シニア猫(高齢猫)のキャットフードの選び方!
猫も人間と同じように高齢になると身体機能が衰えていくので、食事の時に与えるキャットフードはシニア猫に合ったものを選ぶ必要があります。
まず、シニア猫は運動量や代謝能力が低下して栄養不足に陥りやすいため、動物性たんぱく質が豊富に含まれているフードを選びましょう。粗悪な肉から作られている4Dミートは避けて、魚や鶏肉など良質な原材料が使われているか確認することも大切です。
また、穀物などの炭水化物は内臓に負担をかけたり肥満の原因になったりするので、グレインフリーのフードを選ぶこともおすすめします。添加物も猫の体に悪影響を及ぼす可能性があるので、できるだけ避けるようにしましょう。
高齢になると噛む力も弱くなるので、食べやすいように小粒タイプのフードを選んであげることも大切です。
シニア猫のキャットフードは動物性たんぱく質が豊富なもの
猫の体を構成する上で重要な栄養素はタンパク質です。高齢になると筋肉や骨が衰えてくるので、品質の良いタンパク質をしっかり補給する必要があります。
ペットフードの栄養基準やラベルの表示基準、ガイドラインなどを制定しているAAFCO(米国飼料検査官協会)が定めている総合栄養食のタンパク質基準値は、成猫の場合「26%」とされています。この数値を目安に良質なタンパク質が含まれているキャットフードを選びましょう。
ただし、タンパク質といっても「4Dミート」と呼ばれる質の悪い肉を加工したものは、猫の体に悪影響を及ぼす可能性があるので避けましょう。
鶏肉や魚など高品質な原材料を使い、良質な動物性たんぱく質が豊富に含まれるキャットフードを選ぶことが大切です。
シニア猫のキャットフードは痩せるタイプのものを
シニア猫に与えるキャットフードは痩せるタイプを選ぶことをおすすめします。
肉食動物である猫は炭水化物を消化吸収するのが苦手なので、炭水化物を与えると内臓に負担をかけてしまいます。
また、シニア猫になると運動量が減り太りやすくなりますが、炭水化物は体内で糖に変わって肥満の原因になるため控えた方が良いです。
穀物は糖質が多く含まれており、血糖値を上昇させて脂肪の蓄積を増やすので、肥満の原因になってしまいます。グレインフリーのフードは穀物不使用で糖質量を抑えられるため、肥満が気になる猫にも適しています。
シニア猫のキャットフードは添加物をチェック
添加物が少ないキャットフードもシニア猫にとって安全と言えます。
猫も人間と同じように、年齢を重ねるごとに消化吸収機能が衰えます。そのため、シニア猫にはできるだけ体に負担をかけないフードを与えることが大切です。
添加物がたくさん使われているフードは、猫の胃腸に負担をかけてしまうのでなるべく避けましょう。
また、添加物の中には発がん性やアレルギーのリスクを高める可能性のあるものや、人間の食品には使用を禁止するほど危険なものもあるので、キャットフードを選ぶ際は十分確認しないといけません。
大切な愛猫に与えるものなので、保存料や添加物を使った長持ち重視のフードよりも、新鮮なフードを選んであげましょう。
シニア猫のキャットフードは小粒タイプかチェック
シニア猫に与えるキャットフードは小粒タイプがおすすめです。
猫も高齢になると噛む力や歯の状態が衰えてくるので、粒が大きくて丸飲みすると、消化不良を起こし喉につまらせてしまう恐れもあります。小粒タイプのキャットフードを選んであげると食べやすくて安心です。
また、小粒タイプだと給餌量を細かく調整しやすいので、シニア猫に合った栄養量を調整できるというメリットもあります。
小粒タイプが何ミリからという決まりはありませんが、だいたい8㎜以下の大きさならシニア猫も食べやすいでしょう。
キャットフードのシニア用(高齢猫)ランキング
高齢になった愛猫の健康を支えてくれるのが、シニア用のキャットフードです。しかし、シニア用といってもたくさんの種類があるので、どれを選べばいいのか迷ってしまうでしょう。
人気のシニア用キャットフードの中から、原材料の品質と安全性に優れた商品をピックアップして紹介します。
