猫はトマトを食べても大丈夫?

トマトは猫に与えても問題ない食材です。赤く熟した実の部分であれば、猫の健康に悪影響を与える成分はほとんど含まれておらず、水分補給や栄養補給の助けになります。
ただし、トマトの葉や茎、そして未成熟な状態である「青いトマト」を猫に与えるのは厳禁です。これらにはトマチン(tomatine)やソラニンなど中毒を引き起こす可能性のある成分が含まれているため、注意が必要です。
トマトの栄養素と猫への健康効果

強力な抗酸化作用を持つリコピン
トマトに豊富に含まれるリコピンは、非常に強い抗酸化作用を持つ色素成分です。猫の体内でも細胞の酸化(老化)を抑制し、免疫力の維持や健康な体づくりをサポートする効果が期待できます。
免疫力をサポートするビタミンC
ビタミンCは皮膚や粘膜の健康を維持し、免疫系を正常に保つために重要な栄養素です。猫は体内でビタミンCを合成できますが、食事から補助的に摂取することで、病気に負けない体質作りを助けます。
細胞の働きを助けるカリウム
カリウムは体内の過剰な塩分を排出し、細胞の浸透圧を調整する役割を持つミネラルです。神経伝達や筋肉の収縮を正常に保つ働きがあり、活発な猫の代謝を支えます。
水分補給に役立つ豊富な水分量
トマトの約9割以上は水分で構成されています。あまり水を飲みたがらない傾向がある猫などの水分補給として、いつもの食事にトッピングすることで、自然な形での脱水予防に寄与します。
猫にトマトを与える際の注意点

青いトマトは避ける
未完熟で青い状態のトマトには、トマチン(tomatine)やソラニンなどのアルカロイド配糖体が含まれています。これは猫にとって毒性があり、摂取すると下痢や嘔吐、心不全などの症状を招く恐れがあるため、必ず完熟したものを選んでください。
与えるなら少量にとどめる
トマトには食物繊維が含まれており、一度に多く与えすぎると胃腸に負担がかかり、軟便や消化不良を起こすことがあります。あくまで主食ではなく、おやつや副食として少量を与えるのが基本のルールです。
加工品は避ける
人間用のトマトケチャップやトマトジュース、トマトソースには、食塩や砂糖、猫にとって禁忌であるタマネギのエキスが含まれていることが多いです。これらは猫の健康を著しく害するため、絶対に与えないでください。
味付けしない
猫の腎臓は塩分を排出する能力が低いため、塩やドレッシング、マヨネーズなどの味付けは厳禁です。トマト本来の味だけで猫にとっては十分に魅力的な食事になるため、必ず素材そのままの状態で与えましょう。
猫にトマトを食べさせる際の与え方・調理法

よく洗う
トマトの表面には農薬や汚れが付着している可能性があるため、流水で丁寧に洗いましょう。体が小さく敏感な猫にとって、残留農薬は大きな負担になることがあるため、清潔な状態で準備します。
ヘタ・葉・茎は取り除く
中毒成分であるトマチン(tomatine)やソラニンなどは、実の部分よりもヘタや茎、葉に多く濃縮されています。調理の際にはこれらを完全に除去し、猫がゴミ箱から誤って食べてしまわないよう、すぐに片付けることが重要です。
小さくカットして与える
丸呑みによる喉の詰まりや消化不良を防ぐために、細かくカットして与えましょう。特に口の小さな猫やシニア猫には、みじん切りにするかペースト状に潰してあげると、より安全かつスムーズに食べられます。
生または加熱して与える
生で与える場合はシャキシャキとした食感が楽しめます。一方、加熱調理をするとリコピンの吸収率が高まり、胃腸への刺激も和らぎます。愛猫の好みや胃腸の調子に合わせて、生か加熱かを選択してください。
猫にトマトを食べさせる際の適量

猫にトマトを与える際の目安は、1日の総摂取カロリーの10%以内に収めることが推奨されます。一般的な体重4キロ前後の成猫であれば、1日に15グラムから20グラム程度(プチトマト1個分)が適量です。
トマトは低カロリーな食材ですが、過剰摂取は栄養バランスを崩す原因になります。以下の表を参考に、愛猫の体重に合わせて与える量を調整し、まずはごく少量から試すようにしてください。
| 猫の体重 | トマトの適量(目安) | カロリー目安 |
|---|---|---|
| 2kg | 約10g(プチトマト半分) | 約2kcal |
| 4kg | 約20g(プチトマト1個) | 約4kcal |
| 6kg | 約30g(プチトマト1.5個) | 約6kcal |
まとめ

トマトは正しく与えれば、猫にとって水分補給や抗酸化作用のメリットがある素晴らしい食材です。必ず赤く熟した実を選び、中毒の危険があるヘタや茎、青い部分は完全に排除して与えるようにしましょう。
加工品や味付けは避け、愛猫の体格に合わせた適量を守ることが健康を維持する秘訣です。新しい食材を与える際は、食べた後の体調や便の状態をよく観察し、異変を感じたらすぐに獣医師へ相談してください。