ハチワレ|性格/毛色などの特徴/寿命/飼う時の注意点について

ハチワレ|性格/毛色などの特徴/寿命/飼う時の注意点について

猫がブームになって以来「ハチワレ」という言葉をよく耳にしますよね。でも「ハチワレ」ってなに?と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。美人が多いと言われる「ハチワレ」ですが、その種類や性格、特徴、飼い方はあまり知られていません。今回は「ハチワレ」の特性を一挙にご紹介しちゃいます!

ハチワレとは

こちらを見るハチワレ

ハチワレとは額の部分が「八」の字に割れているような柄をもつ猫のことです。額から鼻にかけて徐々に太くなるライン(スポットと呼ばれる)が入っています。「マンチカン」「アメリカンショートヘア」などの猫の種類ではなく、この柄を持つ猫をハチワレと呼んでいます。 

名前の起源は「鉢割れ」で、鉢(=兜)が割れた様子に似ていることですが、これはなんだか縁起が悪いということで、末広がりの縁起のいい漢字「八」が用いられるようになりました。日本ではキジトラの次に多い柄なので、野良猫にもたくさんハチワレの猫がいますね。

ハチワレの性格

遠くを見るハチワレ

ハチワレの性格には個体差がありますが、いくつかのタイプに分かれます。特に、白が多い子はクールな子が多く、黒が多い子は温和であると言われています。また、ハチワレの多くに共通する性格もあります。

ハチワレに共通する性格

  • 生命力がある
  • タフである
  • 協調性がある

タイプ別ハチワレの性格

甘えん坊で人懐っこいタイプ

飼い主さんがソファに座ると、すぐに膝の上に乗って撫でて欲しがったりします。

マイペースで穏やかなタイプ

自分がかまってほしいとき以外は「おいで〜」と呼んでも来てくれません。

内弁慶で人に近づかないタイプ

初対面の人には決して近づかず、慣れない場所に行くと丸くなって身を隠そうとします。

落ち着きがないタイプ

飼い主さんの膝に乗ったり降りたりを繰り返したりソワソワしています。

警戒心が強いタイプ

慣れている家族でも抱っこを極端に嫌がります。

フレンドリーで、誰とでも仲良くなれるタイプ

他の猫に対して自分から寄って行き、すぐに遊び始めます。

賢くクールなタイプ

他の猫が遊んでいても参加せず、片目を開けて様子をちらっと見ています。

活発で好奇心旺盛なタイプ

ダンボールをビリビリに噛み砕いたり、カーテンを登ったりします。

おっちょこちょいなタイプ

カーテンを登ったものの、自分で降りられなくなったりします。

要領が悪いタイプ

それ絶対変でしょ、という姿勢や角度から餌を食べていたりします。

ハチワレの飼い主さんは「うちの猫ちゃんもそうだ〜!」と頷けるところがたくさんあったのではないでしょうか?個体差はあるものの、長生きで協調性があるのがハチワレの大きな特徴です。ハチワレは協調性があるといっても、他の猫と仲良しになるフレンドリータイプの子もいれば、距離感を上手に測りながら共存するタイプの子もいるようです。他の猫と喧嘩になることは少ないので多頭飼いに向いていますよ。

ハチワレ猫の性格に関するこちらの記事もご覧ください!
ハチワレ猫の性格 柄ごとでご紹介!

ハチワレの毛色について

木に隠れるハチワレ

ハチワレのメインは「黒×白」ですが、他にも様々な毛色があります。ハチワレは両親の持つ遺伝子によって決まるので、毛色や柄は生まれてくるまではわかりません。3匹の赤ちゃん猫のうち、1匹だけがハチワレで生まれることもありますし、両親の猫がどちらもハチワレだからといって生まれてくる赤ちゃんもハチワレだとは限りません。