犬猫生活キャットフード
主原料 | 生鶏肉/朝獲れ魚 |
---|---|
100g当たりのカロリー | 373kal |
タイプ | ドライフード |
粒のサイズ | 直径 約5~1.3mm |
タンパク質量 | 31%以上(国産の生鶏肉)/30%以上(金沢港の朝獲れ魚) |
魚や肉を組み合わせた国産無添加キャットフードです。使用されている食材のほとんどが国産で猫用総合栄養食なので、しっかり栄養を摂取することができます。
オリゴ糖や乳酸菌も配合しているので、消化吸収機能が衰えてきたシニア猫も安心です。穀物不使用のグレインフリーなので、胃腸にも負担をかけません。
カロリーは100gあたり360kcalと低めなので、肥満が気になる猫にもおすすめです。
良質な魚や肉の動物性たんぱく質が摂取できるので、シニア猫に適したキャットフードと言えます。
モグニャンキャットフード
主原料 | 白身魚 |
---|---|
100g当たりのカロリー | 379kcal |
タイプ | ドライフード |
粒のサイズ | 直径 約8mm |
タンパク質量 | 27%以上 |
白身魚をたっぷりと使ったイギリス産のキャットフードです。白身魚が主原料なので良質なタンパク質が摂取でき、脂質も低いので肥満が気になるシニア猫にも適しています。
グレインフリーで穀物は使用していませんが、代わりにジャガイモやサツマイモが使われています。どちらの食材も栄養価が高く食物繊維も豊富なので、便秘ぎみの猫にもおすすめです。
小粒タイプのキャットフードなので、歯が弱ってきたシニア猫でも噛み砕くことができ食べやすくなっています。
食いつきが良いという口コミも多いので、高齢になり食欲が落ちてきた猫に試してみると良いでしょう。
カナガンキャットフードサーモン
主原料 | 生サーモン |
---|---|
100g当たりのカロリー | 398kcal |
タイプ | ドライフード |
粒のサイズ | 直径 5~6mm |
タンパク質量 | 34%以上 |
サーモンやニシン、マスなどの魚を78%使用しており、良質なタンパク質をたっぷりと摂取することができます。魚は脂質が低いので、肥満が気になるシニア猫におすすめです。
ヒューマングレードの生サーモン・生マスを使用しているので、シニア猫にも安心して与ええることができます。消化の負担になる穀物不使用のグレインフリーで、着色料や香料などの人工添加物も使用していません。
粒のサイズが5㎜程度と小粒なので、歯の状態や噛む力が弱ってきたシニア猫も食べやすいです。
ハローキャットフード
主原料 | 天然サーモン |
---|---|
100g当たりのカロリー | 360kcal |
タイプ | ドライフード |
粒のサイズ | 直径 約8mm |
タンパク質量 | 30.0%以上 |
「ハロー エイジングケア11+」は、原材料にこだわったアメリカ産のキャットフードで、11歳以上のシニア猫の健康維持に適した栄養バランスで作られています。
主原料の天然サーモンは、抗生物質不使用で栄養バランスに優れ、養殖に比べて脂肪分が少ないのが特長です。
合成保存料・着色料・香料不使用で穀物も不使用のグレインフリーなので、胃腸に優しくシニア猫に安心して与えることができます。
また、「グルコサミン」と「コンドロイチン」も配合しているので、健康な関節維持をサポートします。
ロイヤルカナンキャットフード
主原料 | 植物性分離タンパク、小麦粉 |
---|---|
100g当たりのカロリー | 408kcal |
タイプ | 2層構造のキブル(粒) |
粒のサイズ | 1.3cm×1cm |
タンパク質量 | 28.0 %以上 |
シニア猫の健康を維持するために、抗酸化成分、緑茶ポリフェノール、リコピンを配合しています。関節の健康に効果的なグルコサミンやコンドロイチン硫酸、必須脂肪酸も配合しています。
リンの含有量を適切に調整して腎臓の健康維持をサポートし、ミネラルバランスを調整して泌尿器の健康を維持します。
