猫のお耳がぺたんと倒れた『イカ耳』に秘められた3つの気持ち 必ずしも不機嫌とは限らない!

猫のお耳がぺたんと倒れた『イカ耳』に秘められた3つの気持ち 必ずしも不機嫌とは限らない!

「ふみふみ」や「ヘソ天」など、ユニークな猫用語がそろう中に、「イカ耳」という言葉もあります。猫の「イカ耳」には、いったいどんな気持ちが込められているのでしょうか?今回は、3つの心理状態を紹介します。愛猫をより良く理解するためのヒントにしてみてください。

1.ネガティブな心理状態

不機嫌そうなアメショ

「イカ耳」とは、通常は上向きになっている猫の耳が、横に倒れて、なおかつ、ピーンと張っている状態を言います。イカの形によく似ていることから、人知れず「イカ耳」と呼ばれるようになりました。

「イカ耳」時の猫の気持ちは、一般的にはネガティブな心理状態を表しています。負の感情が強くなるにつれて、耳の反り方が激しくなるのが大きな特徴です。

たとえば、後ろに反った感じの「イカ耳」は、猫の怒りや興奮状態を表現しています。いかにも不機嫌モードで、飼い主さんでも簡単には近づけない状況です。この場合の「イカ耳」は、人間の言葉で言えば、「青筋を立てる」と同じ意味かもしれません。

さらに、大嫌いな音や同居するボス猫とのケンカなどで平常心を失うと、今度は、ペタンと耳を伏せた「イカ耳」に変化します。愛猫の心理では、恐怖心に駆られ、一刻でも早くその場から逃げ出したい気持ちでいっぱいです。

2.情報収集中!

一点を凝視するイカ耳状態のサバトラ

ネガティブな感情を表す一方、猫の「イカ耳」には、まわりの音を聞き分ける目的もあります。

猫の聴覚は人間の約4倍以上で、特に高音域の聞き取りが得意です。人間では感知できないレベルの音まで難なくキャッチできます。

不機嫌になって怒っているわけでもないのに、愛猫が「イカ耳」に変わっていたら、かすかに鳴っている音が気になって、真剣に聞き取ろうとしているだけかもしれません。

猫の耳はレーダーのように、寝ている間でさえも、休むことなく微細な音を拾い、情報収集に努めています。

音を聞き分ける際の「イカ耳」は、いわば、愛猫にとって「お静かに!」というサインです。そんなときに、飼い主さんが爆音並みのくしゃみを放ったら、びっくりした愛猫の耳がたちまち怒りの「イカ耳」に早変わりしてしまいます。

愛猫の「イカ耳集中タイム」時は、極力、苦手な音を出すのは控えるようにしましょう。

3.リラックスした気持ち

くつろぎ中の茶白猫

実は、猫の「イカ耳」は、リラックスした状態を表すときもあります。不機嫌な「イカ耳」との違いは、耳の力の入れ加減です。

気持ちがゆったりしているときは、怒りの「イカ耳」ほど張り詰めていません。頭もやや下向きになって、全身を見ても、適度に「ゆるさ」が漂っています。

リラックス・モードの「イカ耳」が表れやすいのは、まったりくつろいだり、お気に入りのゴハンやおやつを食べたり、愛猫の気持ちが満たされている場面です。

同じ行動でありながら、状況次第では正反対の意味になるところも、猫の魅力であり、みなさんが惹かれてやまない美点なのかもしれません。愛猫を理解するためにも、飼い主さんは日頃から細やかな観察を欠かさないようにしましょう。

まとめ

イカ耳のキジトラ

本文でも紹介したように、猫の「イカ耳」には、定番の「不機嫌モード」に加え、「音集中タイム」「リラックス」といった意味が含まれています。

猫の身体表現は、愛猫の気持ちを理解するうえでも、非常に大切な判断材料です。

これからも細部に注目して観察しながら、愛猫の立場に寄り添った対応を心がけてみてください。きっと愛猫も喜んでくれるはずです。

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