猫を守るために必要な『嫌がられやすい行動』4選 欠かせない理由やストレスを抑える工夫まで

猫を守るために必要な『嫌がられやすい行動』4選 欠かせない理由やストレスを抑える工夫まで

猫は一度嫌な経験をすると記憶に残りやすいため、爪切りや歯磨きなど必要と分かっていても、やらせてくれないと悩んでいる飼い主さんも多いのではないでしょうか。この記事では、猫の嫌がるけど必要な行為について、ストレスを抑えて行う方法をご紹介します。

SupervisorImage

記事の監修

麻布大学獣医学部獣医学科卒業後、神奈川県内の動物病院にて勤務。獣医師の電話相談窓口やペットショップの巡回を経て、横浜市に自身の動物病院を開院。開院後、ASC永田の皮膚科塾を修了。皮膚科や小児科、産科分野に興味があり、日々の診療で力を入れさせていただいています。

︎1.歯磨き

獣医師と歯磨き

猫は歯周病がとても起こりやすい動物です。実は3歳以上の猫のほとんどが歯周病に罹患していると言われており、歯周病は悪化すると口の痛み、食欲不振、鼻水、頬に穴が空くなどの症状が見られるようになります。 となったりもします。

また、歯周病は歯周病菌が血液にのって、心筋炎や心内膜炎、慢性腎不全などの全身疾患の原因となったりもします。

歯周病を防ぐためには、毎日歯磨きをするのが理想的ですが、嫌がる猫がほとんどなのが事実です。もちろん若いうちから慣れさせる事ができれば一番ですが、もう歳だからと諦めている飼い主さんにも行える方法があります。

まずはおやつなどを与えながら、猫の口周りを触る練習から始めます。ペースト状のおやつを指に出して舐める事ができたら、徐々に歯茎や上顎に塗ります。口の中に指が入ることに慣れてきたら、ガーゼや歯磨きシートで歯の表面を磨きます。それも慣れてきたら指サック型の歯ブラシで磨けるように挑戦しましょう。

始めは磨こうと思わず、おやつをあげようと思ったら歯ブラシが歯に触れてしまったくらいの時間からが良いです。

どうしても歯磨きが難しい猫は、ペーストのおやつの代わりに歯磨きジェルなどを歯茎に塗ってあげるだけでも効果が見込めます。また、フードはウェットフードよりもドライフードの方が歯石は付きにくくなるため、フードの変更をするのもおすすめです。

︎2.通院

キャリーに入る猫

健康診断や予防接種、病気になった時など、どの猫でも動物病院に通院する機会はあると思います。しかし、通院というのは猫にとって慣れないキャリーに入れられて、車に乗り、嫌いな動物病院に連れて行かれる、ストレスの連続なイベントです。

元々体調が悪いのに、通院のストレスで更に悪化してしまう事も少なくありません。その為、通院の際はできる限り猫のストレスを抑える方法を考える必要があります。

まずはキャリーに入る事に慣れる練習から始めましょう。通院のためにキャリーを出してきた瞬間逃げられてしまうというお話をよく耳にしますが、その場合「キャリー=病院に連れて行かれる」と猫の記憶が紐付いてしまっている事がほとんどです。

キャリーは普段から猫の生活する場所に猫の寝場所のひとつとして、自然に置いておきましょう。好きなおやつをキャリーの中で食べるなどの練習も有意義かもしれません。

また、キャリーの形も重要です。上下が分解でき、正面と上のどちらも開くタイプだと、猫を出し入れしやすいだけでなく、動物病院で処置をする際にも診察台に出さずにキャリーの中で行えるので猫のストレスが少なく済みます。

また、猫は車の音や犬の声など普段と慣れない事に大きなストレスを感じます。なるべく視覚情報と聴覚情報を遮断するために、キャリーにはタオルをかけるなど、なるべく外の刺激から守ってあげるようにするとストレスが少なく済みます。

︎3.爪切り

猫の爪切り

爪切りをせずに放置していると爪が伸びすぎてしまい、巻き爪になってしまったり、最悪の場合肉球を巻き込んで刺さってしまいます。爪切りの頻度は猫によって違いますが、おおよそ1ヶ月に1回が理想的です。

爪切りは嫌がる猫が多いですが、いくつか工夫する事でストレスを減らす事ができます。 例えば猫は狭いところだと落ち着く事が多いのでタオルで目隠しをする事で落ち着く事があります。

また、動き回ってしまい上手くできない時には、洗濯ネットに猫を入れ、ネットの網目の隙間から爪を切るように行うと、動きを制限しながら上手く爪を切る事ができます。難しければ、定期的に受診をして爪切りだけでもしてもらう習慣をつけると良いでしょう。

︎4.投薬

投薬される猫

動物病院で働いていると、猫の投薬の悩みはよく耳にします。特に錠剤の薬は嫌がる猫が多く、ご飯などに入れてあげてもすぐにバレてしまう事も少なくありません。

錠剤で薬を出された場合には、スプーンの裏などで潰して粉状にし、ペーストのおやつやウェットフードに混ぜてみましょう。その時に初めから薬を混ぜたものを与えるのではなく、まずは何も入っていないおやつを与えて、その後に薬入りのおやつを与えましょう。

また、猫は飼い主さんの言動をよくみています。薬を混ぜる行為は猫に見られないようにして、「お薬飲もうね」などの声掛けもしないように気をつけましょう。

どうしても飲んでくれない場合には猫の習性を利用することも有効です。薬をペーストのおやつに混ぜたものを猫の前足に塗ると猫はグルーミングによって舐めとってくれる事が多いです。

︎まとめ

獣医と猫

今回あげたものは全て必要なケアですが、猫は一度嫌な思いをすると慣れるのに更に時間がかかってしまいます。なるべく無理はせず、ストレスを与えないように、できる範囲のことから始めましょう。

またご自宅で難しい場合には、動物病院など無理せず専門家を頼ることも大切です。猫と飼い主さんの関係が悪化してしまうくらいなら、嫌な事は専門家にやってもらうと、素早く行えるため、猫も飼い主さんもストレス少なく過ごす事ができるでしょう。

スポンサーリンク