毛色によって「茶ハチ」「灰ハチ」と呼ばれます。黒×白のハチワレは「マスクキャット」とも呼ばれています。

2色タイプ

  • 黒×白
  • 茶×白
  • 薄茶×白
  • 灰×白

3色タイプ

  • 黒×薄茶×白
  • 灰×薄茶×白

ハチワレの鼻の色

ハチワレの鼻は薄ピンク一色、黒一色、薄ピンクに黒斑の3種類があります。肉球の色と同じなので、肉球が薄ピンクの子は鼻も薄ピンク、肉球が黒の子は鼻も黒、肉球に薄ピンクと黒が混じっているのなら、鼻も同様になります。

ハチワレのかかりやすい病気

振り向くハチワレ

ハチワレだからこそかかりやすい病気というのは特にありませんが、純血種で柄がハチワレである場合にはその種類特有のかかりやすい病気というものがあります。また、MIXであっても親猫が純血種である場合には、その遺伝子を引き継いでいるので、その種類特有のかかりやすい病気には注意が必要です。

猫種別かかりやすい病気

  • アメリカンショートヘア:肥大型心筋症、動脈管開存症
  • アビシニアン:甲状腺機能低下症、拡張型心筋症、重症筋無力症、腎不全
  • ロシアンブルー:尿路結石
  • マンチカン:椎間板ヘルニア
  • ヒマラヤン:多発性嚢胞腎、門脈体循環シャント
  • シャム:門脈体循環シャント、動脈管開存症
  • ペルシャ:肥大型心筋症、門脈体循環シャント、動脈管開存症
  • チンチラ:多発性嚢胞腎、慢性腎不全
  • メインクーン:肥大型心筋症、脊髄性筋萎縮症
  • スコティッシュフォールド:遺伝性骨形成異常症、心肥大、腎臓障害
  • ラグドール:肥大型心筋症

愛猫ちゃんがどんな遺伝子を持っているのかを知っておくことが、健康に生きるためには重要なんです。MIX種で両親の種類がわからないという場合にも、定期検診は欠かさずに行うようにしましょう。

ハチワレの寿命

眠るハチワレ

ハチワレの寿命は個体差があるのでマチマチですが、純血種のハチワレよりもMIX種のハチワレの方が長生きします。純血種というのは、どうしても近親交配になりやすく生命力が弱くなるのに対し、MIXは様々な種類の猫の優性遺伝子が残るので、生命力が強く長生きするのです。純血種の平均寿命が10〜13歳であるのに対し、MIX種の平均寿命は13〜15歳です。長毛種より短毛種の方が寿命が長いことも分かっています。

また、猫の種類によっては致死性遺伝をもっているものもあり、純血種はもちろんMIX種も、この遺伝子をもっていると短命になることが分かっています。ただ、優良なブリーダーさんは遺伝情報をしっかり考えて交配しているので、そうして生まれた猫は長生きします。

長生きする猫の種類

  • スコティッシュフォールド(致死性遺伝あり)
  • アメリカンショートヘア
  • メインクーン
  • ノルウェージャンフォレストキャット
  • マンクス(致死性遺伝あり)
  • ブリティッシュショートヘア
  • サイベリアン
  • ジャパニーズボブテイル

ハチワレを飼う上での注意点

寝そべるハチワレ

ハチワレだからこういうことに気をつけなければいけないということではなく、飼っている愛猫の特性をよく知ることが最も大切なことです。ハチワレといっても、それは種類ではなく柄のことです。「種類はメインクーンで柄はハチワレ」の猫と「ノルウェージャン・フォレスト・キャットのMIX種で柄がハチワレ」の猫では、注意するべき点が違うということです。

また、性格によっても注意点は異なります。活発な性格の猫である場合には、家具などの配置や物の置き場所には気を遣わなければなりませんし、内弁慶な性格の猫である場合には必要以上に触ろうとするとストレスになってしまうこともあります。いずれにしても、「ハチワレ」だからと考えるのではなく、「この子の場合は」と考えてあげることが必要になります。

