【獣医師監修】デザートリンクスってどんな猫?特徴や性格から飼う前の注意点・価格相場まで徹底解説

【獣医師監修】デザートリンクスってどんな猫?特徴や性格から飼う前の注意点・価格相場まで徹底解説

野性味あふれる外観と、甘えん坊な性格のギャップが魅力的な「デザートリンクス」。その特徴や基本情報、飼いやすさ、毛色、価格相場、正しい飼い方を分かりやすく解説します。

SupervisorImage

記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

デザートリンクスってどんな猫?

2種類の毛柄のデザートリンクスを横向きと正面から描いたイラスト
  • 野性味あふれるたくましい体つきだが、甘えん坊で家族に寄り添うことが大好きな温厚な気質を持つ
  • 社交性が高くて人との関わりを好むため、基本的な室内飼育のルールを守れば、初めてでも比較的飼いやすい
  • 人との密なコミュニケーションや適度なスキンシップを好むため、長時間の留守番はやや苦手

デザートリンクスの特徴

さまざまな毛色と毛柄のデザートリンクスを横から描いたイラスト

【デザートリンクスの基本情報】

  • 英語表記:Desert Lynx
  • 原産国:アメリカ合衆国
  • 体重:オス 約3.6kg〜7.2kg/メス 約3.0kg〜5.5kg
  • 毛種:短毛種、長毛種
  • 毛色:エボニー、ブルー、フォーン、スノーなどがあり、スポット模様が代表的
  • 平均寿命:約12年〜15年
  • 公認団体:REFR(Rare and Exotic Feline Registry)

デザートリンクスは、オオヤマネコのような大きくたくましい頭部と、やや四角く発達した口元が大きな特徴です。

後ろ足が前足よりも少し長いため、歩く姿や跳躍する姿にしなやかで野生的な美しさが感じられます。

また、耳の先端に房毛がある個体や、前足や後ろ足の指の数が通常よりも多い多指の個体が比較的よく見られるのもこの品種ならではの個性です。

デザートリンクスの性格

さまざまな毛色と毛柄のデザートリンクスが座っているイラスト
  • 家族に対して非常に強い愛着を持つ甘えん坊
  • 他の先住ペットや子供に対しても物怖じしない社交的な気質
  • おもちゃを使った遊びに積極的に参加する知性豊かな性質

野生的なルックスとは裏腹に、驚くほど愛情豊かでフレンドリーな心を持っており、日常の生活において家族との深い結びつきを求めます。

寂しがり屋なところがあるため、毎日の暮らしの中でしっかりと声をかけ、一緒に遊ぶ時間を作ることが良好な関係の維持に繋がります。

デザートリンクスの毛色の種類

さまざまな毛色のデザートリンクスの顔を描いたイラスト
  • エボニー(黒褐色系の野生的なブラック)
  • ブルー(上品で落ち着いた雰囲気のグレー)
  • ソレル(レッド)(温かみのある鮮やかな赤茶色)
  • フォーン(柔らかく淡い黄褐色)
  • チョコレート(深みのあるリッチなココアブラウン)
  • ライラック(グレーがかった優雅な淡い藤色)
  • クリーム(優しく明るい薄杏色)
  • シルバーやスノーなど(白をベースに美しい斑点が際立つカラー)

デザートリンクスの被毛は、野生のオオヤマネコを再現したかのような、非常にバラエティに富んだカラーパターンが存在します。

代表的な模様としては、ヒョウのような美しい斑点が入るスポットパターンが挙げられます。また、全体に明暗がはっきりとした帯のようなマーブル模様が入るパターンや、ティッキングという1本の毛に複数の色が帯状に入るパターンもあります。

毛質については手触りが良く、短毛から長毛まで個体によって異なる長さの被毛を楽しむことができます。

デザートリンクスの価格相場

プライスと書かれたブロックとお札、電卓が並ぶ光景

デザートリンクスは日本国内でのブリーディング例が極めて少なく、一般的なペットショップで見かけることはほぼありません。

そのため、購入を希望する場合は海外の専門ブリーダーから直接輸入する形が一般的となります。

生体価格の相場は海外で約15万円〜30万円程度ですが、日本への航空運送費や各種検疫手続き費用が別途発生します。総額では数十万円以上の予算が必要となることが多く、入手難易度が非常に高いと言えます。

デザートリンクスの飼い方

猫用のお手入れグッズやおもちゃなどが置かれている光景

デザートリンクスとの健やかな暮らしを実現するために、日々の生活で意識したい具体的な飼育ポイントを詳しく解説します。

毎日の十分な運動スペースの確保

筋肉質で運動能力が非常に高いため、室内でも十分に動き回れる環境が必要です。

キャットタワーなどを設置し、上下運動ができる高低差を作ってあげるとストレス解消に効果的です。おもちゃの追いかけっこなど、適度に体力を消費する遊びを毎日取り入れてあげてください。

定期的なブラッシングと爪のケア

短毛・長毛ともに、週に数回のブラッシングを行って抜け毛を丁寧に取り除き、皮膚の健康を維持します。

また、多指の個体の場合は、指の間に爪が挟まりやすく、通常よりも爪研ぎがうまくできないことがあります。

巻き爪になって皮膚を傷つけないよう、こまめに爪の長さをチェックし、定期的にカットしてあげることが重要です。

長時間の留守番を避ける工夫

非常に寂しがり屋で家族と過ごす時間を大切にするため、長時間一人きりにされると強いストレスを感じることがあります。

留守番をさせる際は、退屈しないよう知育玩具を用意したり、帰宅後にたくさんスキンシップを取ったりして心のケアを心がけましょう。多頭飼いをすることで寂しさが和らぐケースもあります。

デザートリンクスがかかりやすい病気

動物病院のイメージ

自然な交配の歴史から生まれた背景があり、現時点では特定の重篤な遺伝性疾患の報告は稀だとされています。

しかし、世界的に見ても飼育頭数が非常に少ないため、まだ解明されていない体質や病気のリスクが存在する可能性は否定できません。日頃から食欲や排泄状況、歩き方に違和感がないかを注意深く観察することが大切です。

一般的な猫がかかりやすい尿石症(下部尿路疾患)や、運動量の多さからくる関節への負担には十分に気を配りましょう。

デザートリンクスの歴史

重ねて置かれた複数冊の本

デザートリンクスの歴史は比較的新しく、アメリカ合衆国において野生のボブキャットやヤマネコに似た風貌を持つ家庭猫を作出しようという試みからスタートしました。

当初は野生のオオヤマネコと、異なる特徴を持つ複数のイエネコを慎重に交配させることで誕生したとも言われています。

野性的な遺伝子を取り込みつつも、人間と穏やかに暮らせる家庭猫としての気質を固定化するために、多くのブリーダーが交配ルールを定めて育種に取り組んできました。

現在では、希少な猫を登録・保護する団体である「REFR」によって独自の基準が設けられ、血統の管理が行われています。

その外見の美しさと家庭的な性格の素晴らしさから、アメリカを中心に熱心な愛好家たちに支持され続けています。

まとめ

デザートリンクスは、オオヤマネコのようなワイルドな見た目と、非常に甘えん坊で社交的なギャップを持つ猫です。

多指の爪のお手入れやキャットタワーなどの運動環境を用意できれば、家庭での良きパートナーとなってくれます。

日本では極めて希少な存在ですが、その美しさと深い愛情は多くの愛好家を魅了し続けています。