食欲を刺激する効果も期待できます。猫は高齢になると味覚や嗅覚が衰えてくるため、食事量が減少することがあります。エイジング+12は、嗜好性が高く2層構造のキブルで噛みやすいため、シニア猫もおいしく食べることができます。
ナウフレッシュ
主原料 | ターキー生肉(骨抜き) |
---|---|
100g当たりのカロリー | 352.8kcal |
タイプ | ドライフード |
粒のサイズ | 直径 約5~7mm |
タンパク質量 | 30%以上 |
新鮮な素材を使用して健康維持に必要なタンパク質を十分に摂取しながら、低脂肪も実現した低カロリーキャットフードです。運動量が少なくなったシニア猫や肥満が気になる猫に適しています。
消化酵素や善玉菌も配合しているためお腹に優しく、消化機能や内臓機能が衰えてくる7歳以降のシニア猫におすすめです。猫に必須の栄養素であるタウリンも配合しています。
粒のサイズは小粒タイプなので、口が小さい猫や高齢の猫も食べやすいです。
カントリーロード
主原料 | チキン生肉 |
---|---|
100g当たりのカロリー | 324kal |
タイプ | ドライフード |
粒のサイズ | 約4~5(直径)×7mm 円柱状 |
タンパク質量 | 38.0%以上 |
高たんぱく・低脂肪・低カロリーで、室内で暮らす運動量の少ない猫が健康的に体重を管理するためのキャットフードです。グレインフリー・グルテンフリーなので、穀物が苦手な猫も安心です。
食物繊維も配合しているので、体内の毛玉ケアも配慮しています。また、猫にとって必要なタウリンも豊富に配合しています。被毛の健康維持に効果的なオメガ3脂肪酸・オメガ6脂肪酸を配合しています。
また、キナ酸を含むクランベリーを配合し猫下部尿路にも配慮しており、泌尿器環境の健康を維持します。
ピュリナワン
主原料 | チキン |
---|---|
100g当たりのカロリー | 350kcal |
タイプ | ドライフード |
粒のサイズ | 直径 約8mm |
タンパク質量 | 37%以上 |
「尿路」「毛玉」「体重」を中心として7歳以上のシニア猫に心配な健康要素をまとめてケアすることで、健康寿命をサポートする総合栄養食のキャットフードです。
ミネラルバランスを調整することで尿路結石を形成させにくくし、尿路の健康を維持します。タンパク質と脂肪の栄養設計により適切な体型を維持し、シニア猫の体重管理をサポートします。
天然の食物繊維を配合し毛玉の吐き戻しを軽減します。オメガ3脂肪酸&オメガ6脂肪酸も配合しており、皮膚の健康を維持し体の外側のバリア機能を保ちます。
ヒルズ サイエンス・ダイエット シニア 7歳以上 高齢猫用 チキン
主原料 | トリ肉(チキン、ターキー) |
---|---|
100g当たりのカロリー | 394kcal |
タイプ | ドライフード |
粒のサイズ | 直径 約7~8mm |
タンパク質量 | 29.0%以上 |
7歳以上のシニア猫の体に合った栄養バランスで作られており、免疫力、心臓、腎臓の健康を維持します。品質の高い原材料と食物繊維を配合し、健康的な消化をサポートします。
マグネシウムとミネラルをバランスよく配合し、ストルバイト尿石やシュウ酸カルシウム尿石が形成されにくいように配慮しています。
また、シニア猫の健康に欠かせないタウリンも配合しており、心臓と目の健康維持をサポートします。
オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸を適切なバランスで配合しているため、美しい皮膚と被毛の健康と美しさを保ちます。
ヒルズ サイエンス・ダイエット シニア 11歳以上 高齢猫用 チキン
主原料 | トリ肉(チキン、ターキー) |
---|---|
100g当たりのカロリー | 394kcal |
タイプ | ドライフード |
粒のサイズ | 直径 約7~8mm |
タンパク質量 | 29.0%以上 |
