他の猫を嫌がっているサイン5選

1.声で威嚇する
猫同士の関係がうまくいっていない特徴として、最もわかりやすいのが威嚇の声です。少し近くを通っただけで「シャーッ」と強く息を吐いたり、「ウー」と低くうなったりするのは、相手に対する明確な『壁』です。
この状態は強い緊張状態を表しており、それ以上近づくと攻撃に発展する可能性もあります。猫にとって「最終警告」のような意味を持つ行動です。
2.距離をとる・近づかない
同じ空間にいても一定の距離を保ち、近づこうとしないのも重要なサインです。特に注目したいのが、相手のニオイを嗅ごうとしない行動です。猫同士は本来、まずニオイで相手を確認します。
何を食べてきたのか、どこに行ってきたのかなどです。それを避けるということは、関係を築く気がない、もしくはまだ受け入れられていない状態といえるでしょう。
3.視線の変化(見つめる/目をそらす)
猫の視線にも。はっきりとした意味があります。じっと相手を見つめる場合は、強い警戒心の表れで、相手の出方を観察している意味もあります。いつでも動けるように身構えているといっても過言ではありません。
一方、あえて目をそらして見ないようにする場合もあります。これは「関わりたくない」という回避のサイン。できるだけ穏便に争いを避けようとしているともいえます。なお、見つめる場合も視線を合わせない場合でも、相手を受け入れないというポイントは抑えておきましょう。
4.攻撃的な態度をとる
関係が悪化すると、実際に攻撃をしてしまう猫もいます。追いかけまわしたり、とびかかったり、前足でたたいたりするのは、強いストレスや不満のあらわれです。
また攻撃的な行動は、近くを通り過ぎたとき、一方的にしかけることも多いものです。遊びとの違いは、威嚇とセットになっていることや、動きに余裕がないこと。頻繁に起こる場合は猫同士に大きな負担がかかっている可能性があります。
5.食欲やトイレなど行動に変化が出る
他の猫との関係がストレスになっていると、日常の生活にも変化が出てきます。食欲が落ちる、トイレをガマンする、粗相が増えるといった変化は、心の負担が積み重なっているサインです。
多頭飼いになると、特にトイレは見逃されやすいため注意が必要です。また心が不安定だと、人の出入りが少ない場所で排便したりすることもあるので、猫たちの生活環境を確認しましょう。
猫が「猫ギライ」になる理由

同じ猫なのに「どうして仲良くできないの?」と感じる人も多いようですが、猫同士が距離を取るのにはきちんとした理由があります。
まずは縄張り意識の強さです。猫はもともと単独行動の動物なので、自分の縄張りをとても大切にします。そのため、後から入ってきた猫を「侵入者」と認識し、警戒するのは自然な反応なのです。
特に長く1匹で暮らしてきた猫ほど、その傾向が強く出やすくなります。また2匹目までは仲良くできたものの、時間が空いてから来た3番目の猫に対しては距離を取りたいというケースもあります。
また猫同士にも相性があるので、年齢や性格、活動量の違いによっては、一緒にいるとストレスになることも少なくありません。例えば活動しない猫と、ゆっくりしたい成猫ではペースにすれ違いが生じてしまうのです。
なお、猫同士の「出会い方」も影響をおよぼします。最初に対面させるときに、段階を踏まずにいきなり会わせてしまうと、警戒心を抱き、残りやすいのです。
そして、猫の性格やそれを形成する過去の経験も大きく影響します。以前に他の猫とトラブルがあった場合は、その記憶が残っているので、自分1匹で過ごした方が気楽という猫もいます。一度怖い思いをした猫は「また同じことが起こるかもしれない」と感じやすいので、防御的な行動になるのはしかたがないことです。
共存するコツ

猫が「猫ギライ」になる理由から逆算して考えると、上手に共存するコツがあぶりだされます。まず意識したいのは、最初から一緒に過ごさせないことです。
子猫でも成猫でも、新しい猫を迎えた直後は、別々の部屋で過ごさせ、ニオイや気配などに少しずつ慣らしていきます。突然対面させるより、段階を踏むことで「怖い存在」という印象をやわらげることができるでしょう。
またそれなりの縄張りを確保することも重要です。寝床やトイレ、食事場所といった猫にとって重要な場所をわけることで、ストレスや衝突を防ぐことができます。自分の安心できる場所があると感じられるだけでも、猫の気持ちは大きく変わります。
さらに、逃げ場を用意するのもおすすめです。キャットタワーや棚などで、高低差のある空間を作ると、猫同士が距離を取りやすくなります。ドーム型のキャットハウスを各所に置いておくのもよいでしょう。
まとめ

猫同士がうまくいかないのは、「猫ギライ」という単純なものではなく、縄張り意識や相性、環境の影響など、様々な要因が重なった結果です。
大切なのは、無理に仲良くさせようとするのではなく、それぞれが安心できる距離感を保つこと。猫の関係性は人がコントロールできるものではないので、飼い主さんは環境を整えて、あとはやさしく見守ってあげるのがベストかもしれませんね。
なお、猫同士が仲良くするのは、飼い主さんの理想ですが、決して正解ではありません。お互いに干渉せず、穏やかに過ごせることも立派な共存のカタチですよ。