プラスティックに頭がはまった子猫
通報
米国ニューヨーク州のシラキュース市にある動物保護団体”Animal Alliance of Greater Syracuse”に「ファーストフードのプラスティックカップに頭がはまったままの黒い子猫がいるので助けてほしい」という複数の通報が寄せられました。
捕獲
同団体のスタッフが子猫の目撃情報が寄せられた場所にケージを置いてみました。
すぐに捕獲するのではなく、その中にキャットフードを入れて、しばらく様子を見ることにしました。
毎晩、同団体のスタッフがケージを確認しに通いました。
するとある日、ケージの中に置いていたキャットフードが食べられていた形跡がありました。
そこでケージの中に入ると入口が閉まる仕掛けをしました。
翌日、ケージをチェックすると、その中には首を負傷した黒い子猫が入っていました。
My humans say I look like I'm part werewolf - what do you think? -Binx
The Kitten in the Cupさんの投稿 2018年3月9日金曜日
まだいるかもしれない
でも、その子は首を負傷しているものの、プラスティックカップの枠がついていたわけではありません。
もしかしたら他の子かもしれないと、念のために捕獲用ケージはそのまま仕掛けておきました。
捕獲された子には、兄弟姉妹や母親がいるはずです。
一時預かり
捕獲された子猫は、ボランティアのティファニーさんが一時預かりをすることになりました。
この子猫は”ストリンガーベル”と名付けられました。
2匹目を捕獲
翌日、ケージをチェックすると、ストリンガーベルの兄弟と思われる黒い子猫が入っていました。
その子もティファニーさんの家に連れて行かれました。
その子は”オマール”と名付けられました。
そしてストリンガーベルと引き合わせてみて、兄弟だという確信が持てました。
でも、その子の首にもプラスティックカップの枠はついていませんでした。
まだいるかもしれない…引き続き、捕獲ケージは仕掛けられました。
キャットフードも毎日取り換えられ、スタッフは引き続きケージのチェックに通っていました。
3匹目捕獲
その後、もう1匹、黒い子猫が捕獲機に入っていました。
そして、その子が複数の人達が目撃していたプラスティックカップに頭がはまった子猫だったのです。
首にはプラスティックカップの枠がまだついたままでした。
やっと枠を取り外す事ができた
プラスティックカップはアメリカで人気があるファーストフードのダンキンドーナツのものだったため、その子はそれにちなんで“ダンキン”と名付けられました。
ダンキンもティファニーさんの家に連れて行かれ、彼女がカップの枠を慎重に外しました。
捕獲されたのは、”ストリンガーベル”、”オマール”そして”ダンキン”の3匹の兄弟猫たちでした。
母猫
同団体は、この三兄弟の母猫がまだ残っているとして、捕獲ケージを引き続き仕掛て、毎日チェックを続けていました。
そしてとうとう1週間後に、母猫を無事捕獲することに成功しました。
母猫は”アバ”と名付けられました。
同団体にてこの猫一家の里親探しが行われました。
そしてアバには素敵な里親さんが現れたそうです。
里親
ある日、三兄弟の事を知ったキーラー夫妻が、会いに来てくれることになりました。
しかし、夫妻が来る数日前に”オマール”は別の里親さんが決定したため、夫婦は残っていた”ストリンガーベル”と”ダンキン”と面会することになりました。
(”オマール”はその後改名されて”レオ”と命名されたそうです)
2匹はまだ人馴れしていなかったため、夫妻のことを怖がったそうです。
「この2匹は人を怖がるので、なかなか里親が決まらないと思ったので私達夫婦が2匹とも引き取ることにしました。」と妻のローレンさん。
ダンキンはそのままの名前で、でも”ストリンガーベル”は改名して”ビンクス”となりました。
こうして2匹は一緒に永遠の家に引き取られることなったのです。
幸せな生活
「この子たちは、まだ時折怖がったりしていますが、最初の頃よりだいぶ慣れてきました。とてもかわいい子たちです!」とローレンさん。
2匹はスクスクと育ち、栄養が行き届いた黒い毛並みは本当に美しく輝いています。
人馴れしていなかった子たちが、今やこの状態に…
メディア
ダンキンたちの事はメディアでも取り上げられています。
http://www.lovemeow.com/kitten-stuck-cup-rescue-family-2563603638.html
SNS
ダンキンとビンクスは、フェイスブックとインスタグラムに『thekitteninthecup』というアカントを持っています。
フェイスブック:https://www.facebook.com/thekitteninthecup/
インスタグラム:https://www.instagram.com/thekitteninthecup/
最後に
★ごみを路上に捨てないで!★
「今回の事でもわかるように、ごみを路上に捨てないでください!
常にお腹を空かせているホームレスの子たちにとっては、美味しそうな匂いが残っている食べ物の容器や袋などは、彼らの体を傷つけてしまったり、時には命取りになってしまう凶器になりかねないのです。」と同団体は警告を発しています。
下記写真は、ダンキンの首から取り外されたプラスティックカップの枠です。
※尚、この記事及び写真の投稿は、The Kitten in the Cupさんの承諾を得て行っております。