猫におすすめの「ヤギミルク」とは?
ヤギミルクは健康に良い食材として、現在とても注目されています。ヤギミルクはその名の通り、ヤギのミルクでゴートミルクとも呼ばれます。
ヤギミルクが注目されている理由としては、人間の日常でも基本的にはミルクというと牛乳を飲むことが多いですが、ヤギミルクは牛乳よりも優れている点や健康効果が多いためです。
牛乳よりも消化吸収に優れていて、猫には必要な栄養素であるタウリンも豊富に含まれています。また、ヤギミルクは犬や猫に与えるのも効果的ですが、私たち人間でも牛乳でお腹を壊しやすい方にも飲みやすいものです。
ヤギミルクは液体や粉末、ヤギミルク入りのフードなどがあります。液体はそのまま飲んだり使ったりしても大丈夫ですが、冷えているとお腹を壊しやすいので注意しましょう。粉末は、基本的には水やぬるま湯で溶かして使うことが多いです。
ヤギミルクを猫に与えるとよい理由
ヤギミルクは猫の母乳に近い成分でできており、アレルギーも出にくいです。また、消化吸収力や豊富な栄養素も含まれているため、猫にヤギミルクを与えるとよい理由が沢山あります。
猫用ミルクよりも消化がよい
ヤギミルクは猫用ミルクより乳糖という消化不良を起こしやすい成分少ないため、とても消化に良いです。猫用ミルクだと消化不良で下痢などをしてしまう猫も多いため、そのような場合にはヤギミルクを与えてみましょう。
また、子猫は消化器官が未発達なので、猫用ミルクよりも消化に良いヤギミルクを与えることをおすすめします。消化器官に衰えが出てくる老猫にもヤギミルクは健康サポートに効果的です。
水分補給のサポートに役立つ
普段、あまり積極的に水を飲んでくれない猫にとって、ヤギミルクは水分補給のサポートにもなります。
ヤギミルクは粉末のものと液体のものがありますが、粉末のものであれば水で溶かして与えるため、水分補給になり、液体のものもそのまま与えることで水分補給になります。
猫は意外と水分をあまり積極的に採らない子もいるため、ヤギミルクを与えることで水分補給のサポートをすることもおすすめです。
また、水分不足による脱水症状を防ぐこともできますし、水分不足による尿路結石などの防止に役立ちます。
豊富な栄養素を含んでいる
タウリン
牛乳に比べてヤギミルクには約20倍のタウリンが含まれており、糖尿病の予防や網膜機能にも良い影響を与えるため、視力低下の防止にもなります。
タウリンは猫には必要な栄養素ですが、猫は自分の身体から合成することができないため、フードからタウリンの摂取が必要です。
貝類や甲殻類にタウリンは多く含まれていますが、猫に貝類などを与えるのはあまりおすすめできないため、ヤギミルクから摂取することはおすすめです。
カゼイン
ヤギミルクには牛乳に含まれる牛乳アレルギーの主な原因であるαカゼインがあまり含まれていないため、アレルギーを起こしづらいです。
ヤギミルクにはαカゼインではなく、βカゼインというアレルギーを起こしづらい成分のカゼインが多いため、アレルギーを起こしづらいので安心です。
カリウム
牛乳に比べてヤギミルクには約1.5倍のカリウムが含まれていますが、カリウムには主に血圧を下げる効果があります。カリウムは腎臓でナトリウムの再吸収を抑え、尿中への排泄を促すため、そのような効果があります。
そのため、腎不全などの腎臓の疾患がある場合には、正常にカリウムが排泄されなくなるため、与える際には注意しましょう。そのような疾患がない場合は、高血圧の防止になります。
低下カロリー
猫用ミルクなどは甘味料を含んでいる場合がありますが、ヤギミルクは無添加で低カロリーです。脂肪分が少ないため、ダイエット中の猫にもおすすめです。低カロリーではありますが、栄養素は豊富なのでしっかり栄養も取れます。
ヤギミルクを猫に与えるときのポイント
ヤギミルクには粉末と液体のものが多く販売されています。そのまま与えられるものもありますが、猫の体調や年齢によっては身体を冷やしてしまうこともあるため、与える時のポイントをご紹介します。
ぬるま湯で溶かす
粉末のものはぬるま湯で10倍ぐらいに薄めて与えるのがいいでしょう。水でもいいですが、冷たいと身体も冷えますしお腹も冷えます。
ぬるま湯で与える際の注意点ですが、熱々のままで与えるのは火傷の危険があるため、やめましょう。
もし熱いお湯で溶かしてしまった場合は、しっかりとぬるくなるまで時間をおいてから与えるようにしてください。
常温に戻す
液体のものは基本的に冷やして保存していますが、冷えたまま与えないようにしましょう。
