愛猫が突然ダッシュするのはなぜ?謎行動の理由6選と、見られたときの対処法

愛猫が突然ダッシュするのはなぜ?謎行動の理由6選と、見られたときの対処法

さっきまで大人しく眠っていた猫が、突然スイッチが入ったように「ダッシュ」して、部屋の中を走り回る姿に驚く飼い主もいると思います。猫がこのような謎行動をする理由はなんなのでしょうか。

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記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

猫が突然「ダッシュ」する6つの理由

原っぱをかける猫

1.有り余る体力

眠りから覚めた猫やまだ年齢の若い猫は、体力が有り余ってしまい、それを発散するために急にダッシュすることがあります。

運動不足を解消するために走り回ることもあるので、お留守番の後や寝る前に一度遊ぶ時間を作ってあげると、夜中に「大運動会」をすることが減ります。

愛猫とのコミュニケーションを取る時間にもなるので、毎日数分でも一緒に遊ぶ時間を作って有り余る体力を発散させるようにしましょう。

2.トイレハイ

猫はうんちをした後にその場からダッシュで立ち去る「トイレハイ」と言われる習性を持っています。

排泄後の興奮などによりダッシュをする行動です。原因ははっきりとは解明されていません。

飼い主さんにとって突然ダッシュして部屋の中を駆け回る謎行動に見えてしまっているというわけですね。

初めて見る飼い主さんはびっくりするかもしれませんが、猫を飼っているとよく見かける行動なので、あまり気にする必要はありません。

猫がトイレのニオイを気にする様子があるのであれば、早めに片づけてあげるようにしましょう。

3.気になるものを見つけた

猫には狩猟本能が備わっているので、獲物を見つけたときは捕まえようと飛びかかることがあります。

とはいえ、家の中に獲物になるような虫や小動物はあまりいないと思います。そこで猫は「動くもの」を獲物だと判断して狩りをするようになるのです。

それは置いてあるおもちゃや風に揺れたビニール袋、寝ている飼い主の足などさまざまです。

私たちの見ているところで遊んでいるのであれば問題ありませんが、ビニールや紐、電池のような細かいものは誤飲の危険性が高いので注意が必要です。

日頃から猫の気を引きそうなものは出しっぱなしにせず、こまめに片づけることを心がけましょう。

ベランダや窓越しに見える景色の中に小動物や昆虫などがいて、獲物と判断して急にスイッチが入ってダッシュすることもあります。

4.体がかゆい・痛い

猫は体にかゆさや違和感を感じると、その感覚から逃れようとしてダッシュすることがあるようです。

体に不快感があるときは、同じ場所を執拗に舐めたり掻いたりする動作をすることがあるので、見かけたらすぐに動物病院へ連れて行くようにしましょう。

放置しておくと皮膚炎や脱毛といった症状を引き起こす可能性があります。

慣れない洋服などを着せた時も、脱ごうとしたり逃げようとする衝動でダッシュをすることもあります。

その場合は脱がせてあげることを検討するなどの配慮が必要です。

5.ストレスを感じている

猫はストレスを感じた時に、ダッシュすることでその気持ちを発散させようとすることがあります。

来客や突然の大きな音、引っ越しなどで環境が変わるなどといった状況に対してストレスを感じると、ダッシュしてその気持ちを何とか発散させようとするようです。

ストレスは放置しておくと体調不良にもつながる場合がありますので、なるべく早く原因を取り除くようにしましょう。

6.遊んでいるだけ

飼い主が帰宅して嬉しいときや、多頭飼いをしているときなど「相手がいる」ときにダッシュして走り回るのは、遊んでいることが多いです。

嬉しさや楽しさの表現として興奮してダッシュをすることも。

我が家には2匹の猫がいますが、突然追いかけっこが始まるのが日常です。ものすごい勢いで部屋の中を走り回るので少しヒヤヒヤしますが、そのようなときは落ち着くまでそっと見守るようにしています。

寝ている時間が長い猫ですが、遊びたいときに思いっきり遊ばせてあげることで、ストレスや運動不足の解消になるので見守るようにしましょう。

ただし、心疾患など興奮をすることが持病を悪化させることになる場合もあるため、かかりつけの先生から興奮を避けるように言われている猫はダッシュすることは控えさせた方が良い可能性が高いです。

猫が「ダッシュ」したときの注意点

おもちゃを追いかける猫

猫が突然「ダッシュ」するのには、さまざまな意味があります。

基本的に猫がダッシュするのは本能や発散の意味が多いので、落ち着くまでは止めずに見守ることが大切です。

いつダッシュするかの予測は難しいので、日頃から怪我をしないように部屋の中を整頓しておくようにしましょう。

ダッシュしているときの猫は、いつもよりも危なっかしいので、色々なモノにぶつかったり、滑ってしまうことも少なくありません。

また、キャットタワーやソファのような高さのある所から飛び降りることもあるので、関節にも負担がかかります。

クッションマットやカーペットなどで関節の負担を減らせるようにすると良いかもしれません。

伸びた爪なども何かに引っ掛けて折ってしまったり、ケガの原因となります。動きやすいようにケアしてあげましょう。

愛猫が頻繁にダッシュするようであれば、運動不足やストレスを抱えている可能性があります。

原因を取り除かなければ根本的な解決にはならないので、定期的な運動ができるよう生活環境を見直すようにしてあげてくださいね。

まとめ

走る茶トラ

猫が突然「ダッシュ」するのは、猫と暮らしていると非常によく見かける行動です。

本能や習性からくる行動なので完全に止めることは難しいので、上手く付き合っていけるように私たち飼い主側が配慮してあげるようにしましょうね。

何か猫にとって負担になっていることで起こっているのであれば、その原因を究明し、除去してあげましょう。

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