脳、心臓、腎臓に配慮した栄養バランスで作られたキャットフードで、シニア猫の健康的なエイジングに適しています。ビタミンE&ビタミンCとベータカロチンを組み合わせた独自ブレンドを採用しています。
マグネシウム量とミネラルのバランスを調整して、ストルバイト尿石やシュウ酸カルシウム尿石の形成に配慮しています。
ビタミンEとオメガ3&6脂肪酸を配合しているので、健康的な皮膚と美しい被毛を維持します。シニア猫の健康維持に欠かせないタウリンも配合しています。
シニア用キャットフードで高齢猫に評判なものを比較
商品名 | モグニャン | カナガンキャットフードサーモン | 犬猫生活キャットフード | ハローキャットフード | ロイヤルカナン | ナウフレッシュ | カントリーロード | ピュリナワン | ヒルズ サイエンス・ダイエット シニア 7歳以上 高齢猫用 チキン | ヒルズ サイエンス・ダイエット シニア 11歳以上 高齢猫用 チキン |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
特徴 | 白身魚が全体の65%を占める高たんぱくフード。穀物を使用せず、着色料・香料無添加。 | 動物性たんぱく質78%使用の高たんぱくレシピ。グレインフリーでヒューマングレードの原材料を使用。 | 国産の猫用総合栄養食。無添加で穀物不使用のグレインフリー。オリゴ糖・乳酸菌配合で動物性たんぱく質が豊富。 | 栄養バランスに優れた天然サーモン使用。穀類不使用のグレインフリーフード。合成香料・着色料・香料不使用。 | 12歳以上の高齢猫用。腎臓や泌尿器の健康維持をサポート。リン含有量を調整。嗜好性の高い2層構造のキブル。 | 100%フレッシュミート&フレッシュオイル。グレインフリー・グルテンフリー。人工保存料、香料、着色料不使用。低温調理採用。 | 室内猫向け高たんぱく、低脂肪、低カロリーグレインフリー。すべての原材料生産地を公開。良質な原材料を厳選。 | 「尿路」「毛玉」「体重」を中心にケアし健康寿命をサポート。合成着色料・香料不使用。 | 高品質の原材料を使用。マグネシウムとミネラルをバランスよく配合。タウリン配合で心臓の健康をサポート。 | シニア猫のエイジングに適した栄養バランス。ヒルズ独自の抗酸化ブレンド。着色料・合成香料不使用。 |
内容量 | 1.5kg | 1.5kg | 750g | 400g | 400g、2kg、4kg | 50g、350g、1.36kg、3.63kg、7.25kg | 100g、635g | 2kg | 400g、800g、1.8kg、2.8kg | 800g、1.8kg、2.8kg |
動物性たんぱく質の割合 | 27% | 34%以上 | 31%以上(国産の生鶏肉)/30%以上(金沢港の朝獲れ魚) | 30.0%以上 | 28.0 %以上 | 30%以上 | 38.0%以上 | 37%以上 | 29.0%以上 | 29.0%以上 |
100gあたりのカロリー | 379kcal | 398kcal | 373kal(国産の生鶏肉)/360kcal(金沢港の朝獲れ魚) | 360kcal | 408 kcal | 352.8kcal | 324kal | 350kcal | 394kcal | 394kcal |
タイプ | ドライフード | ドライフード | ドライフード | ドライフード | 2層構造のキブル(粒) | ドライフード | ドライフード | ドライフード | ドライフード | ドライフード |
原産国 | イギリス | イギリス | 日本 | アメリカ | フランス | カナダ | アメリカ | オーストラリア | オランダ | オランダ |
粒のサイズ | 直径約8mm | 直径約5~6mm | 直径約5~1.3mm | 直径約8mm | 1.3cm×1cm | 直径約5~7mm | 約4~5(直径)×7mm 円柱状 | 直径約8mm | 直径約7~8mm | 直径約7~8mm |
