10階から落下し、両足を骨折

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ボストンの高層アパートの10階から転落し、両前足を骨折して肺気胸を起こした猫(推定1歳)が、奇跡的に生存しています。
2026年5月11日にマサチューセッツ州動物虐待防止協会(MSPCA-Angell)は、猫のMazyをAngell動物医療センターに搬送しました。
関係者によると、落下から72時間後に同センターに到着した時点で、Mazyの治療はまだ始まっていませんでした。その後MSPCA-Angellの保護下に置かれ、治療が開始されました。落下したときの状況については調査中です。
「わたしたちは困難な状況にある飼い主の方々を支援し、解決策を見つけるために尽力しています。支援の必要が非常に高い場合、ペットのニーズを満たすためには飼い主に飼育権を放棄してもらうのが適切な選択肢となるのです」と話すのは、同協会の動物保護担当副代表Mike Keileyさんです。
「飼い主は、けがの重大さと高度な医療の必要性を考慮して、愛猫のケアをわたしたちに委ねることを決断されました。この対応のおかげで、Mazyが切実に必要としている治療を開始できることをうれしく思っています」
「医療センターに到着した際、Mazyの前足は2本とも大きくはれ上がり、歩けない状態でした。前足を空中に持ち上げて、後ろ足だけでバランスを取りながら移動していました」というのは、Kiko Bracker医師です。
レントゲン検査の結果、前足2本が骨折している上に肺もつぶれていることが確認されました。現在は集中治療室で療養しており、数日後に手術が行われる予定です。なお、治療費は1万5千ドル(約240万円)になるのではと見込まれています。
猫の前足には衝撃吸収効果が

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では猫は一体、どのくらいの高さから落下しても生き延びることができるのでしょうか。
記録によると、7階建て以上の高さからの落下にも猫は耐えることができます。高層ビルからの落下後に救急動物病院に搬送された猫の生存率は90%を超えており、この現象は「高層ビル症候群」という名が付けられるほどよく知られています。しかし、生き延びたからといって無傷で済むわけではありません。
猫の体は衝撃を吸収するのに特化した構造になっていて、前足と背骨は直接骨格で繋がってはいません。鎖骨は自由に動き、筋肉と結合組織だけで繋がっています。このため前足は独立した衝撃吸収材のように機能し、着地のときの衝撃を骨格に直接伝えることがないのです。
しかも猫は落下するときに独特の姿勢で反応します。落ちた瞬間に足を下に向けるように体を回転させ、四肢を外側に広げて空気抵抗を増やして落下速度を落とすのです。
実は古い研究では、6~7階建ての建物から落下した猫は、より低い高さから落下した猫よりも骨折が少ないことが報告されています。その説明として、「猫は落下速度を落とした時点で筋肉を弛緩させてパラシュートのように体を広げ、着地時の衝撃をより均等に分散させるからだ」という説明が考えられてきました。
しかし最近の研究では、高い位置からの落下はやはり猫にとって危険だと指摘されています。2024年に「Journal of Feline Medicine and Surgery」に掲載された論文では、「落下の高さが増すにつれてケガの重症度は急増する。ただし6~7階を超える高さからの落下では、空気抵抗の増加や衝撃エネルギーが体全体に分散されることなどにより、骨折は少なくなる可能性もある」と指摘しています。
窓やバルコニーの再点検を

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いずれにせよ、愛猫が転落するのを事前に防ぐのは飼い主さんの責任です。転落事故は、窓が開け放たれる暖かい季節に多く発生するため、網戸をしっかり固定する必要があります。
猫は鳥や虫、そよ風に誘われて開いた窓辺に近づき、距離感を誤ったり、窓枠に足を置いた瞬間にバランスを崩したりすることがよくあります。猫の体重で外れてしまう網戸ならなお危険です。
バルコニーも猫が転落する危険性の高い場所です。猫は手すりの隙間から抜け出したり、狭い縁に跳び乗ったりすることがあります。こうした事故を防ぐためにバルコニー用の網戸やネットが市販されており、賃貸アパートでも恒久的な工事をすることなく設置できます。
愛猫の命を守り、多額の獣医治療費を避けるためにも、お宅の窓やバルコニーを再点検してみてくださいね。
出典:
・Cat survives 10-storey fall from Boston apartment
・How High Can a Cat Fall From and Still Survive?