猫の身体的特徴に注目したことわざ・慣用句4選

1.猫のように足から落ちる(スペインやポルトガル)
猫は高いところからも華麗に着地する姿を見せてくれます。空中で体をぐるんとひねって、見事足から着地するのは、人には到底真似できない技です。
このことわざには「厳しい窮地に立たされたときでも、上手に切り抜けていこう」という意味が込められています。まさに人生の教訓でしょう。
状況がどう変わっても、自分の足でしっかり立つという力強いメッセージも感じさせてくれます。
2.猫に九生あり(英語圏)
猫はしぶといからなかなか死なない、死んでも生まれ変わるというたとえです。もちろん9つの命があるわけではありませんが、それほど猫の身体能力や生命力に人々が驚き、感心していたということでしょう。
筆者はこれまで保護猫を迎えてきましたが、そのうちの1匹は、筆者の運転する車の前に突然飛び出し必死にこちらへ駆け寄ってきた猫。今年で7歳になります。
生きるために危険を顧みない姿勢は、まさにこの言葉を思わせる出来事でした。
3.喉に猫がいる(フランス)
フランスの慣用句ですが、初めて聞いた人には「いったい何の話?」と、イメージが少し湧きにくい言葉かもしれません。
これは、喉がイガイガする、声が枯れているといった喉に違和感がある状態を意味しています。猫が喉から放つゴロゴロ音や毛玉から連想された結果、この言葉が生まれたのでしょう。
「自分の喉に小さな猫が潜んでいる」と思えば、喉の違和感も少しは紛らわせるかもしれません。
4.猫の目のよう(日本)
猫の目には、周囲の明るさやそのときの感情によって、瞳孔の形や大きさが変わるという特徴があります。この変化が「物事や人の心が激しく移り変わっていく」ことのたとえになっているのです。
仕事の変化、人間関係の変化、天気の変化など、世の中は変化であふれています。ときには不安を覚えることもあるかもしれません。
それでも「猫の目のようなもの」と思うことができれば、ちょっとだけ肩の力が抜けそうです。
猫の性質や習性に注目したことわざ・慣用句4選

5.カバンから猫を出す(英語圏)
秘密をばらしてしまったときに使われる慣用句です。例えば、内緒のサプライズをうっかり本人に話してしまったシーンなどで登場します。
この由来の一説と言われているのが、昔の商人の詐欺エピソードです。本来は子豚が入っているはずの袋の中身が、実は猫。袋から猫が飛び出してしまったことで、ごまかしがバレたという話です。
「秘密は思わぬかたちで明るみになる」という教訓も込められているのでしょう。
6.猫がいないとネズミは遊ぶ(イギリスやロシア他)
猫とネズミの関係性をユーモラスに表現しています。「天敵である猫がいない間はネズミは自由に過ごせる=怖い人がいない間は好きに行動できる」という意味です。
ただ、筆者の経験では少し事情が違います。愛猫がいない隙にこっそり何かをしようとすると、ほとんどの場合、見事に気づかれてしまうのです。
隣の部屋で熟睡していると思ってお出かけの準備を始めると、なぜかタイミングよく起きてくるということが何度もあります・・・!
7.犬は人に付き、猫は家に付く(日本)
犬と猫の違いを見事に対比させていることわざ。犬は飼い主に愛着を持つ一方で、猫は住んでいる家(縄張り)に愛着を持つという違いがあります。
たしかに、猫は縄張りを大切にしています。しかし、本当に家だけが大切なのかと言われれば、そんな単純な話でもないでしょう。
飼い主さんが帰ってきたらお出迎えをする、気が向いたときに甘えてくるといった行動からは、飼い主さんを特別視していることが読み取れます。
8.猫を嫌う人には気をつけろ(アイルランド)
猫は自由気ままな性質を持ち、そのときどきの気分に従って行動します。だからこそ、なかなか人の思い通りにはならない存在です。
そんな猫を嫌う人には「相手をコントロールしたい気持ちが強いのかもしれないから気をつけて」と、注意を促す意味が込められています。
もちろん実際のところは、猫の好き嫌いだけで決めつけるべきではないでしょう。ただ、猫好きから言えば、マイペースなところさえも猫の大きな魅力になっています。
まとめ

今回ご紹介した猫のことわざ・慣用句は、数あるなかの一部。世界のいたるところで猫が人とともに暮らしてきた歴史の深さが感じられます。
昔から人々の生活に溶け込んできたからこそ、これほどまでにたくさんの言葉が生まれました。
教訓として、ときにはユーモアとして思い出しながら、これからの暮らしに役立てていきましょう。