対象年齢 | 全年齢 | 全年齢 | 全年齢 | 11歳以上 | 12歳以上 | 成猫 | 成猫・シニア猫用 | 7歳以上 | 7歳以上 | 11歳以上 |
シニア用のキャットフードとして評判の良いものは、原材料に「チキン」や「サーモン」など何が使用されているか明確に記載されています。また、産地まで記載されているものだと、より安全性が高く安心感が得られます。
高齢になると消化機能が低下して消化不良を起こしやすくなるので、穀物を多く含むキャットフードは避けた方がいいです。そのため、小麦やトウモロコシ、米などの穀物が使われていないグレインフリーフードを選ぶと安心です。
また、穀物を使用しない代わりに肉や魚を主原料として、動物性たんぱく質がたっぷり摂れるものを選びましょう。猫も人間と同じように高齢になると、骨や関節が弱くなり筋肉や毛艶もなくなってきます。シニア猫には、良質な動物性たんぱく質が多く含まれているものが適しています。
シニア用のキャットフードで評価の高いものは、タンパク質が25~30%程度含まれているものが多いです。ただし、タンパク質が多すぎても、腎臓に負担をかけてしまう可能性があるので注意が必要です。
シニア猫は肥満にも気を付けてあげなければなりません。加齢とともに代謝が低下して太りやすくので、高齢になったら低カロリーのキャットフードを選びましょう。評判の良いフードは、低カロリーでありながら原材料の安全性や栄養バランスなど総合的に優れているものが選ばれています。
特に、炭水化物は体内で糖に変わるため、肥満につながりやすくなります。市販されているキャットフードは炭水化物を多く使っているものもあるので、肥満が心配な場合は炭水化物が少ないグレインフリーフードがおすすめです。
添加物の有無も確かめる必要があります。ペットフードに使用されている添加物は、食品や肥料への使用が認められているものがほとんどです。しかし、愛猫の健康を第一に考えるなら、添加物を一切使用しない無添加のキャットフードを選びましょう。
高齢猫に!シニア用キャットフードのおすすめはこれ!
シニア用のキャットフードの中で特におすすめしたいのは「モグニャン」です。
モグニャンは、好き嫌いの多い猫のために作られたキャットフードです。猫にとって不要なものはできるだけ使用せず、安全で新鮮な食材を厳選して作られているので、食いつきが良いと口コミでも好評です。
全体の65%を占める主原料には、高たんぱく低脂肪の白身魚を使用しています。穀物不使用のグレインフリーはもちろん、香料や着色料など猫の体に悪影響を及ぼす可能性のある添加物も不使用なので、シニア猫の体に負担をかけません。
また、栄養バランスも優れており、全年齢対応であることもモグニャンの特徴です。子猫からシニア猫まで一貫して利用できるので、多頭飼いの場合も同じフードを与えることができます。
このように、品質と安全性に優れたモグニャンは、シニア猫におすすめのキャットフードと言えます。
シニア(高齢猫)用キャットフードに関するQ&A
シニア用キャットフードでハイシニア猫(15歳以上)にはどんなフードがおすすめ?
15歳以上のハイシニア猫には、消化しやすくて食べやすい形状のものを選びましょう。
15歳以上になると胃腸の働きが弱くなるので、筋肉、臓器、血管、被毛をつくるタンパク質が豊富なものを選びましょう。
ただし、安価なキャットフードには4Dミートという粗悪な肉を使っている可能性があるので、質の良いタンパク質源を使用しているか確認しないといけません。良質なタンパク質とは、主原料に新鮮な肉や魚などの動物性たんぱく質を使用しているものです。
また、消化不良を起こしやすい穀物や添加物も危険です。体のさまざまな機能が低下していると、少しの添加物でも体に悪影響を及ぼす恐れがあるので、グレインフリーで無添加のキャットフードを選びましょう。
さらに、15歳頃になると歯の力や咀嚼力が衰えてくるので、小粒で砕けやすいドライフードかウェットフードを与えましょう。愛猫の様子を見ながら、ストレスのない食事ができるように配慮してあげてください。
シニア用キャットフードは何歳から?