ハチワレの値段

毛の長いハチワレ

値段は純血種かMIX種かによって異なります。血統書付きの純血種:30〜80万円くらいです。MIX種であれば20〜50万円くらいです。もちろんお店やブリーダーさんによって幅があります。また、ハチワレはその柄の美しさによっても値段が左右します。キレイなハチワレの猫は値段が高くなり、いびつな柄である場合には値段は少し下がる傾向があります。

日本猫のハチワレは正式な血統ではないので、ペットショップでは売られていません。ペットショップにいるのは外国の純血種が多いですからね。ですから、日本猫のハチワレを飼おうと思ったら、拾ってくるか保護猫をもらうかのどちらかになると思います。

ハチワレを飼うのに向いている飼い主

公園に居るハチワレ

ハチワレの中で最も多い「黒×白」の子はMIX種であることがほとんどです。MIX種の場合、決まった性格やかかりやすい病気もわかりません。ですから「こんなはずじゃなかった」ということがたくさんあります。成長の段階で、ハチワレ部分の面積が赤ちゃんの頃とは変わってきたり、だんだんと好奇心が強くなってきたり・・・。それでも、その猫の個性を理解し、愛してあげられる飼い主さんであることが一番大切なことです。赤ちゃん猫の様子を見て、「こんな子になるに違いない!」と決めてしまうのではなく、「どんな子になるのかなぁ?」と成長を楽しむようにしましょうね。

まとめ

ハチワレのアップ

いかがでしょうか?ハチワレはその柄も性格も、個性たっぷりの猫ちゃんなんです。我が家のハチワレちゃんは自分から撫でられに来るくせに、抱っこしようとすると極端に嫌がるツンデレちゃんです。白が多いのでやはり、クールな部分がありますね。ペットショップで購入した猫ではなく、子猫のときに保護した子なので両親や遺伝についてはわからないので、定期検診は欠かせませんが、現在10歳で健康そのものです。

いろいろな表情を見せてくれるハチワレ猫は写真に写る姿も素敵で、一度飼ったら虜になってしまうこと間違いなしです!

投稿者

女性 にゃコロ

近所の野良猫さん達を見ても、ハチワレ猫の多さは目立ちます。我が家にハチワレ柄は居ないのですが、タフで協調性もあり、生命力の強さも持ち合わせている事は、野良猫に多い理由にも繋がっている気がします。
その特徴ある柄の由来も、面白いなと思いました。
・鉢割れは縁起が悪いから、縁起良く八割れで。
これは日本でないと発想出来ない由来です。昔の方達が猫を可愛がっていたからこその呼び名だな、と歴史も感じます。
柄の組み合わせもたくさんあって、バリエーション豊かなハチワレ猫ちゃん、フレンドリーでおっちょこちょいな一面も持つその性格も、愛嬌です。私が知ってる野良猫ちゃんも、お世話をしにくる愛猫家さんに、ピンと尻尾を立てて甘える姿を見かけるので、その風景が変わることなく続くと良いなと思います。
投稿者

女性 AKI

ハチワレを調べていたら母方の祖父母の家で暮らしている「ちび」にそっくり?!。
思い出します。
写真も宝物です。
投稿者

女性 ひなまま

ハチワレ猫といえば、ひと昔前までは「黒×白」というイメージが強かったのですが、最近では「茶色×白」や「キジトラ×白」でもハチワレ模様の子はみんなハチワレと呼ばれる事が多いんだとか。

身近にハチワレ猫を飼っている人はひとりもいなくて、野良猫でもこの辺にはハチワレ猫がいないので人生で一度も直接ハチワレ猫を見たことや、触れたことはありません。

こちらの記事にも書いてありますが、ハチワレ猫には様々な性格な子がいて、中でも人懐っこい子が多いと聞いたことがあったので1度くらいは触れてみたいんですけど・・・(*ノωノ)

純血種のハチワレ猫だと高額ですが、雑種の日本猫でハチワレ猫ちゃんは里親サイトなどでよく里親を探している子をよく見かけます。我が家でも、次に猫をむかえるときはハチワレ猫を迎えようという話が出ています。

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