猫にあまり冷たいものを急に与えたりすると、お腹がびっくりしてお腹の調子が悪くなり、下痢をしたりしてしまいます。
冷やしたものは一旦常温に戻してから与えるようにしましょう。また、液体のものは少し濃いようであれば、水で薄めてあげてもいいかもしれません。
フードにトッピングする
粉末のものは通常のフードにトッピングとして、ふりかけて与えてあげることもできます。ヤギミルク単体だと少し抵抗があり、飲まない猫もいるかもしれませんが、フードと一緒であれば食べやすいと思います。
また、ウエットフードには混ぜてあげると、ニオイなどもあまり気にならないと思いますので、より食べやすいでしょう。
老猫だと消化機能が低下している場合もあるため、ヤギミルク単体で与えると負担があることもありますので、トッピングぐらいだとちょうどいいかもしれません。
猫におすすめのヤギミルク5選
ヤギミルクについてご説明しましたが、どんなものを選んだらいいんだろうと迷う方も多いと思います。下記では猫におすすめのヤギミルクについてご紹介します。
ペットプロ NEWロイヤルゴート
粉末のヤギミルクで、消化吸収に優れています。また、着色料や保存料が含まれていないため、とても身体にも良く、健康を維持するのに最適です。低カロリーで低脂肪でもあるため、ダイエットをしている猫におすすめです。
Tasty! テイスティー【天使のヤギミルク】
100%天然無添加オランダ産の粉末のヤギミルクです。粉末でもぬるま湯や水に溶けやすく、消化機能が低下した老猫にも与えやすいです。また、ヤギミルク特有の臭みもほとんどないため、猫も飲みやすいでしょう。
濃厚国産生ヤギミルク
こちらは粉末ではなく液体の国産生ヤギミルクです。搾乳したミルクをすぐに冷凍していて、新鮮さが失われていないため栄養価が高いです。
濃厚なヤギミルクで猫の食いつきがよく、液体のため常温に戻せばそのまま与えられます。
国産 鶏ささみのやわらかヤギミルク煮
こちらの商品はヤギミルク単体ではなく、ささみをヤギミルクでやわらかく煮込み調理されたものです。
ヤギミルクをご飯としてそのまま与えることができるので、とても便利で楽ちんです。さらに、鶏ささみは低カロリー・高タンパクで健康にも良いので、猫に与えるのにおすすめです。
ミルク本舗 奇跡のヤギミルク 全脂粉乳
粉末のヤギミルクですが、こちらは全脂タイプのため、リンの含有量が少なく、腎臓病の猫でも安心でしょう。また、こちらは小動物にも与えることができますので、ハムスターなど他のペットがいる飼い主さんにいいかもしれません。
ヤギミルクを猫に与えるときは量に注意!
ヤギミルクは猫の健康に良いタウリンなどの豊富な栄養素が含まれていますが、主食というわけではありませんので、与える量には注意しましょう。
初めて与える場合は、アレルギーなどが発症する可能性もあるため、少量にしてください。アレルギーなどの問題なく普通に摂取できる子に与える目安としては、体重が2~3kgぐらいの子であれば、ヤギミルクは3~5gぐらいにしましょう。わかりやすい目安でいうと、小さじ1杯分ぐらいです。
あまり与えすぎてしまうと腎臓病を患っている子の場合、腎臓機能に負担がかかる可能性があります。
ヤギミルクには全脂タイプと脱脂タイプがあり、脱脂タイプのものはリンが多く含まれています。脱脂タイプのものを与えてリンを多く摂取してしまうと、腎臓に負担がかかり病気が悪化する可能性があります。
多く摂取しなければ腎臓病でもヤギミルクを飲むことはできますが、与える場合はリンの少ない全脂タイプのほうが良いでしょう。
ですが、病気がある場合はヤギミルクを摂取することが身体に良くないことがあるかもしれません。腎臓病を含め何か病気がある猫の場合には、ヤギミルクを与える前には一度獣医さんに相談することをおすすめします。
まとめ
現在とても注目されているヤギミルクですが、人間にも猫にとってもとても身体に良いものです。
人間でも牛乳でお腹を壊しやすい方もいますので、人間よりも体の小さい猫がお腹を壊すというのはとても危険です。牛乳を与えるのであれば、ヤギミルクを与えるようにしましょう。
ヤギミルクは低カロリーで消化も良いので、猫の身体に負担を与えず良いことが多いです。ですが、与えすぎたり、冷えたものを与えたりするとお腹を壊すことがありますので、与え方などなしっかりと調べてから、猫に与えるようにしましょう。
ヤギミルクは粉末のものや液体のものなど様々なものが出ていますので、愛猫に合ったものを探して与えてあげるようにしましょう。