猫の年齢は、シニア期は7~10歳頃、ハイシニア期は11歳以上と言われています。
しかし、老化の兆候が現れるのは個体差があるので、年齢だけでシニアと決めつけるのは良くありません。そのため、「7歳になったからシニア用のキャットフードに切り替える」のではなく、愛猫の状態を見て切り替えることが大切です。
シニア期に見られる特徴を紹介するので、こまめに愛猫の様子を確認してあげましょう。
- これまでよりも睡眠時間が増えた
- 歯に黄ばみがある、歯が抜ける、口臭が出てきた
- 目ヤニが出るようになった
- 被毛にハリやツヤがなくなりパサつく
- お腹がたるんできた
- 食欲が低下してきた
- 高いところに登れなくなった、着地がうまくできない
- トイレを失敗することがある
- 夜鳴きをする
7~10歳を目安として、これらの症状が見られるようになったら、シニア用のキャットフードに切り替えるタイミングだと言えます。フードの切り替え時期について心配なことがあれば、かかりつけの獣医師に相談しましょう。
キャットフードのシニア用って違いはなに?
シニア用のキャットフードは、シニア猫がかかりやすい病気を予防したり肥満を防いだりするのに役立つ作りになっています。
猫は年齢を重ねるごとに運動量が低下するので、食事による摂取カロリーも控えめにする必要があります。そのため、シニア用キャットフードは、低カロリー・低脂肪に抑えられたものが多いです。
また、塩分やリンなどのミネラルを少なめにしているものも多いです。高齢になると成猫よりも腎臓病のリスクが高まるので、腎臓に負担をかける塩分やリンが控えめにしているのです。
食物繊維を多めに配合しているのも特徴です。シニア猫は、運動量が減り腸の動きも悪くなるので、便秘になりやすくなります。腸内環境を整えるために食物繊維を配合しているのです。
シニア猫に全年齢対応のフードを与えてもいいの?
基本的には、シニア猫に全年齢対応フードを与えても問題ありません。
全年齢対応フードとは、名前の通り全年齢に対応したキャットフードです。
簡単に説明すると、「ライフステージによってフードを切り替えなくても良い」「多頭飼いでも同じフードを与えられる」「フードの切り替えによるストレスがない」という特徴があります。
ただし、病気を抱えているシニア猫の場合、全年齢対応フードを与えると、体に負担がかかってしまう可能性があります。
病気が気になり愛猫に食べさせてもいいか心配な場合は、必ずかかりつけの獣医師に相談しましょう。
また、全年齢対応フードにもそれぞれ特徴があるので、愛猫に合ったものを選ぶことが大切です。
シニア猫には低カロリーのキャットフードがいいの?
猫の高齢期は一般的に7歳頃からだと言われていますが、食欲は旺盛な猫が多いです。
しかし、基礎代謝や活動量は低下していくので、成猫の頃と同じフードを与えていると、太りやすくなってしまいます。高齢猫の肥満による病気リスクも高まるので、低カロリーのキャットフードがおすすめです。
11歳を過ぎると、逆に痩せやすくなり体重が減少する傾向があります。低カロリーのフードだと栄養不足になってしまうことがあるので、栄養価の高いフードを効率よく与えて体重減少を抑えることが大切です。
ただし、シニア猫の場合は消化とのバランスが重要なので、高カロリーなフードを与えると消火器官に負担をかけてしまうことがあります。愛猫の年齢や体調に合ったフードを選んであげましょう。
また、高齢の猫が痩せてくるのは自然のことですが、下痢や嘔吐をする、ぐったりしている、食欲がないなど、少しでも愛猫の様子がおかしいと思ったら動物病院を受診してください。
シニア猫にはキャットフードは柔らかいものが食べやすい?
シニア猫になると、噛む力が弱くなったり歯の状態が悪くなったりするので、ドライフードが硬くて食べにくくなることもあります。愛猫の様子を見てキャットフードを噛み砕けていない場合は、柔らかいフードに替えてあげると良いでしょう。
ウェットフードや半生タイプのフードは柔らかくて噛む力もあまりいらないので、歯が弱ってきた猫も食べられます。また、嗜好性が高いものが多いので、食欲が低下してきたシニア猫にも適しています。
ただし、ウェットフードは栄養が偏りやすく価格が高いというデメリットがあるため、ドライフードと合わせて利用することをおすすめします。
また、ドライフードをぬるま湯でふやかしてあげると、柔らかくなって食べやすくなります。