浴び続けると、皮膚がんの一種である「扁平上皮がん(へんぺいじょうひがん)」を発症しやすくなります。

そのため、窓辺での日向ぼっこが好きな白猫は、日差しが弱い時間に日向ぼっこをするなど対策をしましょう。

4.特定のウイルスに感染している

「猫白血病ウイルス(FeLV)」や「猫免疫不全ウイルス(FIV/猫エイズ)」に感染している猫は、そうでない猫に比べてリンパ腫などのがんを発症する確率が高くなります。

ウイルスによって免疫機能が破壊されたり、ウイルスの遺伝子が細胞をがん化させたりするためです。

これらの感染症を完治させるのは難しいですが、もし感染していることが分かっているのであれば、定期的に健康診断を受けるといった対策をしましょう。

5.受動喫煙の影響を受ける猫

タバコの煙は人だけでなく猫の健康にも悪影響を与える可能性があります。

とくに猫は全身を舐めて毛づくろいをするため、被毛に付着した有害物質を体内に取り込みやすく、受動喫煙が悪性リンパ腫などの発症リスクを高める可能性が指摘されています。

喫煙環境で暮らす猫すべてが病気になるわけではないですが、健康への悪影響が懸念される要因のひとつであることは間違いありません。

猫の『がん』予防のポイントは?

飼い主に撫でられてご満悦の猫

がんを完全に予防する方法はありませんが、リスクを下げるためにできることはあります。

それは徹底した「リスク排除」と「早期発見」です。

まず、完全室内飼育を徹底して感染症から守り、適切な時期に避妊・去勢手術を済ませましょう。

また愛猫のいる部屋での喫煙は避け、禁煙するか屋外で吸うようにしてください。愛猫が白猫の場合はUVカットフィルムを窓に貼るといった紫外線対策も有効です。

そして何より、がんは早期発見・早期治療が生存率を左右するものです。

日頃からスキンシップを兼ねて全身に「しこり」や「腫れ」がないか触って確認し、積極的に健康診断を活用するといいでしょう。

まとめ

転がる緑の瞳の猫

猫のがんは、年齢や体質だけでなく、受動喫煙やウイルス感染といった「飼い主の手で防げる環境要因」も大きく関係しています。

とくに初期のがんは症状が出にくいため、日頃の観察と予防が愛猫の命を救う鍵となるでしょう。

「うちの子はまだ若いから」「元気だから」と過信せず、まずは今日から愛猫の体を優しく撫でて、お腹や脇の下にしこりがないかチェックしてみましょう。

少しでも違和感を覚えたら、早めに獣医師に相談することをおすすめします。

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