猫の名前をつけるときに注意すべきこと

1.ネガティブな単語は避ける
猫は、初めて聞く単語の意味を理解することはできません。そのため、猫にネガティブな意味の単語を使って名付けたとしても、猫にはその意味を理解することはできないでしょう。
それでも、ネガティブな単語を使った名前は避けるべきだと考えます。それは、名前を呼ぶ飼い主さんがネガティブなイメージを思い浮かべてしまい、それが猫にも伝わってしまい、飼い主さんにも猫にも愛着の持てない名前になってしまう可能性があるからです。
例えば攻撃的な意味や否定的な意味を持つ単語や、茶化すような意味合いが強い単語は、名前として利用しない方が無難です。またフルネームで呼ばれたときにネガティブな意味になる「大場カメ」などの名前も、避けた方が良いでしょう。
2.周囲を不快にさせる単語は避ける
愛猫の名前を呼んだときに、周囲の人が不快に感じるような単語も避けた方が良いでしょう。差別用語や下品な言葉、スラングなどは周囲を不快にさせ、場合によってはトラブルに発展する可能性もありますので、注意が必要です。
3.できるだけシンプルな名前にする
猫の名前なので、猫にとってわかりやすく覚えやすい名前であることが大切です。そのため、長くて複雑な名前は避け、できるだけシンプルで聞き取りやすい名前にすると良いでしょう。また、ご家族全員が間違えずに正しく呼びやすい名前であることも大切です。
4.呼ばれて恥ずかしくない名前にする
大抵の動物病院では、飼い主さんの姓と猫の名前を組み合わせて、フルネームで呼ばれることが多いです。前例で挙げた「大場カメ」も、普段は「カメちゃん」と呼んでいて問題がなくても、動物病院では「大場カメちゃん、お入りください」などと大きな声で呼ばれてしまいます。
そのため、フルネームで呼ばれても恥ずかしくないということも考えて名付けることをおすすめします。人によって好みは異なりますが、例えば「鈴木ハインリッヒクリップちゃん」などと呼ばれるのは、ちょっと恥ずかしいと感じるかもしれません。
5.漢字表記の名前は読みやすさにも配慮する
愛猫の名前を漢字で表記したい場合は、読みやすさにも配慮した方が良いでしょう。動物病院の受付だけではなく、ペットホテルやペットサロンなど、愛猫の名前が読まれる機会は決して少なくありません。その際に正しく読んで(呼んで)もらえないというのは、案外ストレスになるものです。
筆者の場合、愛猫(三郎太:さぶろうた)の葬儀の際に、お坊さんが読経の中で名前を「三太郎(さんたろう)」と読んでしまい、とてもがっかりした経験があります。例えば「キティ」と名付けたいのであれば、無理やり漢字で「姫星」などとせず、素直にカタカナ表記にした方が良いでしょう。
名付けのコツ

猫が認識しやすい音とは
個体差はありますが、猫が聞き取りやすい音は「短い音節で適度に濁音が入っている音」だと言われています。例えば「ムギ」とか「ベル」とか「あずき」などの、濁音が入っている2〜3音の名前が、猫には認識しやすいようです。
もちろん、濁音が必須というわけではありません。「ミー」とか「トラ」などの短くてシンプルな名前だと、猫も覚えやすいでしょう。
同居家族同士で似た名前は避ける
気をつけたいのは、同居しているご家族や同居猫同士で似たような響きの名前は避けた方が良いということです。例えば「日奈子さん」という名前の娘さんがいるご家庭で、猫に「キナコ」という名前をつけると、娘さんを呼んでいるのか猫を呼んでいるのかがわかりづらいという状況が生じるかもしれません。
母音の組み合わせが異なる名前にすると、わかりやすくなるでしょう。
飼い主が愛着を持てる名前にする
最終的には、飼い主さんが愛着を持てる名前にすることが大切だと考えます。愛着の持てる名前であれば、自然と飼い主さんも優しい口調で愛猫の名前を呼ぶことができるからです。
名前は、その猫が生涯通して呼ばれるものです。一時の流行や洒落で名付けるのではなく、飼い主さんが愛着を持てる名前をつけ、愛情を持って丁寧に呼んであげましょう。
後悔しないためのポイント

第一印象にはこだわらない方が無難
愛猫を家に迎え入れた時の第一印象をそのまま名前にしてしまうと、後悔してしまうことがあります。成長し、ご家庭に慣れてくることで性格も変わってきます。子猫の場合は、目の色や毛の柄が成長とともに変化することもあります。
また、生後間もない子猫は正確に性別を判断することが難しく、オスだと思っていたらメスだったということも少なくありません。例えば生まれたばかりの子猫で元気でヤンチャな子に「大将」と名付けてしまい、成長したらメスだったなどということもありますので、注意が必要です。
猫に自分の名前を嫌いにさせないための工夫
どんなに良い名前をつけたとしても、猫への接し方によっては猫に自分の名前を嫌いにさせてしまうことがあります。よくあるのは、愛猫を叱るときに必ず名前を呼ぶという行為です。
叱られるときにいつも名前を呼ばれていると、猫は「自分の名前」を「嫌な体験」と関連づけて記憶してしまうため、名前を呼ばれても反応してくれなかったり、場合によっては隠れてしまったりという行動をとるようになることもあります。
叱るときには決して名前は呼ばず、ご飯をあげるときや一緒に遊ぶときなど、猫が喜ぶことをする際に必ず名前を呼ぶようにしましょう。そうすれば、猫は「自分の名前」と「楽しい体験」を関連づけて記憶することができるでしょう。
まとめ

名前は、一度つけたらその猫の生涯を通して使い続けることになります。たかが名前と思うかもしれませんが、されど名前です。人前で愛猫の名前を呼ばれて恥ずかしい思いをしたり、周囲から冷たい視線を浴びたりしたからといって、コロコロ変えられるものではありません。
飼い主さんご自身が愛着の持てる名前をつけ、愛猫にもその名前を気に入ってもらえるよう、声のトーンを少し高めにしながら優しく呼びかけ、名前と楽しい体験が関連づくようにしてあげましょう。そうすれば、きっと猫も名前を気に入り、呼びかけにも反応してくれることが増えるかもしれません。