1.光がまぶしい

猫は、1日12~16時間ほどを睡眠に費やすといわれています。そのため、外が明るいうちに寝ることもしばしば。前足で顔を隠すようにして寝ているときは、光が眩しいからと考えるのが自然でしょう。
部屋の照明器具は、人間には分からないほどの速さで点滅しています。動体視力がいい猫にとって、照明器具の点滅が目障りになることもあるようです。自分で電気を消したりカーテンを閉めたりすることができないため、前足をアイマスク替わりにしているというわけです。
愛猫がこのような寝方をしているときは、なるべく照明を暗くしてあげた方がいいかもしれません。日中に電気を消すのが難しい場合は、猫だけが入れる箱やドームハウスを準備してあげるのもおすすめです。
2.物音がうるさい

猫が前足で顔を隠しながら寝るのは、まぶしいときだけではありません。人間の話し声や、テレビの音が煩わしくなっている場合もあります。猫の聴覚は非常に優れているため、人間には気にならない音も睡眠の妨げになってしまうのです。
猫は、睡眠中も外敵に襲われないように神経をとがらせる習性があります。飼い猫の場合も例外ではなく、どうしても耳をそばだててしまうのです。驚くべきことに、人間には聞こえないような電化製品の音なども聞き取っているという説もあります。
猫が寝始めたときは、なるべく雑音をカットしてあげるといいでしょう。なるべく静かな声で話すように気を付け、睡眠中に突然大きな音を出さないよう配慮してあげると安心して眠れるはずです。
3.子猫の気分になっている

子猫のときの名残で、顔を隠しながら寝ているという説も。というのも、生まれたばかりの子猫は目が開いていません。生後10日ほどで目が開きますが、瞳孔の調節ができるようになるのはそれからさらに数日後です。そのため、生まれたばかりの子猫は前足で顔を隠して寝るのです。
また、母猫に甘えるときも同じような行動を取ります。母猫の体に顔をうずめるようにすると、安心できるからでしょう。成猫になってからも、子猫のときの気分になってしまうことがあるようです。
人間でも、寝る前に好きな体勢になったり、好きな香りを焚いたりすることがあると思います。猫も、質のいい睡眠をとるために工夫をしているのかもしれませんね。
4.空気が冷たい

猫は寒さに弱い動物です。寒くて眠れないときは、自分の体に鼻を押し込むようにして寝たりします。鼻を温めることで、全身の熱を逃がさないようにしているというわけです。鼻を温めようとする過程で、顔を隠しているように見えるのかもしれません。
猫が寝ているときは、部屋の温度が適切かどうか確認してあげるようにしましょう。寒さを感じる状態が長いと、体調を壊してしまう可能性があります。猫の適温は20~25度といわれていますので、この範囲におさまるように工夫してみてください。
とはいえ、猫は快適な寝場所を探すのが得意な動物でもあります。基本的には、温度に合わせて自分で移動します。猫が自分で寝場所を選べるように、いくつかの場所に箱やベッドを置いてあげるといいですね。
まとめ

猫が前足で顔を隠しながら寝る姿は、なんとも言えず可愛らしいものがあります。思わず写真を撮りたくなってしまう人もいるかもしれません。しかし、もしかすると「まぶしい」「うるさい」など不満を感じている場合も…。
睡眠の妨げとなる要因としては、光や音、温度などが考えられます。その他にも、ベッドそのものが寝にくかったり、ニオイが気になったりといった理由が潜んでいるかもしれません。
顔を隠しながら寝ているのを発見したときには、まずはどんなものが睡眠を邪魔しているのか考えてみてください。原因となるものを排除することで、猫も安心して寝ることができます。